クラシック音楽 新譜CD情報


バックナンバー 2019年 7月

2019年7月29日

★カティア・ブニアティシヴィリの“シューベルト・アルバム”


カティア・ブニアティシヴィリ

シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D 960
         4つの即興曲 D 899
         セレナード S.560/7 (歌曲集「白鳥の歌」より、リスト編)

ピアノ:カティア・ブニアティシヴィリ

CD:ソニー・ミュージックジャパン SICC30509

 ピアノのカティア・ブニアティシヴィリ(1987年生れ)は、ジョージア(旧グルジア)出身。現在、フランス・パリ在住。トビリシ州立音楽院、ウィーン国立音楽大学で学ぶ。2008年、カーネギー・ホールでデビュー。2008年第12回「アーサー・ルービンシュタイン国際ピアノマスターコンクール」第3位、2010年「ボレッティ・ブイトーニ財団賞」受賞。BBCシリーズの新世代アーティストに加わる。 2012年「エコー・クラシック賞」最優秀新人賞を受賞。初来日は2010年。

コメント/トラックバック投稿 »


2019年7月25日

★近年、再評価されるヴァインベルクの交響曲第2番/第21番「カディッシュ」をミルガ・グラジニーテ=ティーラ指揮バーミンガム市交響楽団が演奏


ミルガ・グラジニーテ=ティーラ

ヴァインベルク:交響曲第2番/第21番「カディッシュ」

指揮:ミルガ・グラジニーテ=ティーラ

管弦楽:バーミンガム市交響楽団

室内オーケストラ:クレメラータ・バルティカ
ヴァイオリン:ギドン・クレーメル
ソプラノ:マリア・バーンズ
クラリネット:オリヴァー・ジェーンズ
ピアノ:ゲオルギス・オソーキンス

CD:ユニバーサル ミュージック UCCG‐1852~3(2枚組)

 女性指揮者のミルガ・グラジニーテ=ティーラ(1986年生れ)は、リトアニアのヴィリニュス出身。ビリニュスの国立チョルリョーニス芸術学校、グラーツ芸術大学、チューリヒ音楽院、ライプツィヒ音楽院、ボローニャ音楽院で学ぶ。 ハイデルベルク市立劇場の第2楽長(2011年~2012年)、ベルン歌劇場の第1楽長(2013年~2014年)を歴任し、2015年からザルツブルク州立劇場の音楽監督およびロサンジェルス・フィルハーモニックのアシスタント指揮者を務める。同年7月からバーミンガム市交響楽団の首席客演指揮者も務め、2016年9月からは同楽団第12代音楽監督に就任した。このCDはデビュー・アルバム。

 今年生誕100年を迎えた作曲のミェチスワフ・ヴァインベルク(1919年―1996年)は、ポーランド出身で、主にロシアで活動した。ワルシャワでユダヤ人の家族に生まれ、12歳の時、ワルシャワ音楽院でピアノを学び、1939年に卒業する。第二次世界大戦が勃発するとソビエトに亡命。ミンスクで過ごし、初めて作曲を学ぶ。1943年、ショスタコーヴィチに請われてモスクワに移る。ショスタコーヴィチはヴァインベルクの才能に感心し、親交を深めた。主な作品には、20曲の交響曲、管弦楽曲、17の弦楽四重奏曲、8つのヴァイオリンソナタなどがある。近年、再評価が進む。

コメント/トラックバック投稿 »


2019年7月22日

★2019年8月に首席指揮者・芸術監督に就任するキリル・ペトレンコ指揮ベルリン・フィルの初共演盤


キリル・ペトレンコ

チャイコフスキー : 交響曲第6番「悲愴」

指揮:キリル・ペトレンコ

管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

録音: 2017年3月22~23日、ベルリン、フィルハーモニー (ライヴ録音)

CD:キングインターナショナル KKC-6029

 指揮のキリル・ペトレンコ(1972年生れ)は、ロシア出身。 11歳でピアニストとしてオムスクの交響楽団と演奏してデビュー。オーストリアのフォアアールベルク州立音楽学校でピアノを学び、その後ウィーン国立音楽大学に移り指揮を学ぶ。1995年にフォアアールベルクにてオペラ指揮者としてデビューし、1997年から1999年まではウィーン・フォルクスオーパーの指揮者。1999年から2002年までマイニンゲン宮廷楽団の音楽監督を務め、ウィーン国立歌劇場などでも指揮を行う。2002年から2007年までベルリン・コーミッシェ・オーパーの音楽監督を務めた。2013年よりバイエルン国立歌劇場の音楽監督に就任。また、同年からバイロイト音楽祭の「ニーベルングの指環」の指揮も担当。 2015年にベルリン・フィルの次期首席指揮者・芸術監督に選出され、2019年8月に就任する。このCDは、2017年3月、次期首席指揮者に選出後に初めて共演した際のライヴ録音。

