クラシック音楽 新譜CD情報


バックナンバー 2024年 10月

2024年10月17日

★クラウス・マケラ指揮オスロ・フィルのショスタコーヴィチ:交響曲第4番/第5番/第6番


<CD 1>

ショスタコーヴィチ:交響曲 第4番 ハ短調 作品43

<CD 2>

ショスタコーヴィチ:交響曲 第5番 ニ短調 作品47
          交響曲 第6番 ロ短調 作品54

指揮:クラウス・マケラ

管弦楽:オスロ・フィルハーモニー管弦楽団

CD:ユニバーサルミュージック UCCD-45030~31

 クラウス・マケラとオスロ・フィルハーモニー管弦楽団との関係が始まった当初から、ショスタコーヴィチの音楽は、彼らのプログラミングの中核をなしており、彼らが交響曲第5番を初めて演奏したのは、マケラが首席指揮者に就任する前の2019年11月であった。

 指揮のクラウス・マケラ(1996年生まれ)は、フィンランド出身。シベリウス・アカデミーで指揮とチェロを学ぶ。チェリストとして数々のオーケストラと共演しつつ、10代の頃から指揮者としても頭角を現し、これまでにフィンランド放送響、ヘルシンキ・フィル、ライプツィヒ放送響など、世界の一流オーケストラを指揮し、「数十年に一度の天才指揮者の登場」とも評される大成功を収めている。さらにチェリストとしてフィンランドの主要オーケストラと共演。2020年24歳でオスロ・フィルハーモニー管弦楽団芸術監督・首席指揮者に就任。2021年パリ管弦楽団の音楽監督に就任。また、2027年からロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者に就任する予定。

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2024年10月14日

★クァルテット・インダコ~「大阪国際室内楽コンクール&フェスタ2023」優勝 記念盤~


 

シューベルト:弦楽四重奏曲第15番ト長調 D887
ウェーベルン:弦楽四重奏のための5つの楽章 Op.5
コジモ・カロヴァーニ:弦楽四重奏曲第10番「In seinem Schatten」

弦楽四重奏:クァルテット・インダコ

       エレオノーラ・マツノ(ヴァイオリン)
       イダ・ディ・ヴィータ(ヴァイオリン)
       ジャミアング・サンティ(ヴィオラ)
       コジモ・カロヴァーニ(チェロ)〕

録音:2023年6月17日、クラシカ・ヴィーヴァ・スタジオ(ドルノ、イタリア)

CD:Da Vinci Classics C00871(海外盤/東京エムプラス)

 「大阪国際室内楽コンクール&フェスタ」は、「世界7大室内楽コンクール」の1つにも数えられる権威ある音楽コンクールで、コロナ禍による中止を経て6年ぶりに開催された2023年の第1部門(弦楽四重奏)において、見事第1位に輝いたのが、イタリアの実力派弦楽四重奏団「クァルテット・インダコ」。アンサンブル名の「Indaco」は「藍色/インディゴ」を指す言葉。「大阪国際室内楽コンクール&フェスタ」ではイタリアのクァルテットとして初めて優勝し、2つの特別賞(MK記念会賞/ストリング・クァルテット・ビエンナーレ・アムステルダム賞)を受賞した。

 弦楽四重奏の「クァルテット・インダコ」は、フィエーゾレ音楽院とハノーファー音楽演劇大学(オリバー・ヴィレの指導のもと、室内楽の修士号を取得)を卒業後、キジアーナ音楽院でギュンター・ピヒラーのマスタークラスを受講。2017年に「スコッティーズ賞」、「プレミオ・パオロ・ボルチアーニコンクール」でファイナリスト選出、「マンハッタン国際コンクール」ゴールドメダル、「大阪国際室内楽コンクール&フェスタ2023」第1位など数々の国際的な賞や奨学金を獲得し、“コンパクトなアンサンブルで、エナメル質と高揚感で満ちている” と表現されている。イタリアの著名な音楽祭や機関に招聘され、ヨーロッパ各地や海外でも定期的に演奏し、今日、同世代のイタリアの弦楽四重奏団の中でも特に注目を集めるアンサンブルであるとみなされている。

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2024年10月10日

徳江陽子のメンデルスゾーン:無言歌集(全48曲)


