クラシック音楽 新譜CD情報


2024年3月18日

★名指揮者アンドレ・クリュイタンスの名盤 ビゼー:「アルルの女」第1組曲、第2組曲/「カルメン」組曲の最新復刻盤


ビゼー: 「アルルの女」第1組曲、第2組曲
    「カルメン」組曲
グノー: 歌劇「ファウスト」~バレエ音楽<タワーレコード限定>

指揮:アンドレ・クリュイタンス

管弦楽:パリ音楽院管弦楽団/パリ・オペラ座管弦楽団

CD:タワ-レコード TDSA286(TOWER RECORDS DEFINITION SERIES)

 このCDは、以前市販されたSACDではイギリスのアビイ・ロード・スタジオでの96kHz/24bitリマスター音源を使用していたが、今回のSACDでは、フランスのアヌシーにあるArt & Son Studio にて最新のデジタル機材を用いた192kHz/24bitリマスター音源を使用した最新復刻盤。

 指揮のアンドレ・クリュイタンス(1905年―1967年)は、ベルギー出身。ベルギーはもともと多言語国家で、その関係もありクリュイタンスはフランス語のほかドイツ語にも通じ、音楽についても得意のフランス音楽と並んドイツ音楽にも造詣が深かった。「ベートヴェン交響曲全集」の録音も遺されているが、その演奏内容の高さには今聴いても感心させられる。クリュイタンスは、アントウェルペン王立音楽院で学び、1922年に王立歌劇場の合唱指揮者となる。1944年にパリ・オペラ座の指揮者を経た後、1949年にはミュンシュの後任としてパリ音楽院管弦楽団の首席指揮者に就任。さらに、ウィーン・フィル、ベルリン・フィルとも客演指揮者として度々登場。フランス人系指揮者として初めてバイロイト音楽祭に参加もした。つまり、クリュイタンスは、20世紀を代表するドイツ音楽にも長けた、フランス系の名指揮者であった。

コメント/トラックバック投稿 »



2024年3月14日

★伊藤順一のフランス・ピアノ音楽名曲集 ”レスポワール”


 

ラヴィーナ:初めての告白 作品40
フォーレ:舟歌 第3 番 変ト長調 作品42
ドビュッシー:ベルガマスク組曲~プレリュード、メヌエット、月の光、パスピエ
       喜びの島
       夢
ラヴェル:クープランの墓~プレリュード、フーガ、フォルラーヌ、
             リゴドン、メヌエット、トッカータ
     マ・メール・ロワ 〜 妖精の園

ピアノ:伊藤順一

CD:アール・アンフィニ MECO-1081

 フランス三大音楽院であるパリ国立、リヨン国立、パリ・エコール・ノルマルで研鑽を積み、シャトゥ(フランス)、ステファノ・マリッツァ(イタリア)、マウロ・パオロ・モノポリ(イタリア)、ニース(フランス)の各国際コンクールでグランプリに輝いた伊藤順一、待望のセカンド・アルバム。

 ピアノの伊藤順一は、東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、同大学音楽学部在籍中に、パリ・エコールノルマル音楽院より奨学金を得て渡仏。演奏課程第6級並びにコンサーティスト高等ディプロムを審査員満場一致の首席で卒業。横浜国際音楽コンクール、埼玉ピアノコンクールや、イルドフランス、シャトゥ、リヨン、ニースなどフランスを始め、ヨーロッパ各地の国際コンクールで入賞。また、バカウフィルハーモニックオーケストラやクロアチア放送交響楽団と共演。パリやリヨンにてソロコンサートを開催。その後パリ国立高等音楽院伴奏科、リヨン国立高等音楽院ピアノ科で研鑽を積む。2017年には2台ピアノで第91回「レオポルド・ベラン国際コンクール」において1位。その後ソロ活動やオーケストラとの共演を重ねた。2019年に帰国し、現在、演奏活動と後進の指導を行っている。2019年第4回「日本ショパンコンクール」(主催:日本ショパン協会)第1位。2021年第47回(2020年度)「日本ショパン協会賞」受賞。

コメント/トラックバック投稿 »



