クラシック音楽 ニュース


2012年4月23日

◆指揮者の西本智実、日本フィルのミュージック・パートナーに就任


 

 日本フィルハーモニー交響楽団は、指揮者の西本智実と、2012年9月より2年間、ミュージック・パートナーとして契約したと発表した。

 西本智実は、名門ロシア国立交響楽団首席客演指揮者、サンクトペテルブルク国立歌劇場首席客演指揮者等を外国人で初めて歴任。英国ロイヤルフィルやハンガリー国立歌劇場等ヨーロッパでの活動を広げつつ、カーネギーホールにてアメリカンシンフォニーオーケストラを指揮、またウェストチェスター交響楽団定期演奏会でも大成功をおさめ、アメリカへも進出。

 2011年にはオリンパスホール八王子エグゼクティブプロデューサーに就任。2007年よりダボス会議を主催する世界経済フォーラムのヤンググローバルリーダーに選ばれ、2012年にはハーバード大学院(ケネディスクール)派遣メンバーに選ばれている。

 日本フィルとは、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」を全曲レコーディング(キングレコード)、さらに同企画をサントリーホールで映像とコラボレートしたコンサートを実現したことをはじめ、意欲的な活動を展開している。

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2012年4月20日

◆第38回日本ショパン協会賞、授賞該当者はなし


 2011年度/第38回の日本ショパン協会賞は、授賞該当者はなしとなった。

 日本ショパン協会は、各年におけるピアノ演奏会で、ショパン作品に特に優れた演奏を示したピアニストに「日本ショパン協会賞」を贈ってきたが、今回は授賞該当者なしとなった。これは3月27日の同協会理事会における選考会で決まったもの。

 同賞の該当者なしは、第21回(1994年度)、第25回(1998年度)、第34回(2007年度)に次いで4度目。

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2012年4月19日

◆バッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)の鈴木雅明、2012年「ライプツィヒ・バッハ・メダル」を受賞


 バッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)の鈴木雅明が、 2012年「ライプツィヒ・バッハ・メダル」を受賞した。同賞の受賞は日本人で初めて。

 鈴木雅明(1954年生まれ)は、兵庫県神戸市出身。オリジナル楽器アンサンブルと合唱団であるバッハ ・コレギウム・ジャパン(BCJ)の音楽監督、チェンバロ・オルガン奏者。東京芸術大学音楽学部作曲科 を卒業し、同大学院オルガン科に進学。さらに、アムステルダムのスウェーリンク音楽院でチェンバロと オルガンを学ぶ。チェンバロとオルガンのソリストとして国内外で演奏活動を行う一方、1990年にBCJを 結成。現在、BCJ音楽監督として、バッハの教会カンタータ全曲シリーズや受難曲などの録音を精力的に行 っている。平成20年度(第59回)文化庁芸術選奨文部科学大臣賞受賞。

 「ライプツィヒ・バッハ・メダル」は、2003年にスタート。これまでレオンハルト、リリンク、ガーディナー、コープマン、アーノンクール、マックス、ベルニウスなどが受賞している世界的に権威ある賞。

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2012年4月16日

◆大フィル、2012年4月1日より「社団法人」から「公益社団法人」に移行


 大阪フィルハーモニー交響楽団(大フィル)は、2012年4月1日から、社団法人から「公益社団法人大阪フ ィルハーモニー協会」に移行した。

 大フィルは、60年以上、朝比奈隆、大植英次を中心に、関西の音楽文化の発展に力を尽くしてきた。 今回の社団法人から公益社団法人への移行は、国の大きな公益法人制度改革に伴うもので、会員や市民 からの会費・寄付金についての税法上の優遇措置を継続することで、引き続き支援を受けやすい環境を維持したい、といった観点から公益社団法人へ移行することにしたもの。

 これを契機に、より多くの市民、クラシック音楽のファンへ支援の輪を広げ、オーケストラの運営基盤 の安定化につなげるため、大フィルでは「サポート会員」制度を今回創設した。これは、税制上の優遇措置が受けられる寄付による応援目的の会員とし、演奏会の鑑賞、チケット割引等の特典付加はない。会費 の額は1口5,000円以上。

