クラシック音楽 新譜CD情報


バックナンバー 2023年 2月

2023年2月27日

★ベアトリーチェ・ラナ、クララ・シューマンとロベルト・シューマンのピアノ協奏曲を弾く


クララ・シューマン:ピアノ協奏曲第1番 イ短調 Op.7
ロベルト・シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54
シューマン=リスト:献呈 S.566

ピアノ:ベアトリーチェ・ラナ

指揮:ヤニック・ネゼ=セガン

管弦楽:ヨーロッパ室内管弦楽団

CD:ワーナーミュージックジャパン 5419.729625

 ピアノのベアトリーチェ・ラナ(1993年生まれ)はイタリア、コペルティーノ出身。4歳でピアノの勉強を始め、 9歳でバッハのピアノ協奏曲ヘ短調を演奏してオーケストラ・デビューを果たす。 モノポリのニーノ・ロータ音楽院でベネデット・ルポに、ドイツのハノーバーにあるハノーバー音楽演劇団のハノーバー音楽演劇でアリエ・ヴァルディに師事。2011年「モントリオール国際ピアノコンクール」優勝および特別審査員賞受賞。2013年「ヴァンクリバーン国際ピアノコンクール」銀賞受賞。

 指揮のヤニック・ネゼ=セガン(1975年生まれ)はカナダ出身。ケベック音楽院モントリオール校とプリンストンのウェストミンスター・クワイヤー・カレッジで学ぶ。19歳でモントリオール・ポリフォニー合唱団の監督に就任。モントリオール・オペラの合唱指揮者も務めた。グラン・モントリオール・メトロポリタン管弦楽団首席指揮者並びに芸術監督、カーティス音楽院メンター・コンダクター、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者、ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者を歴任。2012年フィラデルフィア管弦楽団音楽監督、2018年メトロポリタン歌劇場音楽監督に就任し、現在に至る。

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2023年2月23日

★ピアノの巨匠 アルトゥール・ルービンシュタイン LIVE  第1集


①ブラームス:ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 Op.15
   
   ヘンリク・チシ(指揮)
   フランス国立管弦楽団

   録音:1974年3月13日/パリ

②ブラームス:ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 Op.83
   
   クリストフ・フォン・ドホナーニ(指揮)
   ケルン放送交響楽団

   録音:1966年5月23日/チューリッヒ

③モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488
   
   ポール・パレー(指揮)
   デトロイト交響楽団

   録音:1960年1月7日/デトロイト

④ショパン:ポロネーズ第6番 変イ長調 Op.53

   録音:1974年3月13日/パリ

⑤ショパン:アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ Op.22
     マズルカ ハ短調 Op.56-3

   録音:1959年10月6日/ロンドン

ピアノ:アルトゥール・ルービンシュタイン

CD:キングインターナショナル(Doremi DHR8195)HMV、タワーレコード

 このCDアルバムは、ピアノの巨匠 ルービンシュタインの珍しいライヴ音源集。聴き応えある協奏曲3曲とショパンの独奏曲を収録。

 ピアノのアルトゥール・ルービンシュタイン(1887年―1982年)は、ポーランド出身。様々な作曲家の作品の演奏行い国際的な名声を博したが、特にショパンの演奏では同時代の最も優れたピアニストと目された。そして、20世紀を代表するピアニストの1人でもあった。ルービンシュタインの演奏家としてのキャリアは80年の長きに及んだ。前半生はヨーロッパで、後半生はアメリカで活躍。ショパン以外では、ブラームスやスペインのピアノ音楽も得意とした。1935年(昭和10年)に初来日し、日比谷公会堂で演奏。また、1966年(昭和41年)に再来日し、武道館で演奏を行った。

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2023年2月20日

★イザベル・ファウストとロト&レ・シエクル、奇跡の共演による至高のストラヴィンスキー


ストラヴィンスキー:バレエ音楽「ミューズを率いるアポロ」~アポロのヴァリアシオン
          ヴァイオリン協奏曲ニ長調
          弦楽四重奏のための3つの小品
          弦楽四重奏のためのコンチェルティーノ
          パストラール~ヴァイオリン、オーボエ、イングリッシュホルン、
                 クラリネット、バソンのための
          弦楽四重奏のための二重カノン

ヴァイオリン:イザベル・ファウスト

指揮:フランソワ=グザヴィエ・ロト

管弦楽:レ・シエクル

CD:HMM-902718(タワーレコード)

 ヴァイオリンのイザベル・ファウストは、ドイツ出身。1987年アウグスブルクの「レオポルト・モーツァルト・コンクール」、1993年「パガニーニ国際ヴァイオリン・コンクール」で共に第1位。1997年には、バルトークのソナタのデビュー録音でグラモフォン賞「ヤング・アーティスト・オ ブ・ザ・イヤー」を受賞した。古典作品に加え前衛的なレパートリーも持っており、世界初演も多い。室内楽奏者としても各地の音楽祭に定期的に出演。現在、世界を代表するヴァイオリニストの一人。