コメント/トラックバック投稿 »


2019年7月18日

★ギター界の新星 ティボー・ガルシアの“バッハに捧げる”


ティボー・ガルシア

バリオス=マンゴレ:大聖堂(1914, 1938)
バッハ:シャコンヌ BWV1004
バッハ/グノー:アヴェ・マリア
タンスマン:インヴェンションズ(バッハへのオマージュ)
         (I:パスピエ~II:サラバンド~III:シシリエンヌ~IV:2声のトッカータ~V:アリア)
       パッサカイユ形式の小品(パッサカイユ)
ヴィラ・ロボス:アリア~ブラジル風のバッハ第5番
         前奏曲第3番イ短調(バッハへのオマージュ)~5つの前奏曲集
ボグダノビッチ:小組曲(ソロ・ギターのための)
バッハ:コラール「目覚めよと呼ぶ声あり」~カンタータ BWV140
     コラール「主よ、人の望みの喜びよ」~カンタータ BWV147

ギター:ティボー・ガルシア

ソプラノ:エルザ・ドライジグ

CD:ワーナーミュージック・ジャパン WPCS‐13795

 ギタ-のティボー・ガルシア(1994年生れ)は、フランス、トゥールーズ出身。16歳でパリ国立高等音楽院に入学。16歳でドイツ・ワイマールの「アナ・アマリア・国際ギターコンクール」で優勝。2015年合衆国オクラホマ市の「GFA国際コンコール」、2014年スペインの「ホセ・トーマス国際コンクール」、2013年スペインの「セヴィリャ国際コンクール」で優勝し、以後これらのコンクールの審査員とマスタークラスを受け持つようになる。2017年、ロンドンのBBCニュージェネレーション・アーティストに指名され、2018年には、ロンドンのウィグモアホールにデビューを果たす。

コメント/トラックバック投稿 »


2019年7月15日

★21世紀ドイツ・リート界の最高峰 クリスティアン・ゲルハーヘルのシューマン:歌曲全集 第1巻「問い」


ゲルハーヘル

シューマン:6つの歌 作品107
          (1)心痛 (2)窓ガラス (3)庭師 (4)糸をつむぐ女 (5)森の中で (6)夕べの歌
        ロマンスとバラード 第2集 作品49
          (1)二人の擲弾兵 (2)敵対する兄弟 (3)尼僧
        3つの詩 作品119より 第2曲 警告
        3つの歌 作品83
          (1)あきらめ (2)献身の花 (3)隠者
        12の詩 作品35
          (1)うれしき嵐の夜 (2)愛も喜びも絶えるがよい (3)さすらいの歌 (4)新緑 
          (5)森の方を焦がれて(6)亡き友に捧ぐ杯に寄せて (7)さすらい (8)秘めたる恋 
          (9)問い (10)人知れぬ涙 (11)おまえを傷つけたのは誰か (12)懐かしい響き
        4つの歌 作品142
          (1)歌のなぐさめ (2)きみの頬を寄せて (3)少女の憂い (4)ゆるやかに走る僕の馬車

バリトン:クリスティアン・ゲルハーヘル

ピアノ:ゲロルト・フーバー

録音:2017年1月31日~2月2日、2月16~18日、ドイツ、ミュンヘン、バイエルン放送第2スタジオ

CD:ソニーミュージックジャパン SICC30504

 バリトンのクリスティアン・ゲルハーヘル(1969年生れ)は、ドイツ、バイエルン州出身。ミュンヘン国立音楽大学オペラ科で学ぶ。2000年、シュヴァルツェンベルクのシューベルティアーデで、「白鳥の歌」を歌い、高い評価を得る。 以後、主にドイツ・リートの歌唱で知られる。オペラでもモンテヴェルディからワーグナーまでレパートリーは広い。2011年、「ローレンス・オリヴィエ賞」を受賞。1人の歌手によるシューマンの歌曲全集はF=ディースカウ以来ほとんど無く、ゲルハーヘル本人も「私の生涯で最も重要なプロジェクト」と言明するほどの意気込みという。第2巻「ミルテ」は、2019年後半発売。

コメント/トラックバック投稿 »


2019年7月11日

★自筆楽譜を採用した飯守泰次郎指揮仙台フィルのドヴォルザーク:交響曲 第9番「新世界より」


飯守泰次郎

ドヴォルザーク:交響曲 第9番「新世界より」

指揮: 飯守泰次郎(仙台フィル常任指揮者)

管弦楽:仙台フィルハーモニー管弦楽団

録音:2018年11月23日~24日、日立システムズホール仙台(ライヴ録音)