<Disc 1>

第1集 Op. 19

 「甘い思い出」ホ長調
 「後悔」イ短調
 「狩の歌」イ長調
 「信頼」イ長調
 「眠れぬままに」嬰ヘ短調
 「ヴェネツィアの舟歌 第1」ト短調†

第2集 Op. 30

 「瞑想」変ホ長調
 「安らぎもなく」変ロ短調
 「慰め」ホ長調
 「道に迷って」ロ短調
 「小川」ニ長調
 「ヴェネツィアの舟歌 第2」嬰ヘ短調†

第3集 Op. 38

 「宵の明星」変ホ長調
 「失われた幸福」ハ短調
 「詩人の竪琴」ホ長調
 「望み」イ長調
 「情熱」イ短調
 「デュエット」変イ長調†

第4集 Op. 53

 「浜辺で」変イ長調
 「浮き雲」変ホ長調
 「胸さわぎ」ト短調
 「悲しい心」ヘ長調
 「民謡」イ短調 †
 「飛翔」イ長調

<Disc 2>

第5集 Op. 62

 「5月のそよ風」ト長調
 「門出」変ロ長調
 「葬送行進曲」ホ短調
 「朝の歌」ト長調
 「ヴェネツィアの舟歌 第3」イ短調
 「春の歌」イ長調

第6集 Op. 67

 「期待」変ホ長調
 「失われた幻影」嬰ヘ短調
 「巡礼の歌」変ロ長調
 「紡ぎ歌」ハ長調
 「羊飼いの嘆き」ロ短調
 「子守歌」ホ長調

第7集 Op. 85

 「夢想」ヘ長調
 「別れ」イ短調
 「うわごと」変ホ長調
 「エレジー」ニ長調
 「帰還」イ長調
 「旅人の歌」変ロ長調

第8集 Op. 102

 「家もなく」ホ短調
 「追憶」ニ長調
 「タランテラ」ハ長調
 「そよ風」ト短調
 「子供の小品」イ長調
 「信仰」ハ長調

CD:コジマ録音(ALM RECORDS) ALCD-9266~7

ピアノ:徳江陽子

 このCDは、ロマン派音楽で花開いた性格的小品の傑作メンデルスゾーン:無言歌集(全48曲)の教則版以外では、日本人初となる全曲録音盤。

 ピアノの徳江陽子は、東京都出身。学習院初等科、女子中等科を経て桐朋学園大学付属高校、パリ国立高等音楽院卒業。1964年「学生音楽コンクール」中学生の部で全国優勝。1968年、桐朋学園大学付属高校在学中に、アメリカン・スクール主催青少年コンサートで、秋山和慶氏指揮の東京交響楽団とサン・サーンスのピアノ協奏曲第2番を共演し注目を集める。1973年、パリ国立高等音楽院を卒業後、東京、パリ、ロンドンにてリサイタルを行う。1975年、パリにて「ラヴェル生誕百年祭コンサート」に出演。1977年東京椿山荘学習院常磐会総会にて香淳皇后陛下、高松宮、三笠宮、常陸宮各妃殿下に御前演奏。1979年、イギリス・チェスター市主催音楽コンクールにてピアノ部門最優秀賞を受賞。1998、2000、2002年にはカリフォルニア大学の招聘、2002年には中国藩陽国立音楽院の招聘により、マスタークラスとリサイタルを行う。2005年には40周年記念リサイタルを紀尾井ホールにて行い、好評を博す。その後も、国際交流基金によりエジプト、ブラジルで演奏。南米3大オペラ劇場の一つ、マナウスの「アマゾナス劇場」やサン・パウロのヘブライカクラブの「ルービンシュタイン劇場」で東洋人として、日本人として初リサイタルを行う。2011年より5年計画で、渋谷区共催、司葉子さんを代表として東日本大震災復興支援実行委員会を立ち上げ、チャリティーピアノコンサート(被災している福島県の子供達の為に)を行っている。毎春、光が丘美術館、毎秋、サントリーホールブルーローズでリサイタルを行っている。

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2024年10月07日

★ダネル弦楽四重奏団による二度目のショスタコーヴィチ: 弦楽四重奏曲全集


<CD1>

ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲 第1番 ハ長調 Op.49
          弦楽四重奏曲 第2番 イ長調 Op.68
          弦楽四重奏曲 第3番 ヘ長調 Op.73

<CD2>

ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲 第4番 ニ長調 Op.83
          弦楽四重奏曲 第5番 変ロ長調 Op.92
          弦楽四重奏曲 第6番 ト長調 Op.101

<CD3>

ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲 第7番 嬰ヘ短調 Op.108
          弦楽四重奏曲 第8番 ハ短調 Op.110
          弦楽四重奏曲第9番変ホ長調 Op.117

<CD4>

ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲 第10番 変イ長調 Op.118
          弦楽四重奏曲 第11番 ヘ短調 Op.122
          弦楽四重奏曲 第12番 変ニ長調 Op.133

<CD5>

ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲 第13番 変ロ短調 Op.138
          弦楽四重奏曲 第14番 嬰ヘ長調 Op.142

<CD6>

ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲 第15番 変ホ短調 Op.144
          エレジー(アダージョ)弦楽四重奏のための
            (歌劇《ムツェンスク郡のマクベス夫人》Op.29
            第1幕第3場のカテリーナのアリア)
          ポルカ(アレグレット)弦楽四重奏のための(バレエ《黄金時代》からのポルカ)
          未完成の弦楽四重奏曲