 指揮のフランソワ=グザヴィエ・ロト(1971年生まれ)は、フランス、パリ出身。パリ音楽院でフルートと指揮法を学ぶ。 2000年「ドナテッラ・フリック国際指揮者コンクール」優勝。その後、ロンドン交響楽団に補助指揮者として在籍して指揮者としての経験を積む。2003年に革新的オーケストラ「レ・シエクル」(フランス語で全世紀の意味)を結成してその指揮者を務める。2011年から2016年までバーデン=バーデン・フライブルクSWR交響楽団の首席指揮者を務めた後、現在、ロンドン交響楽団首席客演指揮者、ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団首席指揮者およびケルン市音楽総監督を務めている。

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2023年2月16日

★2023年クレンペラー没後50周年企画 クレンペラー唯一のザルツブルク音楽祭ライヴ


<Disc1>

パーセル:組曲「妖精の女王」(ハロルド・バーンズ編)
ハリス:交響曲第3番(1939)

<Disc2>

マーラー:交響曲第4番ト長調

指揮:オットー・クレンペラー

管弦楽:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

録音:1947年8月24日、ザルツブルク音楽祭(ライヴ録音)、リストア&リマスタリング

CD:キングインターナショナル KKC-4315~6

 このCDは、1973年7月6日に世を去ったクレンペラーの、没後50年の記念として企画された。1947年8月24日、ザルツブルクの祝祭劇場でウィーン・フィルを指揮したコンサートを収録したもので、これがクレンペラー唯一のザルツブルク音楽祭への出演。音源はオーストリア放送協会(ORF)の資料館で最近発見され、スウェーデン放送のトランスクリプション・ディスク(放送用音源)を使用しリリースされた。

 オットー・クレンペラー(1885年―1973年)は、現ポーランド(当時ドイツ領)出身のドイツ人指揮者で、20世紀を代表する指揮者の一人。ロサンゼルス・フィルハーモニック音楽監督、ピッツバーグ交響楽団首席指揮者・音楽監督、フィルハーモニア管弦楽団首席指揮者などを歴任。

 

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2023年2月13日

★パーヴォ・ヤル ヴィ指揮フランクフルト放送交響楽団のブルックナー:交響曲第8番


ブルックナー:交響曲第8番<1890年第2稿(新全集VIII/2 1955年出版)/ノーヴァク校訂>

指揮:パーヴォ・ヤル

管弦楽:フランクフルト放送交響楽団

CD:ソニーミュージック SICC-10431

 パーヴォ・ヤルヴィがフランクフルト放送交響楽団と共に、自らのライフワークと位置付け、2006~2017年、11年という年月をかけて大切に進めてきたブルックナーの交響曲全10曲の演奏・録音。

 指揮のパーヴォ・ヤルヴィ(1962年生まれ)は、エストニア出身(現在はアメリカ合衆国国籍)。カーティス音楽院で指揮を学び、その後ロサンジェルス・フィルハーモニック音楽学校でレナード・バーンスタインなどに学ぶ。2001年にシンシナティ交響楽団首席指揮者に就任。1995年の初来日以来、日本での演奏も多い。hr交響楽団首席指揮者、パリ管弦楽団首席指揮者、NHK交響楽団首席指揮者を歴任。2004年からドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団芸術監督、2019年からチューリッヒ・トーンハレ管弦楽団首席指揮者兼音楽監督を務めている。

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2023年2月09日

★ルノー・カプソンとマルタ・アルゲリッチのシューマン、ベートーヴェン、フランク:ヴァイオリン・ソナタ集


シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ短調 作品105
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第9番 イ長調 作品47 「クロイツェル」
フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調

ヴァイオリン:ルノー・カプソン

ピアノ:マルタ・アルゲリッチ

CD:ユニバーサルミュージック UCCG-45067

 2022年9月に名門レーベルドイツ・グラモフォン(DG)との契約を発表したヴァイオリニスト、ルノー・カプソン。DGアルバム第1弾は、自身が芸術監督を務める「エクスアン・プロヴァンス音楽祭」で、ピアニスト、ニコラ・アンゲリッシュに捧げたリサイタルのライヴ録音。

 ニコラ・アンゲリッシュ(1970年―2022年)は、アメリカ、オハイオ州シンシナティ出身のピアニスト。13歳でパリ国立高等音楽・舞踊学校に留学。1989年「クリーブランド国際ピアノコンクール」第2位、1994年「ジーナ・バッカウアー国際ピアノコンクール」第1位。2004年にはクルト・マズア指揮フランス国立管弦楽団と日本ツアーを行った。2006年には、「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン (熱狂の日)音楽祭」に出演。その後もNHK交響楽団でのオーケストラやソロ・リサイタルなど定期的に来日していた。だが、慢性的な肺疾患に侵されていたアンゲリッシュは2021年頃から活動を休止。そのまま回復することなく2022年4月18日、パリの病院にて死去した。51歳の若さだった。