2024年3月11日

★エリーザベト・レオンスカヤのシューマン&グリーグ:ピアノ協奏曲


シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54
グリーグ:ピアノ協奏曲 イ短調 Op.16

ピアノ:エリーザベト・レオンスカヤ

指揮:ミヒャエル・ザンデルリンク

管弦楽:ルツェルン交響楽団

CD:ワーナーミュージック・ジャパン

 このCDは、レオンスカヤが師のスヴャトスラフ・リヒテル(1915年―1997年)を偲んで録音したもので、1974年に旧EMIへ録音したリヒテルの名盤と同じ作品の演奏に挑んだ。リヒテルはこの録音を59歳の時に行ったが、レオンスカヤは77歳になっての初の録音。

 ピアノのエリザーベト・レオンスカヤ(1945年生まれ)は、グルジア、トビリシ生まれ。11歳の時、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番でオーケストラと共演、13歳の時にはソロ・リサイタルを行うなど、幼いころから才能を発揮。1964年から1971年までモスクワ音楽院で学ぶ。この間、1964年、ブカレストにおいて開催された「ジョルジェ・エネスク国際コンクール」優勝、パリにおいて開催された「ロン=ティボー国際コンクール」第3位など重要なコンクールで数々の入賞を果たす。 1978年には旧ソ連からウィーンに移住し、活動拠点を西側に置く。1992年に録音したリストの作品のCDは「黄金のディアパソン賞」を受賞した。また、シューベルトのピアノソナタや即興曲の録音は、シューベルトの内面の精神性を見事に再現しており高い評価を得ている。しばしば来日し、演奏会を通して多くのファンに親しまれている。

 指揮のミヒャエル・ザンデルリング(1967年生れ)は、ドイツ(東ベルリン)出身。父親は指揮者のクルト・ザンデルリング(1912年―2011年) 。ハンス・アイスラー音楽大学ベルリンにおいてチェロを学ぶ。1987年バルセロナの「マリア・カナルス国際コンクール」で優勝。チェロ独奏者としてライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団に、客演チェロ奏者としてベルリン放送交響楽団に迎えられた。指揮者としてのデビューは、2001年ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団員によるベルリン室内管弦楽団の演奏会。2003年ドイツ弦楽フィルハーモニー首席指揮者、2004年ベルリン室内管弦楽団首席指揮者、2006年ポツダム室内アカデミー首席指揮者兼芸術監督。2011年ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者に就任。

コメント/トラックバック投稿 »



2024年3月07日

★アンデルシェフスキのヤナーチェク/シマノフスキ/バルトーク:ピアノ作品集


ヤナーチェク:「草陰の小径にて」第2集
シマノフスキ:「20のマズルカ集」 Op.50より

          第3番/第7番/第8番/第10番/第5番/第4番

バルトーク:14のバガテル Op.6 Sz.38(全14曲)

ピアノ:ピョートル・アンデルシェフスキ

 このCDは、20世紀初頭に中央ヨーロッパ諸国の音楽的アイデンティティを主張し形成した3人の作曲家、モラヴィアのヤナーチェク、ポーランドのシマノフスキ、ハンガリーのバルトークによるピアノ・ソロ作品を収録。

 ピアノのピョートル・アンデルジェフスキ(1969年生れ)は、ポーランド、ワルシャワ出身。ワルシャワ音楽院に学んだ後、リヨン音楽院、ストラスブール音楽院、ロサンゼルスにある南カリフォルニア大学に留学した。 1999年「シマノフスキ賞」、2001年には「ロイヤル・フィルハーモニー協会最優秀器楽演奏家賞」を授与され、2002年栄えある「ギルモア・アーティスト・アワード」を受賞した。ショパンやシマノフスキを取り上げる一方、バッハやモーツァルト、ベートーヴェン、ウェーベルンといったドイツ・オーストリア系の音楽をレパートリーの中核に据えている。室内楽奏者としてはヴィクトリア・ムローヴァとの共演で、ヤナーチェクやドビュッシー、プロコフィエフ、ブラームスのヴァイオリン・ソナタを録音している。

コメント/トラックバック投稿 »



