クラシック音楽 音楽の泉


2018年1月15日

☆シューマンの幻のシンフォニー「ツヴィッカウ交響曲」の演奏会、今年6月にサントリーホールで開催


シューマン

↑ シューマンの「ツヴィッカウ交響曲」を収録したCDも発売されているが、演奏会が開催されるのはまれ ↑

 今年の6月に、通常の演奏会では滅多に取り上げられないシューマンの幻のシンフォニー「ツヴィッカウ交響曲」(未完成交響曲)の演奏会が開催される。

                              ◇

<東京交響楽団第661回定期演奏会>

クララ・シューマン(ユリウス・オット・グリム編):行進曲 変ホ長調
シューマン:交響曲 ト短調 「ツヴィッカウ」(未完成交響曲)
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 Op.15

指揮:秋山和慶

管弦楽:東京交響楽団

ピアノ:マルカンドレ・アムラン

会場:サントリーホール

日時:2018年6月23日(土)  午後6時

                              ◇

 シューマンの交響曲と言えば、第1番「春」、第2番、第3番「ライン」、第4番の4曲が広く知られており、いずれの曲も演奏会でしばしば取り上げられ、交響曲の人気シリーズの一つとなっている。この4曲以外にシューマンに交響曲があったと言われても、「?」と思われる人がほとんどだと思う。「ツヴィッカウ交響曲」の名称自体が厳めしく、何か事情があって陽の目を見ないことになったのかな、と考え込んでしまう。実は、ツヴィッカウとは、シューマンが生まれた地名であるとともに、この曲の初演が行われた地名でもあるのだ。

 シューマンが、初めて交響曲を作曲したのが、この曲であるとされている。第2楽章までを完成させながら、遂に全曲を完成しなかった交響曲なのである。シューマンは、1832年にこの曲の作曲を開始し、第1楽章のみを完成(ちなみに交響曲第1番「春」は1841年に作曲)。同年、ツヴィッカウにおいて、この第1楽章が初演されたが、全く評価されなかった。その後、翌年にかけて、第1楽章の改定と、第2楽章の作曲が行われた。シューマン自身は3楽章構成でこの交響曲を完成させる構想を持っていたと言われるが、それ以後の作曲は行われず、未完成のままで終わってしまった。

 現在、この「ツヴィッカウ交響曲」が演奏会で取り上げられることはまずない。ところが年6月23日にサントリーホールで行われる東京交響楽団の第661回定期演奏会で突如として取り上げられることになった。現在、CDでこの交響曲を聴くことができる。聴いてみると、確かに曲としての完成度は、イマイチという感は免れないが、さりとて全く無視してもいい曲かといわれれば、そうでもない。

 若き日のシューマンの交響曲への思い入れが伝わってきて、これはこれなりに、完結した世界を持った曲ということができると思う。演奏会で生の演奏を聴くとCDとはまた違う印象が得られるかもしれない。何しろ、この後に、「ツヴィッカウ交響曲」の演奏会が再び行われるという保証はどこにもないのだから、この演奏会は貴重な体験となるであろう。(蔵 志津久)

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2017年10月15日

☆テレビ番組情報:NHK Eテレ・「ららら ♪ クラシック」 


                              
                         <テレビ番組情報>

NHK Eテレ 「ららら ♪ クラシック」 毎週金曜日 午後9時30分~9時59分
                           再放送 毎週木曜日 午前10時25分~10時54分

1月26日(金) 高橋克典のウィーン紀行(1)ウィーン・フィルの秘密

 新年の幕開けを華やかに祝うウィーン恒例のニューイヤーコンサート。その主役であるウィーン・フィルハーモニー管弦楽団について、MC高橋克典がウィーンを旅して魅力を探る。世界最高峰のオケと呼ばれる理由、ステージ上では見られないメンバーの“裏の顔”まで紹介。さらにウィーンフィルの本拠地・楽友協会の、めったに入れない地下にも潜入。ウィーン・フィル創設秘話まで知り尽くす。

出演:ウィーン・フィル楽団長…ダニエル・フロシャウアー
   ウィーン・フィル資料館学芸員…シルヴィア・カールグル
   ウィーン・フィルコンサートマスター…ライナー・ホーネックほか

司会:高橋克典、牛田茉友

語り:勝生真沙子

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2017年10月14日

☆テレビ番組情報:テレビ朝日 「題名のない音楽会」


テレビ朝日 「題名のない音楽会」  毎週土曜日 午前10時~10時30分
                           再放送 BS朝日 毎週日曜日 午前8時~9時