 ヴァイオリンのルノー・カピュソン(1976年生れ)は、フランス、シャンベリ出身。14歳でパリ国立高等音楽院に入学し、室内楽とヴァイオリンのプルミエ・プリを獲得。その後ベルリンでトマス・ブランディスに、続いてアイザック・スターン、シュロモ・ミンツに師事。1998年から2000年までは、クラウディオ・アバードの指名によってマーラー・ユーゲント・オーケストラのコンサートマスターを務めた。モダン楽器のヴァイオリニストではあるが、バロック奏法の影響を受け、さらにフランコ・ベルギー派の伝統も受け継いでいると言われる。自身が創設した「イースター音楽祭」の音楽監督、および「グシュタード冬音楽祭」の音楽監督を務める。弟はチェリストのゴーティエ・カピュソン。

 ピアノのマルタ・アルゲリッチ(1941年生まれ)は、アルゼンチン出身。1955年家族とともにオーストリアに移住し、ウィーン、ザルツブルク、ジュネーヴ、イタリアなどでピアノを学ぶ。1957年「ブゾーニ国際ピアノコンクール」優勝。また、「ジュネーブ国際音楽コンクール」の女性ピアニストの部門においても優勝。1965年「ショパン国際ピアノコンクール」で優勝。その後、徐々に活動の中心をソロ演奏から室内楽に移していく。1990年代に入ると、今度は自身の名を冠した音楽祭やコンクールを開催し、若手の育成に力を入れる。日本においての「別府アルゲリッチ音楽祭」の取り組みなどが高く評価され、第17回「高松宮殿下記念世界文化賞」(音楽部門)受賞、「旭日小綬章」受章するなど、日本とのかかわりは深い。2007年「別府アルゲリッチ音楽祭」の主催団体であるアルゲリッチ芸術振興財団の総裁に自ら就任し、1998年以降は「別府アルゲリッチ音楽祭」のため毎年来日している。

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2023年2月06日

★葵トリオ ”ライヴ at 紀尾井ホール2022” シューマン:ピアノ三重奏曲第1番/シューベルト:ピアノ三重奏曲第1番


シューマン:ピアノ三重奏曲第1番
シューベルト:ピアノ三重奏曲第1番

ピアノ三重奏:葵トリオ

         ヴァイオリン:小川響子
         チェロ:伊東裕
         ピアノ:秋元孝介

録音:2022年3月16日、紀尾井ホール(ライヴ録音)

CD:ナミ・レコード WWCC-7978

 ピアノ三重奏団「葵トリオ」は、ヴァイオリン:小川響子、チェロ:伊東裕、ピアノ:秋元孝介の東京芸術大の大学院生と卒業生の3人により2016年に結成された。2018年9月にドイツ南部ミュンヘンで行われたドイツ公共放送ARD主催の第67回「ミュンヘン国際音楽コンクール」のピアノとバイオリン、チェロによる三重奏部門で第1位を獲得。同部門で日本からの入賞は初めて。「葵(AOI)」は、3人の名字の頭文字を取り、花言葉の「大望、豊かな実り」に由来。第28 回「青山音楽賞」バロックザール賞、第29回「日本製鉄音楽賞」フレッシュアーティスト賞を受賞。現在はドイツを拠点に、ミュンヘン音楽大学でD. モメルツに 師事しながら国内外で活動している。

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2023年2月02日

★2021年「リーズ国際ピアノ・コンクール」優勝者 アリム・ベイセンバエフのデビュー盤 リスト:超絶技巧練習曲集 他


リスト:超絶技巧練習曲集 S.139(全12曲)
    3つの演奏会用練習曲 S.144 より 第2曲「軽やかさ」
    コンソレーション S.172 より 第3番 変ニ長調

ピアノ:アリム・ベイセンバエフ

 ピアノのアリム・ベイセンバエフ(1998年生まれ)は、カザフスタン出身。2008年にモスクワ中央音楽学校に入学。2年後に英国のパーセル・スクールに入入学。2015年「ヴァン・クライバーン・ジュニア国際」で優勝。2016年英国王立音楽院に入学し、2016年にウィグモアホールにデビュー。ピアニストの登竜門として世界的に知られる2021年度「リーズ国際ピアノ・コンクール」金賞受賞。その後、王立音楽大学で学ぶ。「超絶技巧練習曲集は、最も困難なピアノ作品のひとつです。幼い頃から、シフラ、リヒテル、キーシンのような伝説的なピアニストがこれらの作品を演奏することに刺激を受けていましたが、いつか自分が演奏する日が来るとは夢にも思っていませんでした。しかし、多くの若いピアニストがそうであるように、私にとっての挑戦は魅力的なもの」と語っている。

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