クラシック音楽 新譜CD情報


バックナンバー 2024年 7月

2024年7月04日

★パッパーノ指揮サンタ・チェチーリア管のリムスキー=コルサコフ:「シェヘラザード」/ムソルグスキー:「はげ山の一夜」


①リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェヘラザード」作品35

  第1楽章:海とシンドバッドの船
  第2楽章:カランダール王子の物語
  第3楽章:若い王子と王女
  第4楽章:バグダッドの祭り。海。船は青銅の騎士のある岩で難破。終曲

  ソロ・ヴァイオリン:カルロ・マリア・パラゾッリ

  指揮:アントニオ・パッパーノ

  管弦楽:サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団

②ムソルグスキー:交響詩「はげ山の一夜」(1867年原典版)[音詩『はげ山における聖ヨハネ祭前夜』]

  指揮:アントニオ・パッパーノ

  管弦楽:サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団

③ムソルグスキー:交響詩「はげ山の一夜」(1880年版)[歌劇『ソローチンツィの市』~若者の夢](1930年ヴィッサリオン・シェバリーンによるオーケストレーション版)

  バス・バリトン:ディヤン・ヴァチコフ

  合唱:サンタ・チェチーリア国立アカデミー合唱団 & 児童合唱団

  指揮:アントニオ・パッパーノ

  管弦楽:サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団

CD:ワーナーミュージック WPCS-13851

 このCDは、パッパーノ得意のロシア音楽の2大名曲で、パッパーノと”歌いあげる”サンタ・チェチーリア管によるロシア音楽の名曲「シェヘラザード」およびムソルグスキー:「はげ山の一夜」の作曲家自身のオーケストレーション版とオペラ作品に転用した歌唱付き版の珍しくも貴重なヴァージョンの録音。

 指揮のアントニオ・パッパーノ(1959年生まれ)は、イタリア出身。アメリカに渡りピアノや作曲を学んだ後、各地の歌劇場で研鑽を積む。1987年にノルウェー歌劇場にデビューし、1990年からは音楽監督に就任。1992年ベルギー・ブリュッセルにあるベルギー王立歌劇場(モネ劇場)の音楽監督に就任。1999年バイロイト音楽祭に楽劇「ローエングリン」を振ってデビュー。2002年からイギリスのロイヤル・オペラ・ハウスの音楽監督、さらに2005年からはイタリアのローマ聖チェチーリア音楽院管弦楽団の音楽監督を務めている。そして、2023年サイモン・ラトルの後任としてロンドン交響楽団 (LSO) の首席指揮者に就任。イタリア共和国功労勲章を受章。エリザベス女王よりナイトに叙せられた。

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2024年7月01日

★ウィーン・フィル首席フルート奏者 ワルター・アウアーによる色とりどりの名品5篇


プーランク:フルート・ソナタ FP 164
フォーレ:幻想曲 Op.79
エネスク:カンタービレとプレスト
タファネル:「魔弾の射手」による幻想曲
尾高尚忠:フルート協奏曲 Op.30b(尾高惇忠編曲)

フルート:ワルター・アウアー

ピアノ:沢木良子

CD:キングインターナショナル KKC-117

このCDは、ウィーン・フィル首席フルート奏者のワルター・アウアーが、沢木良子のピアノ伴奏でキング関口台スタジオで収録したセッション録音盤。長い演奏キャリアの中で最も得意とし愛奏してきたレパートリーをアルバム「Colors」に収録。

フルートのワルター・アウアー(1971年生まれ)は、オーストリア、フィラッハ出身。ケルンテン州立音楽院、ザルツブルクのモーツァルテウム音楽大学、また、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のオーケストラ・アカデミーの奨学生として学ぶ。ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団、ハノーファーの北ドイツ放送交響楽団の首席フルート奏者を経て、2003年よりウィーン・フィルハーモニー管弦楽団およびウィーン国立歌劇場管弦楽団の首席フルート奏者を務める。録音は、ヨーロッパではBIS、Tudor、Paladino、Sonusから、日本ではカメラータ・トウキョウ、ナミ・レコード、マイスターミュージックからリリース。後進の育成にも力を注いでおり、世界各国でマスタークラスやワークショップを開催している。2012年から2018年までウィーン国立音楽大学にて教鞭を執り、また尚美学園大学、神戸女学院大学で客員教授を務めた。2019年、ウィーン国立音楽大学での指導を再開し、同大学の教授に就任している。2022年、オーストリア大統領よりオーストリア科学・芸術名誉十字章が授与。

ピアノの沢木良子は、桐朋女子高等音楽学校音楽科卒業、同年渡仏。パリ国立高等音楽院ピアノ科を最優秀で、室内楽科を満場一致の最優秀で卒業。同時にエクリチュール科において高等ディプロム取得。2000年文化庁在外芸術家研修員となりさらに研鑽を積む。1989年、1994年「PTNAピアノコンペティション」金賞、サンマリノ音楽祭に招待。1999年「Forum de Normandie室内楽コンクール」3位、2002年「ブルガリア・アルベール・ルーセル国際コンクール」3位、翌年「ヴィットリオ・グイ国際室内楽コンクール」ファイナリスト。同年講習会先のイスラエルにて「最優秀ロマン派演奏賞」受賞。2006年帰国後はソロリサイタルを開催、またPMF(パシフィックミュージックフェスティバルin札幌)の公式ピアニストを務め、ベルリンフィルハーモニー管弦楽団やウィーンフィルハーモニー管弦楽団のメンバーと共演するなど、現在多方面で活動を展開している。桐朋学園大学音楽学部非常勤講師。

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