1月20日(土) 世界が称賛した日本人作曲家の音楽会

 世界で活躍する指揮者井上道義氏が、世界に誇る2人の日本人作曲家、伊福部昭と黛敏郎の魅力を紹介。 伊福部昭は「ゴジラ」の作曲家としても有名だが、あのメロディには元になった作品がある。本日はそちらを演奏する。 また黛敏郎の「饗宴」はレナード・バーンスタイン率いるニューヨーク・フィルが初来日の時に取り上げた作品として知られている。本日はその前半部分を放送する。

M1 伊福部昭作曲「ヴァイオリンと管絃楽のための協奏風狂詩曲」第1楽章より
M2 黛敏郎作曲「饗宴」よりPART1

ゲスト:井上道義(指揮)、山根一仁(ヴァイオリン)

演奏:東京フィルハーモニー交響楽団

司会:石丸幹二、松尾由美子(テレビ朝日アナウンサー)

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2017年9月27日

☆ハイレゾ音源による演奏会のストリーミング配信の行方は?


オーケストラ

 インターネットイニシアティブ(IIJ)は、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏会のハイレゾ音源による演奏会の無料ストリーミング配信を2017年9月16日から開始したのに続き、このほどハイレゾ音源で収録された東京藝術大学の演奏会の楽曲を無料でのオンデマンド・ストリーミング配信を開始した。

 今後、ハイレゾ音源による演奏会のストリーミング配信が広がると、わが国のクラシック音楽界にどのような影響を及ぼすのであろうか、興味深い問題ではある。

                              ◇

●東京藝術大学とIIJ、ハイレゾ音源による演奏会のストリーミング配信を開始●

 東京藝術大学とインターネットイニシアティブ(IIJ)は、ハイレゾ音源で収録された東京藝大の演奏会の楽曲を無料でのオンデマンド・ストリーミング配信を開始した。

 東京藝大では、音楽における研究・教育活動成果の発信および音楽文化のさらなる普及を目的に、従来より、演奏会の記録をデジタル形式で収録したアーカイブの構築を推進し、その音源と映像を同大学「音楽総合研究センター音響研究室[アーカイブ部門]」が運営する「藝大ミュージックアーカイブ(http://arcmusic.geidai.ac.jp)」で、インターネット配信している。

 今回の取り組みは、アーカイブされたPCM96kHz/24bitおよびPCM48kHz/24bitのハイレゾ音源をIIJのハイレゾ・ストリーミングサービス「PrimeSeat(プライムシート)」にて無料でオンデマンド配信するもので、演奏の質とともにこれだけ充実したアーカイブ音源を高音質で配信する試みは、国内外の大学としても初めての試みといえる。

 東京藝大が誇る高い演奏技術を駆使した演奏会を、同大学の音響研究室のスタッフおよび大学院音楽研究科音楽文化学専攻音楽音響創造研究分野の学生により収録されたハイレゾ音源で、高音質そのままに広く体感することができる。

 東京藝大の楽曲は、バラエティに富んだ全13公演・70曲・176トラックの公開を手始めに、今後、継続的に追加していく予定となっている。

●世界初、IIJがベルリン・フィルの演奏会をDSD11.2MHzのハイレゾ音源で ライブ・ストリーミング配信●

 インターネットイニシアティブ(IIJ)は、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏会をデジタル・オーディオ・フォーマット「DSD(Direct Stream Digital)11.2MHz」で無料でライブ・ストリーミング配信する。DSD11.2MHzデジタル音源のライブ・ストリーミング配信は世界初の取り組み。

 今回、遠隔地から高音質で配信する技術的なチャレンジとして、2017/18年シーズンの5つのオーケストラ公演をライブでストリーミング配信する。

 DSD11.2MHzは、現在流通しているハイレゾ音源の中で最高音質のフォーマットで、音楽CDの16倍に及ぶ膨大な情報量を有する。左右2チャンネルの音声を流すため、22.4Mbpsの通信帯域が必要となるが、この膨大な音のデータをベルリンから日本までライブで配信するにあたり、東京とロンドンを結ぶIIJのバックボーンネットワークを経由することで安定した配信を実現。IIJのハイレゾ配信サービスPrimeSeatにより、自宅で世界最高峰のオーケストラ演奏を楽しめる。

