2010年12月28日
*新譜CD情報* パーヴォ・ヤルヴィ指揮ドイツ・カンマーフィルのシューマン:交響曲第1番「春」/第3番「ライン」
シューマン:交響曲第1番「春」/第3番「ライン」
指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
管弦楽:ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団
CD:ソニーミュージック SICC‐10102
指揮のパーヴォ・ヤルヴィとドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団のコンビは、先頃来日し、シューマンの交響曲全曲の演奏会を開催し、好評を博した。このCDは、「ライン」が2009年12月、「春」が2009年4月にベルリンで収録されているので、直近の演奏内容を聴くことができる。ショパンばかり注目されるが、今年はシューマン生誕200周年の年でもある。今回のCDはこれを記念したものと思われる。パーヴォ・ヤルヴィは、1962年生まれのエストニア人の指揮者。カーティス音楽院で指揮を学ぶ。2001年にシンシナティ交響楽団首席指揮者、2004年にドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団音楽監督に就任している。ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団(ブレーメン・ドイツ室内フィルハーモニー管弦楽団)は、1980年、ユンゲ・ドイツェ・フィルハーモニーの有志が集まり室内オーケストラとして誕生。1987年にプロフェッショナル化。1992年からはドイツのブレーメンに本拠を移している。
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2010年12月22日
*新譜CD情報* 宮城敬雄指揮サンクトペテルブルグ交響楽団のチャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」
バレエ音楽「くるみ割り人形」より“花のワルツ”
指揮:宮城敬雄
管弦楽:サンクトペテルブルグ交響楽団
CD:シャッツグレーバー SHZ‐9081003
このCDは、2009年6月20日、サンクトペテルブルグにおいてのライブ録音盤である。何が注目かというと指揮の宮城敬雄の経歴が破天荒なのである。一橋大学を卒業して、親譲りの会社経営を乗り切り、安定した会社を子供にまかせ、第二の人生に乗り出す。ここまではよくある話だが、宮城敬雄は、何とプロの指揮者を第二の人生の出発点に選んだというのだ。学生時代はオーケストラ部に所属していたようだが、50歳から指揮をホルストシュタイン等に指導を受け、平成12年(2000年)にスロヴァキアフィルを指揮しヨーロッパデビュー、さらに2001年音楽の都ウィーンにデビューを果たしたというのだ!今後の宮城敬雄の活躍に注目。
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2010年12月15日
*新譜CD情報* 漆原朝子のシューベルト:ヴァイオリン作品集
[Disc1]
1. ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ 第1番 ニ長調 D384
2. ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ 第2番 イ短調 D385
3. ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ 第3番 ト短調 D408
4. ヴァイオリンと弦楽のためのロンド イ長調 D438
[Disc2]
1. ヴァイオリン・ソナタ イ長調 D574
2. 華麗なロンド ロ短調 D895
3. 幻想曲 ハ長調 D934
ヴァイオリン:漆原朝子
ピアノ:ベリー・スナイダー(Disc1:1-3 & Disc2)
弦楽四重奏:ロータス・カルテット(Disc1:4)
CD:FOCD9483/4
漆原朝子は、近年では2003年にシューマンのヴァイオリン・ソナタ全曲(FOCD3502)、2005年にはブラームスのヴァイオリン・ソナタ全曲(FOCD9235)をリリース。いずれもロマン派の大家の魅力を余すところなく伝える録音として好評を得た。2009年には盟友ベリー・スナイダーと共にオール・シューベルト・プログラムによるツアーを行った。同CDは、ベストのタイミングで収録された、シューベルトのヴァイオリン作品集。繊細さと大胆さを併せ持ち、知性に裏打ちされた漆原の演奏は、シューベルトの神髄へと迫るもの。またロータス・カルテットとの協演による、隠れた名作「ヴァイオリンと弦楽のためのロンド」も収録。ロータス・カルテットは日本で設立され、国際的に活躍する常設弦楽四重奏団としては、東京カルテット以降、唯一の団体。
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2010年12月06日
*新譜CD情報* 山崎伸子のベートーヴェン:チェロ・ソナタ第2番 他(ライブ録音)
~山崎伸子 シリーズ第3弾! 2009年11月19日 津田ホール/ライヴ録音~
ベートーヴェン:ヘンデルの「ユーダス=マカベウス」の主題による12の変奏曲 ト長調 WoO45
チェロ・ソナタ第2番 ト短調 作品5-2
シューマン:幻想小曲集 作品73
〈アンコール〉 メンデルスゾーン:無言歌 ニ長調 作品109/シューマン:トロイメライ 作品15-7
チェロ:山崎伸子
ピアノ:長岡純子
ナミ・レコード:WWCC-7663
チェロの山崎伸子は、1956年生まれ。広島県出身。現在、東京藝術大学教授。桐朋学園大学音楽学部卒業後、文化庁海外派遣研修員として、2年間ジュネーブでピエール・フルニエに師事。帰国後、主要オーケストラと共演するほか、プレアデス・ストリング・クァルテットを結成して、ベートーヴェンの弦楽四重奏全曲演奏にとりくむ。2007年より10年にわたる津田ホールでチェロ・ソナタ・シリーズを開催。今回のCDは、第1弾で共演した長岡純子を再び迎え、悠然とした円熟のデュオの世界を展開する。馥郁たるシューマンも必聴。
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2010年12月01日
*新譜CD情報* 庄司紗矢香のベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第2番/第9番「クロイツェル」
ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第2番/第9番「クロイツェル」
ヴァイオリン:庄司紗矢香
ピアノ:ジャンルカ・カシオーリ
CD:UCCG‐1511(DG)
ヴァイオリンの庄司紗矢香が4年ぶりにリリースした新録音盤だけに、庄司の成長ぶりに期待がわく。庄司は、1999年、第46回パガニーニ国際ヴァイオリン・コンクールにおいて同コンクール史上最年少、かつ日本人として初めて優勝したことは、まだ記憶に新しい。2004年にケルン音楽大学を卒業し、翌年パリに移ったとあるから、今はパリ在住であろうか。いずれにしても日本期待のヴァイオリニストであることには間違いなく、将来の大成を願うばかりだ。ピアノのジャンルカ・カシオーリは、1979年、イタリアのトリノ生まれ。ウンベルト・ミケーリ国際ピアノ・コンクールで優勝後、世界的に活躍。現在では指揮者・作曲家としても目覚しい活動をしている。庄司は「カシオーリとの出会いがあってこそ実現した録音」と語っているだけに、今後のコンビでの活躍が期待できる。
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