クラシック音楽 ニュース


2015年10月22日

◆信時潔作曲の交聲曲「海道東征」、75 年ぶりに再演

 わが国を代表する作曲の一人、信時潔の代表作である、独唱、合唱、オーケストラによる交聲曲「海道東征」が東京藝術大学奏楽堂で再演される。

 信時潔(1887年―1965年)は、東京音楽学校(東京藝術大学の前身)に学び、1923年に東京音楽学校教授に就任、1931年の作曲科の創設に尽力した。
 
 信時潔の代表作である「海道東征」は、1940年11月20日に東京音楽学校管絃楽部などによって旧奏楽堂で、抜粋版の形で初演され、同26日に日比谷公会堂にて全曲演奏された。

 今回の演奏会では、東京藝大シンフォニーオーケストラと声楽科学生160名の合唱ほか、声楽科教員のソロによって、75 年ぶりに全曲版での再演がなされる(自筆譜に基づいたハープの使用は初めての試み)。
 
 同時に、最近自筆によるパート譜が発見された、信時潔作曲のピアノ・ヴァイオリン・チェロによる「KINDER TRIO」が初演される。
 
 演奏会当日は、「海道東征」自筆楽譜の展示や、音楽評論家で慶應義塾大学法学部教授の片山杜秀氏による「信時潔と『海道東征』」などの話が予定されている。

 なお、この演奏会はライブ録音され、ナクソス・ジャパンからCDが発売されることになっている。

                                ◇

                  <信時潔 没後50周年記念演奏会「海道東征」>

曲 目:①「K I N D E R T R I O」(ピアノ・ヴァイオリン・チェロ)(初演)
     ②我国と音楽との関係を思ひて(小山作之助作歌)(声楽アンサンブル+弦楽合奏)
     ③絃楽四部合奏(弦楽オーケストラ版)
     ④交聲曲「海道東征」(北原白秋作詩)(独唱、合唱、オーケストラ)

出 演:迫 昭嘉(Pf)/松原勝也(Vn)/河野文昭(Vc)  

     菅 英三子(Sop)/平松 英子(Sop)/永井 和子(Alt)/寺谷 千枝子(Alt)
     永田 峰雄(Ten)/甲斐 栄次郎(Bar)/福島 明也(Bar)

指 揮:湯浅 卓雄

管弦楽:東京藝大シンフォニーオーケストラ

合  唱:東京藝術大学音楽学部声楽科学生 ( 合唱指揮:阿部 純)
     NHK東京児童合唱団(児童合唱指揮:大谷 研二)

会 場:東京藝術大学奏楽堂(大学構内)

日 時:2015年11月28日(土) 午後3時

TrackBack URL :

コメント記入欄

*