<第1回配信>

配信期間:ライブ:2017年9月16日(土)19:00(ドイツ時間)~ / 9月17日(日)02:00(日本時間)~

聴き逃し配信:2017年9月20日(水)11:00~9月26日(火)24:00

プログラム:指揮:マレク・ヤノフスキ

プフィッツナー: 歌劇《パレストリーナ》より3つの前奏曲
ブルックナー: 交響曲第4番変ホ長調《ロマンティック》

<第2回配信>

配信期間:ライブ:2017年12月3日(日)20:00(ドイツ時間)~ / 12月4日(月)04:00(日本時間)~

聴き逃し配信:2017年12月6日(水)11:00~12月12日(火)24:00

プログラム:指揮:ベルナルド・ハイティンク

マーラー: 交響曲第9番ニ長調

<第3回配信>

配信期間:ライブ:2018年2月24日(土)19:00(ドイツ時間)~ / 2月25日(日)03:00(日本時間)~

聴き逃し配信:2018年2月27日(火)11:00~3月5日(月)24:00

プログラム:指揮:サー・サイモン・ラトル / ピアノ:ダニエル・バレンボイム

ドヴォルザーク: スラブ舞曲 op.72
バルトーク: ピアノ協奏曲第1番
ヤナーチェク: シンフォニエッタ op.60

<第4回配信>

配信期間:ライブ:2018年4月13日(金)20:00(ドイツ時間)~ / 4月14日(土)03:00(日本時間)~

聴き逃し配信:2018年4月17日(火)11:00~4月23日(月)24:00

プログラム:指揮:キリル・ペトレンコ / ピアノ:ユジャ・ワン リャードフ: 《魔法にかけられた湖》

プロコフィエフ: ピアノ協奏曲第3番ハ長調
F・シュミット: 交響曲第4番ハ長調

<第5回配信>

配信期間:ライブ:2018年6月20日(水)20:00(ドイツ時間)~ / 6月21日(木)03:00(日本時間)~

聴き逃し配信:2018年6月25日(月)11:00~7月1日(日)24:00

プログラム:指揮:サー・サイモン・ラトル マーラー: 交響曲第6番

【聴き方】

 PC(WindowsおよびMac)に専用のソフトウェア「PrimeSeat」をインストールすることで聴くことができる。音源のフォーマットにより、対応コンバーター(DAC)やステレオが必要となる。なお、DSD11.2MHzコンテンツの再生には、再生環境から常時約24Mbps以上の通信速度が必要。
詳細はhttps://primeseat.net/ja/howto/。

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2017年7月07日

☆今年12月開催の「オペラ歌手 紅白対抗歌合戦」はNHK「紅白歌合戦」のオペラ版?


 第2回「オペラ歌手 紅白対抗歌合戦」

 昨年、第1回「オペラ歌手 紅白対抗歌合戦~声魂真剣勝負~」が9月6日にサントリーホールで開催されたのに続き、第2回の今年は、12月4日にサントリーホールで開催される。

 今後、「オペラ歌手 紅白対抗歌合戦~声魂真剣勝負~」の12月開催が定例化されれば、毎年大晦日の夜に開催される「NHK紅白歌合戦」のオペラ版として定着するかもしれない。

                              ◇

<出演者>

~ 紅 組 ~

指揮:田中祐子

ソプラノ:腰越満美
      佐藤美枝子
      砂川涼子
      半田美和子
メゾソプラノ:桜井万祐子
二 重 唱:※、谷口睦美/鷲尾麻衣、小林由佳
三 重 唱:森谷真理、嘉目真木子、鳥木弥生

~ 白 組 ~

指揮:村上寿昭

テノール:藤田卓也
      笛田博昭
      村上敏明
バリトン:須藤慎吾
      キュウ・ウォン・ハン
バス:妻屋秀和
二 重 唱:弥勒忠史、岡本知高/成田博之、小原啓楼
三 重 唱:ジョン・ハオ、ヴィタリ・ユシュマノフ、望月哲也

管弦楽:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

司会:本田聖嗣

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2016年11月23日

☆CD「大田黒元雄のピアノ―100年の余韻―」のこと


 太田黒元雄

 東京都杉並区荻窪に大田黒公園(杉並区荻窪3丁目33番12号)がある。音楽評論家の大田黒元雄(1893年-1979年)の屋敷跡地に、杉並区が日本庭園を整備して、昭和56年10月1日に開園したもの。約8900㎡(2,700坪)という広大な敷地で、これが個人の自宅であったというから驚きだ。園内中央にある建物の裏側にある井筒より流れが始まり、次第に幅を広げて、池に注ぐ回遊式日本庭園となっている。園内には茶室、大田黒元雄記念館、休憩室、催し物広場、芝生広場、駐輪場などがあり、杉並区民の憩いの場となっている。