CD:フォンテック FOCD9807

 1973年の創設以来、仙台・東北という地域に密着した活動を通し、“真のローカリティ”を常に世界へ発信する仙台フィル。2011年3月の東日本大震災の影響で、フル編成での活動は数ヶ月にわたり休止したものの、地震発生より2週間後には楽団員の半数で復興コンサートをスタート。音楽を届けながら絆をつなぐ活動は、多くの被災者の心を慰めた。復興が進みつつある現在、「ひとりでも多くの人々の心を音楽の力でつなげたい」という思いを実現すべく、2019年夏、三陸からプロジェクト「ゴーイング・ホーム(家路)」がスタートする。「今回、自筆譜に照らして妥当と判断した箇所を訂正して演奏した結果、私自身もいわば”新たな「新世界」”を発見でき、非常に新鮮な気持ちになりました。皆様も是非、従来との違いを聴き比べていただき、私と仙台フィルの新たな発見を共にお楽しみいただければ嬉しく思います」(仙台フィル常任指揮者・ 飯守泰次郎)

コメント/トラックバック投稿 »


2019年7月08日

★ロト指揮ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団(マーラー自身の指揮で初演したオーケストラ)のマーラー : 交響曲第3番


ロト2

マーラー : 交響曲第3番

指揮:フランソワ=グザヴィエ・ロト

管弦楽:ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団

コントラルト:サラ・ミンガルド

合唱:スコラ・ハイデルベルク女声合唱団
    ケルン大聖堂児童合唱隊

録音 : 2018年10月、ドイツ、ケルン・フィルハーモニー

CD:キングインターナショナル KKC5999~6000(2枚組)

 指揮のフランソワ=グザヴィエ・ロト(1971年生まれ)はフランス、パリ出身。現在、ヨーロッパでもっとも熱い注目を集める指揮者の一人。当初、フルート奏者として活動。2000年「ドナテルラ・フリック指揮コンクール」第1位となり、ジョン・エリオット・ガーディナーのアシスタントを務め、ロンドン交響楽団などを指揮。2003年に革新的なオーケストラ「レ・シエクル」を創設し、時代楽器とモダン楽器を使い分け、多彩なプログラムを展開している。2011年南西ドイツ放送交響楽団首席指揮者に就任。2015年ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団首席指揮者に就任すると同時にケルン市音楽監督にも就任。

 ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団は、1827年創設されたドイツ、ケルンに本拠を置くオーケストラ。ケルン歌劇場専属のオーケストラとしても活動している。後に本拠地としてギュルツェニヒ邸跡地の演奏会場に定めたため、この名称となる。 1888年ケルン市公認のオーケストラとなる。2015年からはフランソワ=グザヴィエ・ロトが首席指揮者を務めている。同オーケストラは1902年にマーラー自身の指揮で交響曲第3番の世界初演を行い、さらに1904年にマーラー自身の指揮で第5番も世界初演したことでも知られている。

コメント/トラックバック投稿 »


2019年7月04日

★パーヴォ・ヤルヴィ指揮ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメンのブラームス:交響曲第3番/第4番


パーヴォ・ヤルヴィ2

ブラームス:交響曲第3番/第4番

指揮:パーヴォ・ヤルヴィ

管弦楽:ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン

CD:ソニーミュージックジャパン SICC10269

 現在、NHK交響楽団首席指揮者を務めるパーヴォ・ヤルヴィがドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメンの芸術監督に就任したのが2004年。この間にベートーヴェンやシューマンの交響曲全集の録音を世に問い、さらにブラームスの交響曲にも着手した。

コメント/トラックバック投稿 »


2019年7月01日

★「シューマン:交響曲全集」~ライヴ・アット・サントリーホール


ティーレマン2

<DISC 1>

シューマン:交響曲 第1番 「春」
        交響曲 第2番

<DISC 2>

シューマン:交響曲 第3番 「ライン」
        交響曲 第4番

指揮:クリスティアン・ティーレマン

管弦楽:シュターツカペレ・ドレスデン

CD:ソニーミュージックジャパン SICC 30505~6

 指揮のクリスティアン・ティーレマン(1959年生まれ)は、ドイツ、ベルリン出身。1985年にデュッセルドルフ・ライン歌劇場の首席指揮者としてその本格的キャリアをスタートさせた。1988年にはニュルンベルク州立劇場の音楽総監督に就任したが、これは当時ドイツ国内では最年少の音楽総監督であった。これまで、ベルリン・ドイツ・オペラ音楽監督(1997年~2004年)、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団首席(2004年~2010)などを歴任。現在、シュターツカペレ・ドレスデン音楽総監督・首席指揮者 、ザルツブルク復活祭音楽祭芸術監督を務めており、2019年にはウィーンフィル・ニューイヤーコンサート指揮者を務めた。このCDは、2018年10月~11月に行われたサントリーホールでのライヴ録音で、ティーレマンによる約17年ぶりのシューマン:交響曲全集再録音盤。

コメント/トラックバック投稿 »