クラシック音楽に私が興味を持ったのは、小学生から中学生の頃にかけてであったろうか。当時、各家庭には、今では見かけなくなった真空管を使った「並四ラジオ」があり、その後「スーパーヘテロダイン方式ラジオ」が入ってきた頃だったように記憶している。今のオーディオ製品では想像がつかないような雑音の多いAM(FM放送はまだ開始されていなかった!)のラジオ放送のクラシック音楽番組から流れる名曲を聴き、当時の著名な解説者の話をラジオにかじりついて、交響曲、協奏曲、管弦楽曲、そしてピアノ、ヴァイオリンなどの器楽曲、さらにバッハ、モーツアルト、ベートーヴェン、ブラームス、ショパンなど、あらゆるジャンル、あらゆる楽器、あらゆる作曲家の曲を聴いていたのを思い出す。その頃から買い集めたレコード、CDの名盤の数は、今では数えられないほどにたまってしまった。
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そこで、その中から選りすぐりの演奏を紹介しようと思いつき、
Webサイト「クラシック音楽リスナーネット(CMN)」とブログ「私のクラシック音楽館」を立ち上げたわけなのである。クラシック音楽は西洋音楽には違いないのであるが、今では“世界共通の言葉(音楽)”になったと私は考えている。丁度、柔道が昔は日本の武術であったのが、今では世界のスポーツになったように、今やクラシック音楽は人類共通の音楽になったと考えても少しもおかしくない。東洋人である日本人が、西洋人になりきるのではなく、日本人の感性のまま、クラシック音楽ファンであり続ける。また逆に、クラシック音楽自体へ日本人の優れた感性を注ぎ込んで世界の人々に聴いてもらいたい。そんな想いでこれからもずっと、皆様と一緒にクラシック音楽を聴き続けていきたいと考えている。
(蔵 志津久=くら しづく)
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