 大田黒元雄の父である大田黒重五郎は、日本の水力発電の先駆者であり、芝浦製作所(現東芝)の経営を再建し、財をなした。このことが大邸宅を構えることとなリ、現在の大田黒公園に繋がるのである。今では東京都杉並区荻窪は、住宅街で人家が密集しているが、父大田黒重五郎が自宅を建てた頃は、東京の郊外の田園風景が広がっていたはず。当時は、ここに広大な自宅を構えることは、さほど困難なことではなかったろう。ここで大田黒元雄は、1933年(昭和8年)から生涯を過ごすことになる。

 大田黒元雄自身の自宅はというと、もとは東京都大田区山王にあった。ここに音楽好きの青年達、音楽評論家の野村光一(1895年―1988年)、音楽之友社を興した堀内敬三(1897年―1983年)、作曲家の菅原明朗(1897年―1988年)らが集まったが、ここで大田黒元雄は「ピアノの夕べ」と題するサロン・コンサートを主宰することになる。大田黒元雄は、プロのピアニストではなかったが、音楽学校の教師であったハンカ・ペツォルト夫人からピアノの手ほどきを受けていたので、ピアノを自由に弾きこなせたようである。当時、最先端の作曲家のドビュッシーやスクリャービンなどの曲が紹介されたという。

 その頃の日本は、ドイツ音楽一辺倒であったはずで、フランス音楽が奏でられること自体珍しいことであったろう。それ以上に、自宅でクラシック音楽のコンサートが行われこと自体、あまりなかったはずで、わが国のクラシック音楽の大衆化の口火を切った場所であったともいえる。ここには、ロシア革命後の騒乱を嫌い、アメリカへと向かうプロコフィエフが、旅の途中日本に立ち寄り、大田区山王の大田黒元雄邸にも来てピアノを弾いたという。その後、このピアノは現在の大田黒公園に移された。そして永い眠りの後、このピアノは修復され、再び美しい音を響かせることになった。

 このほど、ピアニストで文筆家の青柳いづみこ、作曲家でピアニストの高橋悠治の両氏が、大田黒公園に置かれ、プロコフィエフも弾いたという1900年製スタインウェイを演奏したCDが発売された。修復されたスタインウェイは、明るくまろやかな音色が特に印象に残る。このCDに収録されている曲目は、大田黒元雄主宰した「ピアノの夕べ」と題するサロン・コンサートと同一であるという。今では、全国各地で毎日コンサートが開かれ、FM放送、CD、さらにはインターネットを通して誰でも音楽のある生活を気軽に享受できる時代となったが、このCD「大田黒元雄のピアノ―100年の余韻―」を聴いたり、大田黒公園へ出かけて、わが国クラシック音楽界の黎明期に思いを馳せてみたい。(蔵 志津久)

                                 ◇

                  ~CD「大田黒元雄のピアノ―100年の余韻」~

グリーグ:春に寄す《抒情小曲集》第3集 作品43より 第6曲
ドビュッシー:小さな羊飼い 《子供の領分》より 第5曲
ゴダール:牧神  《魔法のランプ》第1集 作品50より 第2曲
フォーレ:無言歌 作品17より 第3番
山田耕筰:若いパンとニンフ(五つのポエム)
マクダウェル:《森のスケッチ》作品51より
          野ばらに寄す/秋に
スコット:《詩曲集》より Ⅱ. 魂の共感の庭
     《詩曲集》より Ⅲ. 鐘
     エジプトの舟歌 《エジプト》より
スクリャービン:24の前奏曲 作品11 より 15. Lento
          4つの前奏曲 作品33 よりNo.1, No.2, No.3
          2つの小品 作品57 Ⅰ. 欲望/Ⅱ. 舞い踊る愛撫
プロコフィエフ:束の間の幻影 作品22
ラヴェル:マ・メール・ロワ

ピアノ:青柳いづみこ、高橋悠治

使用ピアノ:スタインウェイ 1900年製(大田黒元雄旧蔵 杉並区立大田黒公園記念館蔵)