2024年3月04日

★福井 敬~愛を抱いて アンコール集~


木下牧子:しぬまえにおじいさんのいったこと(谷川俊太郎 作詞)
     竹とんぼに(岸田衿子 作詞)
     鷗(三好達治 作詞)
シューベルト:音楽に寄せて
ヴォルフ:もう春だ!
R.シュトラウス:愛を抱いて
        万霊節
        明日!
        献呈
マスネー:君の青い目を開けて
ドビュッシー:星の夜
フォーレ:リディア
チマーラ:海のストルネッロ
レオンカヴァッロ:朝の歌
ガスタルドン:禁じられた音楽
ララ:グラナダ
ロッシーニ:踊り
アーン:クロリスに
ダッラ:カルーソー
中島みゆき:糸
  (w/有志女声コーラス)

テノール:福井 敬

ピアノ:谷池重紬子

CD:DISC CLASSICA DCJA-21050

 「皆様の前で『歌』を歌い始めてから30年が過ぎました。その間に、本当に沢山の方から『愛』を頂き、抱き、抱かれながら、共に音楽を創り上げて来たように思います。数限りない皆様からの『想い』がなければ、私が今日まで歌い続けることは出来なかったでしょう。このアルバムは、そのような皆様へのお礼、『アンコール』として選曲しました。心からの『感謝』を込めて」(福井 敬)

 テノールの福井 敬(1963年生まれ)は、岩手県水沢市出身。国立音楽大学声楽科・同大学大学院を修了後、1990・1994年文化庁派遣芸術家在外研修員としてイタリアに留学。1989年イタリア声楽コンコルソ「ミラノ大賞」受賞。さらに1992年「ジロー・オペラ」新人賞、1993年「五島記念文化賞」オペラ新人賞、1994年には芸術選奨新人賞を受賞するなど、多くの数多くの受賞歴を持つ、わが国テノール界の第一人者。

 ピアノの谷池重紬子は、武蔵野音楽大学を卒業後、二期会のピアニストとなり、伴奏者として高い評価を得ている。現在、新国立オペラ研修所で伴奏者兼コレペティトールとしても活躍している。音楽教育者。二期会所属。

コメント/トラックバック投稿 »



2024年2月29日

★川田知子(ヴァイオリン)& 須田祥子(ヴィオラ)の二重奏曲集


ワイル:ユーカリ~タンゴ・ハバネラ~
ビジョルド:エル・チョクロ
ガルデル:首の差て
サンダース:アディオス・ムチャーチョス
マルティヌー:3つのマドリガル
ロッラ:3つのニ重奏曲 第3番 変ロ長調
モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのためのニ重奏曲 変ロ長調 K. 424

ヴァイオリン:川田知子

ヴィオラ:須田祥子

編曲:荒井英治

CD:マイスターミュージック MM-4525

 優美な歌と超絶技巧が魅力のタンゴ4曲に、多作家としても知られるマルティヌーの独自の響きが美しいマドリガル、そして、デュオ・レパートリーとして近年演奏機会も多いロッラの佳品を経て、モーツァルトの名作が最後を飾るという、聴いて楽しいプログラム。

 ヴァイオリンの川田知子は、東京都出身。1983年中学校3年生の時、第37回「全日本学生音楽コンクール」東京大会で奨励賞受賞。1988年東京芸術大学入学。1989年第36回「パガニーニ国際コンクール」5位入賞。1991年東京芸術大学を首席で卒業し、同年第5回「シュポア国際コンクール」優勝。平成15年度国際交流基金日本文化紹介派遣事業でトルコおよびエジプトでリサイタルを行う。2002年イザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会開催。2003年度第33回「エクソンモービル音楽賞」洋楽部門奨励賞受賞。Kitaraホールカルテット、イシハラ・リリック・アンサンブル、ジャパン・チェンバー・オーケストラ、鎌倉芸術館ゾリステンのメンバーとして活動する。

 ヴィオラの須田祥子は、6歳よりヴァイオリンを始め、桐朋学園大学在学中にヴィオラに転向し、1998年同大学を首席で卒業。1997年第7回「日本室内楽コンクール」、1999年第7回「多摩フレッシュ音楽コンクール」、1999年第23回「プレミオ・ヴィットリオ・グイ賞国際コンクール」、2000年第2回「淡路島しづかホールヴィオラコンクール」の全てのコンクールで優勝。国内の数多くのオーケストラに首席として客演したほか、宮崎音楽祭、倉敷音楽祭、鎌倉芸術ゾリスデン、サイトウ・キネン・オーケストラ等に度々出演。2013年ヴィオラ演奏集団「SDA48」を創設。現在、東京フィルハーモニー交響楽団首席奏者、洗足学園大学非常勤講師。