 なお、大阪市の「施策・事業の見直し(試案)」(4月5日発表)に関して、大フィルは、次のような見解を 発表した。「大フィルへの補助金につきまして、新聞報道では、『25%削減』『全額削減見送り』等、 いろいろな見方で報道されておりますが、私どもといたしましては、大阪市のいろいろな事業がゼロベ ースで歳出が見直される中、私どものクラシック音楽の演奏を通じた大阪の音楽文化の普及発展、都市 魅力・都市格の向上への貢献といった、大阪の老舗のトップオーケストラとしての活動について改革プロ ジェクトチームにも一定の評価をいただけた、という点では大変有り難く存じております」。

 この対策として大フィルでは、今後の楽団運営資金の確保の一環として、今回、新たに「大フィルを継 続的に応援してやろう」という支援の輪の広がりを目的とした「サポート会員制度」をご用意したもの。

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2012年4月13日

◆読響、シルヴァン・カンブルランと常任指揮者の契約を2016年3月末まで延 長


 読売日本交響楽団は、シルヴァン・カンブルラン氏と常任指揮者としての契約を2016年3月末まで延 長した。

 カンブルランは2010年4月から3年間の契約で読響の常任指揮者に就任したが、今回、任期を2016年 まで3年間延長したもの。

 また、下野竜也は、2013年3月末で正指揮者としての任期が満了となり、2013年4月からは、首席 客演指揮者に就任する。同ポストは、ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス氏(現・名誉指揮者/1984年1月から1990 年12月まで)以来になる。なお、2013年4月以降の正指揮者については、現段階では未定。

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2012年4月10日

◆NHK交響楽団、「最も心に残ったN響コンサート&ソリスト2011」の結果を発表


 2011年12月から、約3か月間にわたりNHK交響楽団の聴衆の投票により行われた「最も心に残ったN響コンサート&ソリスト2011」の「コンサート」「ソリスト」のそれぞれのトップ10が決定し、次の通り発表された。


≪最も心に残ったN響コンサート2011≫

【1】12月Aプログラム[第1715回 / 12月3, 4日]  
マーラー / 交響曲 第8番 変ホ長調「一千人の交響曲」
 指揮|シャルル・デュトワ
 ソプラノ|エリン・ウォール、中嶋彰子、天羽明惠
 アルト|イヴォンヌ・ナエフ、スザンネ・シェーファー
 テノール|ジョン・ヴィラーズ
 バリトン|青山 貴
 バス|ジョナサン・レマル
 合唱|東京混声合唱団、NHK東京児童合唱団
 
【2】9月Bプログラム[第1708回 / 9月21, 22日]
シューベルト / 交響曲 第7番 ロ短調 D.759「未完成」
ブルックナー / 交響曲 第7番 ホ長調(ノヴァーク版)
 指揮|ヘルベルト・ブロムシュテット
 
【3】9月Cプログラム[第1707回 / 9月16, 17日]
ラフマニノフ / ピアノ協奏曲 第3番 ニ短調 作品30
チャイコフスキー / 交響曲 第5番 ホ短調 作品64
 指揮|ヘルベルト・ブロムシュテット
 ピアノ|レイフ・オヴェ・アンスネス
  
【4】2月Cプログラム[第1695回 / 2月11, 12日] 
マーラー / 交響曲 第3番 ニ短調
 指揮|チョン・ミョンフン
 アルト|藤村実穂子
 女声合唱|新国立劇場合唱団
 児童合唱|東京少年少女合唱隊

【5】9月Aプログラム[第1706回 / 9月10, 11日]
シベリウス / ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47
ドヴォルザーク / 交響曲 第9番 ホ短調 作品95「新世界から」
 指揮|ヘルベルト・ブロムシュテット
 ヴァイオリン|竹澤恭子
  
【6】12月Cプログラム[第1716回 / 12月9, 10日]
ブラームス / ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品77
バルトーク / 歌劇「青ひげ公の城」作品11(演奏会形式)
 指揮|シャルル・デュトワ
 ヴァイオリン|リサ・バティアシュヴィリ
 青ひげ|バリント・ザボ
 ユディット|アンドレア・メラース
 