録音:メンデルスゾーンザール、ゲヴァントハウス小ホール、ライプツィヒ、2022年2月6~10日、5月1~5日(ライヴ録音)

弦楽四重奏:ダネル弦楽四重奏団

        マルク・ダネル(第1ヴァイオリン)
        ジル・ミレ(第2ヴァイオリン)
        ヴラッド・ボグダナス(ヴィオラ)
        ヨヴァン・マルコヴィッチ(チェロ)

CD:キングインターナショナル KKC‐6861~6(6枚組)

 このCDアルバムは、全曲演奏回数34回のダネル四重奏団による二度目の「ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲全集」録音(2022年にライプツィヒのメンデルスゾーン・ザールでライヴ録音)。

 ダネル弦楽四重奏団は、1991年ベルギーのブリュッセルで結成された。アマデウス弦楽四重奏団、ボロディン弦楽四重奏団、ベートーヴェン弦楽四重奏団等のもとで学び、結成後数年で国際的に活躍の幅を広げる。1993年サンクトペテルブルクの「ショスタコーヴィチ国際弦楽四重奏コンクール」第1位、1994年「ロンドン国際弦楽四重奏コンクール」第3位、1995年「エヴィアン国際弦楽四重奏コンクール」第2位及び国際プレスの審査員特別賞を受賞。世界各地の主要なコンサートでの演奏、一連の画期的なCD録音などにより、常に世界の音楽シーンを先導する。伝統的な弦楽四重奏曲に新たな視点から生気を吹き込む演奏は各方面から称賛されている。また、リーム、ラッヘンマン、グバイドゥーリナ、デュサパン、ヴィットマン、マントヴァーニといった主要な現代作曲家とのコラボレーションも彼らの強みとなっている。レパートリーは幅広く、これまでにハイドン、ベートーヴェン、シューベルト、ショスタコーヴィチ、ヴァインベルクの弦楽四重奏曲のツィクルスに取り組んだ。2005年にリリースしたショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲全曲録音は画期的な解釈のひとつとして今なお評価されている。2023年からロンドンのウィグモア・ホールのレジデンス・カルテットとして活動。日本には、2005年の初来日以降度々来日し、好評を得ている。

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2024年10月03日

★三浦文彰 指揮 ARKフィルのブラームス:交響曲第2番/第4番


<DISC 1>

ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 作品73

<DISC 2>

ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 作品98

CD:エイベックス AVCL-84160~61

指揮:三浦文彰

管弦楽:ARK PHILHARMONIC(ARKフィル)

 その高い音楽性から、ヴァイオリン、指揮ともに欧米でも高い評価を受ける三浦文彰が、トッププレイヤーが集結したドリームオーケストラARK PHILHARMONIC(ARKフィル)と共に問う、CDアルバム。

 ヴァイオリン・指揮の三浦文彰(1993年生まれ)は、東京都出身。6歳から徳永二男氏に師事。その後、ウィーン私立音楽大学で学ぶ。2006年「ユーディ・メニューイン国際ヴァイオリンコンクール」第2位。そして2009年、世界最難関とも言われる「ハノーファー国際コンクール」において、史上最年少の16歳で優勝。その後、モスクワ、ドイツ、スイスなどで開催される音楽祭に数多く出場。さらに北ドイツ放送交響楽団やウィーン室内管弦楽団などのオーケストラと共演するなど、国際的な活動を展開する。2018年からスタートした「サントリーホールARKクラシックス」ではアーティスティック・リーダーに就任。ロンドンの名門ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団のアーティスト・イン・レジデンスも務める。2009年度第20回「出光音楽賞」受賞。2022年に雑誌「Forbes」(アジア版)において「30 under 30(世界を変える30歳未満の30人)」に選出された。

 ARK PHILHARMONIC(略称:ARKフィル)は、毎年10月にサントリーホールを舞台に繰り広げられる都市型の音楽祭「サントリーホール ARK クラシックス」のレジデント・オーケストラとして2019年に「ARKシンフォニエッタ」の名称で発足。「サントリーホールARKクラシックス」のアーティスティック・リーダーを務める辻井伸行と三浦文彰の呼びかけにより、ソリストとしても活躍するフルートの高木綾子やチェロの遠藤真理、コンサートマスターや首席奏者として日本のオーケストラ界を牽引する三浦章宏、高橋和貴、松浦奈々、会田莉凡、鈴木康浩などが中心的な役割を担い、国内外のコンクールで優勝を飾った期待の若手奏者らが伸びやかに演奏を繰り広げ、日本最高峰のオーケストラのひとつと賞賛される。編成の拡大に伴い2024年より名称を「ARKフィルハーモニック 」(略称:ARKフィル)に変更し、アーティスティック・ディレクターに三浦文彰が、レジデンス・ピアニストに辻井伸行が就任。

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