コメント/トラックバック投稿 »



2024年2月26日

★国際コンクール「バルトーク」第1位、「ミュンヘン」第2位のクァルテット・インテグラのハイドンとドビュッシーのCDデビュー盤


ハイドン:弦楽四重奏曲第63番 変ロ長調「日の出」Op. 76-4, Hob.III:78
ドビュッシー:弦楽四重奏曲 ト短調 Op. 10

弦楽四重奏:クァルテット・インテグラ

        三澤響果(ヴァイオリン)
        菊野凜太郎(ヴァイオリン)
        山本一輝(ヴィオラ)
        築地杏里(チェロ)

CD:ナミ・レコード WWCC-7998

 弦楽四重奏団のクァルテット・インテグラは、2015年桐朋学園に在学中のメンバーによりに結成。2021年「バルトーク国際コンクール」弦楽四重奏部門第1位。2022年「ARDミュンヘン国際音楽コンクール」弦楽四重奏部門第2位、併せて、聴衆賞を受賞。第8回「秋吉台音楽コンクール」弦楽四重奏部門第1位、併せて、ベートーヴェン賞、山口県知事賞を受賞。キジアーナ音楽院夏期マスタークラスにて最も優秀な弦楽四重奏団に贈られる”Banca Monte dei Paschi di Siena” Prizeを受賞。クライブ・グリーンスミス氏、ギュンター・ピヒラー氏の指導を受ける。第41回霧島国際音楽祭に出演し、「堤剛音楽監督賞」及びに「霧島国際音楽祭賞」を受賞。これまでに、磯村和英、堤剛、練木繁夫、山崎伸子各氏、クァルテット・エクセルシオと共演し好評を博す。NHK「クラシック倶楽部」、「リサイタル・パッシオ」、「ららら♪クラシック」等に出演。サントリーホール室内楽アカデミー第5,6期フェロー。磯村和英、山崎伸子、原田幸一郎、池田菊衛、花田和加子、堤剛、毛利伯郎、練木繁夫各氏に師事。公益財団法人松尾学術振興財団より助成を受ける。2022年秋よりロサンゼルスのコルバーンスクールにレジデンスアーティストとして在籍。現在、クライブ・グリーンスミス氏、マーティン・ビーヴァー氏に師事。

コメント/トラックバック投稿 »



2024年2月22日

★ウェールズ弦楽四重奏団のベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第1番/第14番  


ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第1番 ヘ長調 作品18-1
        弦楽四重奏曲 第14番 嬰ハ短調 作品131

弦楽四重奏:ウェールズ弦楽四重奏団

        﨑谷直人(ヴァイオリン)
        三原久遠(ヴァイオリン)
        横溝耕一(ヴィオラ)
        富岡廉太郎(チェロ)

CD:フォンテック:FOCD-9896

 このCDは、2006年に桐朋学園大学の学生、﨑谷直人、三原久遠、横溝耕一、富岡廉太郎の4名で結成されたウェールズ弦楽四重奏団によるベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集の第6集。

 ウェールズ弦楽四重奏団は、2006年桐朋学園大学の学生、崎谷直人、三原久遠、横溝耕一、富岡廉太郎の4名で結成。2008年「ミュンヘン国際音楽コンクール」第3位となり、東京クヮルテット以来38年ぶりの入賞を果たす。2009年に正式デビュー公演を開催。2010年よりバーゼルに拠点を移し、バーゼル音楽院にてライナー・シュミットの下で研鑽を積み、欧州で活動の場を広げる。2011年「バーゼル・オーケストラ協会(BOG)コンクール」においてエクゼコー賞受賞、第7回「大阪国際室内楽コンクール」第3位。2013年に帰国。2016年には結成10周年を迎え、神奈川フィルとの共演でコンチェルト・デビューを果たす。現在、フォンテックにおいて、ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全曲録音が進行中。また、同時に、ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全曲演奏会に取り組み、2017年からiichiko総合文化センター(大分)で、2019年から第一生命ホール(東京)でベートーヴェン:弦楽四重奏曲全曲演奏会を開催。