【7】12月Bプログラム[第1717回 / 12月14, 15日] 
ヒンデミット / ウェーバーの主題による交響的変容
プロコフィエフ / ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 作品26
バルトーク / オーケストラのための協奏曲
 指揮|シャルル・デュトワ
 ピアノ|ニコライ・ルガンスキー
 
【8】10月Aプログラム[第1709回 / 10月15, 16日]
ブラームス / ドイツ・レクイエム 作品45
 指揮|アンドレ・プレヴィン
 ソプラノ|中嶋彰子
 バリトン|デーヴィッド・ウィルソン・ジョンソン
 合唱|二期会合唱団
  
【9】2月Bプログラム[第1696回 / 2月16, 17日] 
ペルト / ベンジャミン・ブリテンへの追悼歌
ドルマン / フローズン・イン・タイム(2007)[日本初演]
ショスタコーヴィチ / 交響曲 第15番 イ長調 作品141
 指揮|ジョナサン・ノット
 パーカッション|マルティン・グルービンガー

【10】
11月Bプログラム[第1713回 / 11月16, 17日]
ドヴォルザーク / スラヴ舞曲集 作品46 から 第1番
ベートーヴェン / ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61
ドヴォルザーク / 交響曲 第7番 ニ短調 作品70
 指揮|ネーメ・ヤルヴィ
 ヴァイオリン|セルゲ・ツィンマーマン
 


≪最も心に残ったソリスト2011≫

  
【1】レイフ・オヴェ・アンスネス(ピアノ)
ラフマニノフ / ピアノ協奏曲 第3番 ニ短調 作品30
[第1707回 / 9月16, 17日]
 
【2】竹澤恭子(ヴァイオリン)
シベリウス / ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47
[第1706回 / 9月10, 11日]  

【3】マルティン・グルービンガー (パーカッション)
ドルマン / フローズン・イン・タイム(2007)[日本初演]
[第1696回 / 2月16, 17日] 

【4】藤村実穂子 (アルト)
マーラー / 交響曲 第3番 ニ短調
[第1695回 / 2月11, 12日] 

【5】リサ・バティアシュヴィリ(ヴァイオリン)
ブラームス / ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品77
[第1716回 / 12月9, 10日]  

【6】 ニコライ・ルガンスキー(ピアノ)
プロコフィエフ / ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 作品26
[第1717回 / 12月14, 15日]  

【7】神尾真由子(ヴァイオリン)
プロコフィエフ / ヴァイオリン協奏曲 第2番 ト短調 作品63
[第1705回 / 6月8, 9日] 

【8】マルティン・ヘルムヒェン(ピアノ)
ベートーヴェン / ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 作品73「皇帝」
[第1699回 / 4月27, 28日] 

【9】スティーヴン・イッサーリス(チェロ)
ウォルトン / チェロ協奏曲
[第1701回 / 5月13, 14日] 

【10】アレクサンダー・ガヴリリュク(ピアノ)
プロコフィエフ / ピアノ協奏曲 第2番 ト短調 作品16
[第1704回 / 6月3, 4日] 

【10】ュリアン・ラクリン(ヴァイオリン)
ベートーヴェン / ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61
[第1694回 / 2月5, 6日]

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2012年4月09日

◆オペラ「火刑台上のジャンヌ・ダルク」の指揮者、小澤征爾から山田和樹にバトンタッチ


 「サイトウ・キネン・フェスティバル 松本」は、小澤征爾総監督の2013年2月末までの指揮活動休止に伴い、今夏のサイトウ・キネン・フェスティバル松本のオペラ「火刑台上のジャンヌ・ダルク」の指揮者は、山田和樹と発表した。

 公演日時は次の通り。

 <オペラ「火刑台上のジャンヌ・ダルク」>

 指揮者:山田和樹(やまだかずき 33歳)
        ・2010年 SKF松本 オーケストラコンサートAプログラム指揮
        ・2009年 第51回ブザンソン国際指揮者コンクール優勝

 演 奏:サイトウ・キネン・オーケストラ

 会 場:まつもと市民芸術館

 公演日時:① 8月19日(日)16:00~
        ② 8月26日(日)16:00~
        ③ 8月29日(水)19:00~

 なお、「2012サイトウ・キネン・フェスティバル松本」の詳細日程については、5月中旬に発表することにしている。

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2012年4月05日

◆第81回「日本音楽コンクール」の参加規定書、4月25日から発売


楽壇最高の登竜門として知られている「日本音楽コンクール」の2012年度第81回参加規定書の販売が4月25日から開始される。同コンクールの参加には参加規定書(参加申込書がセットになっている)が必要。課題曲等の発表については、日時が決まり次第同ホームページ上で公表されることになっている。

・参加規定書の発売日:4月25日(水)

・価格:1冊 700円(税込)

・購入方法:①日本音楽コンクール事務局へ直接申し込み②近くの郵便局で「定額小為替」(1冊の場合は1000円分、2冊の場合は1700円分、3冊の場合は2500円分)を購入し、住所、電話番号を書き添え、次のコンクール事務局宛に郵送。<宛先>〒100-8051(住所不要)毎日新聞東京本社事業本部日本音楽コンクール事務局宛。

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2012年4月03日

◆ピアノの河村尚子、文化庁芸術選奨の文部科学大臣新人賞を受賞


平成23年度(第62回)文化庁芸術選奨の文部科学大臣新人賞をピアノの河村尚子が受賞した。

受賞の対象となったのは、「東京オペラシティリサイタルシリーズB→C 131」の演奏内容。

「東京オペラシティリサイタルシリーズB→C」は、1998年に始まって以来、名物シリーズとなっており、「B→C(ビートゥーシー):バッハからコンテンポラリーヘ」の意味を表す。若い演奏家たちが、バッハ作品と現代作品を軸とし、演奏家が自由にプログラムを組むことによって、さまざまな「B→C」を演奏するもの。

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2012年3月26日

◆「第11回佐治敬三賞」、メゾソプラノの林千恵子とピアノの児玉桃、「サントリー音楽賞」は該当者なし


 サントリー芸術財団(代表理事・堤剛、鳥井信吾)は、わが国で実施された音楽を主体とする公演の中から、チャレンジ精神に満ちた企画でかつ公演成果の水準の高いすぐれた公演に贈る「佐治敬三賞」の第11回(2011年度)受賞公演を「林千恵子メゾソプラノ・リサイタル『アペルギス&グロボカール』」と「児玉桃 ピアノ・ファンタジーvol.1」に決定した。賞金は200万円(今回は同時受賞につき各100万円)。

 なお、わが国の洋楽の発展にもっとも顕著な業績をあげた個人または団体に贈る「第43回(2011年度) サントリー音楽賞」は該当者はなかった。

 「佐治敬三賞」の第11回(2011年度)受賞公演の内容は次の通り。

●林千恵子メゾソプラノ・リサイタル「アペルギス&グロボカール」

<公演概要>

名称 : 林千恵子メゾソプラノ・リサイタル『アペルギス&グロボカール』
日時 : 2011年7月27日 会場 : 門仲天井ホール
曲目 : ヴィンコ・グロボカール:セカンド・ソーツ
     ヴィンコ・グロボカール:安全の向こう側
     ジョルジュ・アペルギス:レシタシオン全曲
出演 : 林千恵子(メゾソプラノ)

●児玉桃ピアノ・ファンタジーvol.1

<公演概要>

名称 : 児玉桃ピアノ・ファンタジーvol.1
日時と会場 : 2011年9月17日 京都府立府民ホール“アルティ” 2011年9月19日 東京文化会館 小ホール
曲目 : シューマン:民謡風の5つの小品 op.102
    権代敦彦:カイロス ピアノのための op.128 ― その時
    ドビュッシー : チェロとピアノのためのソナタ
    ドビュッシー : 前奏曲より「音と香りは夕暮れの大気に漂う」「枯葉」「オンディーヌ」
    ショパン : チェロとピアノのためのソナタ ト長調 op.65
出演 : 児玉桃(ピアノ)、フランソワ・サルク(チェロ)

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