コメント/トラックバック投稿 »



2024年2月19日

★イザベル・ファウストなど豪華メンバーによるシューマン:ピアノ四重奏曲/ピアノ五重奏曲


シューマン:ピアノ四重奏曲 変ホ長調 Op.47
      ピアノ五重奏曲 変ホ長調 Op.44

イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)
アンネ・カタリーナ・シュライバー(ヴァイオリン)
アントワン・タメスティ(ヴィオラ)
ジャン=ギアン・ケラス(チェロ)
アレクサンドル・メルニコフ(フォルテピアノ)

CD:キングインターナショナル KKC-6776

 このCDは、シューマンの室内楽作品を収録した一枚。世界最高峰のヴァイオリン奏者ファウスト、フライブルク・バロック・オーケスラの創設メンバーでもある名手シュライバー、ヴィオラ・スペースの音楽監督など日本にもゆかりの深い世界最高のヴィオラ奏者タメスティ、現代からマラン・マレ、どんなジャンルのものも神業の完成度と鋭さで弾いてしまうケラス、そしてスケールが大きく、種々の楽器を神業の完成度で弾き分けるメルニコフ、という豪華メンバー(シュライバーは五重奏に参加)。

コメント/トラックバック投稿 »



2024年2月15日

★アンヌ・ケフェレックとリオ・クオクマン指揮パリ室内管弦楽団のモーツァルト:ピアノ協奏曲第20番/第27番


モーツァルト:ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K.466 / 第27番 変ロ長調 K.595

ピアノ:アンヌ・ケフェレック

指揮:リオ・クオクマン

管弦楽:パリ室内管弦楽団

CD:キングインターナショナル KKC-6779

 ピアノのアンヌ・ケフェレック(1948年生まれ)は、フランス、パリ出身。父親のアンリ・ケフェリックは著名なフランスの作家で、生涯に80を超える作品を残している。5歳でピアノの演奏を始め、1964年にパリ音楽院に入学。1965年にピアノで、1966年には室内楽でそれぞれプルミエ・プリをとる。その後、パウル・バドゥラ=スコダ、イェルク・デームス、アルフレート・ブレンデルらに師事し、1968年「ミュンヘン国際音楽コンクール」で優勝。以後、国際舞台の中心で演奏をつづける。独奏以外にも、カトリーヌ・コラール、ピエール・アモイヤル、フレデリック・ロデオン、イモージェン・クーパーなどと共演し、室内楽の分野でもよく知られた存在。1990年「ヴィクトワール・ドゥ・ラ・ミュジク(フランス音楽業界賞)」の年間最優秀演奏家賞を受賞。映画「アマデウス」では、ネヴィル・マリナーの指揮の下、ピアノ協奏曲の独奏を担当した。現在、世界を代表するピアニストの一人に数えられており、国際的な舞台で活躍を続けている。

 指揮のリオ・クオクマンは、マカオ生まれ。香港演芸学院、ジュリアード音楽院、カーティス音楽院、ニューイングランド音楽院でピアノと指揮を学び、2014年「スヴェトラーノフ国際指揮者コンクール」で最高位を受賞。2016年までフィラデルフィア管でネゼ=セガンの副指揮。マカオ管弦楽団音楽監督・首席指揮者、香港フィルハーモニー管弦楽団常任指揮者、マカオ国際音楽祭プログラミング・ディレクター。ウィーン響、フランス放送フィル、トゥールーズ・キャピトル国立管、デトロイト響、ソウル・フィル、上海フィル、台湾フィル、N響、都響といった世界の主要楽団に客演を重ね、フレイレ、ケフェレック、アンゲリッシュ、R. カプソンらの名ソリストと共演し、オペラにも積極的に取り組む。芸術文化の発展への貢献が評価され、香港とマカオの両政府から賞や勲章を授与されている。2021年には香港の”Ten Outstanding Young Persons(10人の傑出した若者たち)”に選ばれた。

コメント/トラックバック投稿 »