録音:2016年3月29~31日、6月14日、杉並区立大田黒公園記念館

CD:コジマ録音 ALCD‐7200

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2016年11月12日

☆若いクァルテットの発掘と育成を目的とした「プロジェクトQ」、今年(第14章)のテーマ作曲家はシューマンとブラームス 


プロジェクトQ

 若いクァルテットの発掘と育成を目的とした「プロジェクトQ」(アドヴァイザー:原田幸一郎、実行委員会:テレビマンユニオン )は、今年(第14章)のテーマ作曲家としてシューマンとブラームスを取り上げている。

 参加するのは音楽学校の学生、または卒業生らによる20歳前後のメンバーによる若いクァルテットたちで、毎年秋から世界の名だたるクァルテットの名手達による公開マスタークラスを受講、翌年1月のトライアル・コンサートで試演、2月に全曲演奏会でその成果を発表するというスケジュールをとっている。

 公開マスタークラスの講師陣は、1803年に創設されシューマンの弦楽四重奏曲を初演したゲヴァントハウス弦楽四重奏団、プロジェクトQ初年度から講師を務める元東京クヮルテットの盟友・原田幸一郎&原田禎夫。世界的ヴィオラ奏者であり日本の室内楽の礎を築いた今井信子と菅沼準二、そして今回プロジェクトQ初出演で、1995年に結成され英国を中心とした教育活動でも名高いダンテ・クァルテット。

 今年(第14章)の受講曲・参加クァルテットは次の通り。

シューマン:弦楽四重奏曲 第1番 イ短調
       クァルテット・トイトイ
         <三澤響果/菊野凜太郎(Vn) 山本一輝(Va) 築地杏里(Vc)>

シューマン:弦楽四重奏曲 第2番 ヘ長調
       モマシー・クァルテット
         <松岡井菜/西川鞠子(Vn) 芝内もゆる(Va) 芝内あかね(Vc)>

シューマン:弦楽四重奏曲 第3番 イ長調
       ザ・ビストロ・ダブリュー
         <桜田 悟/西浦詩織(Vn) 野中友多佳(Va) 森 義丸(Vc)>

ブラームス:弦楽四重奏曲 第1番 ハ短調
       クァルテット奥志賀
         <会田莉凡/小川響子(Vn) 七澤達哉(Va) 黒川実咲(Vc)>

ブラームス:弦楽四重奏曲 第2番 イ短調
       クァルテット・アミティエ
         <山田香子/大澤理菜子(Vn) 長田健志(Va) 三谷野絵(Vc)>

ブラームス:弦楽四重奏曲 第3番 変ロ長調
       クラルス弦楽四重奏団
         <福田ひろみ/福田俊一郎(Vn) 吉江美桜(Va) 森田啓佑(Vc)>

                              ◇

【トライアル・コンサート】

日時:2017年1月7日(土)~9日(月・祝)11:00開演(正味1時間程度)

会場:上野学園 石橋メモリアルホール

プロジェクトQに参加するクァルテットがレッスンを重ね勉強してきた楽曲を、本公演1ヶ月前に中間発表として行なう試演会。休憩なしの約1時間の公演。

【本公演】

シューマン&ブラームス弦楽四重奏曲全曲演奏会

日時:2017年2月19日(日)

【第1部】シューマン 11:00開演
【第2部】ブラームス 16:00開演

会場:上野学園 石橋メモリアルホール

                               ◇

 なお、「プロジェクトQ」では、これまでに、2001年度ベートーヴェン全曲(17曲/11組参加)、2002-2003年度バルトーク全曲(6曲/6組参加)、2005年度シューマン&ブラームス全曲(6曲/6組参加)、2006年度モーツァルト「ハイドン四重奏曲」全曲(6曲/6組参加)、2007年度ベートーヴェン作品18全曲(6曲/6組参加)、2008年度ハイドン「エルデーディ四重奏曲」全曲(6曲/6組参加)、2009年度メンデルスゾーン全曲(7曲/7組参加)、2010年度ベートーヴェン「中期弦楽四重奏曲」全曲(5曲/5組参加)、2011年度ハイドン「プロシア四重奏曲」全曲(6曲/6組参加)、2012年度ベートーヴェン「後期弦楽四重奏曲」全曲(6曲/6組参加)、2013年度ショスタコーヴィチ「初期弦楽四重奏曲」全曲(6曲/6組参加)に取り組んできた実績を持つ。

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2016年10月04日

☆人工知能が新たな曲をつくる時代が到来したようだ


 パソコン2

 現在、人工知能への関心が急速に高まってきている。

 これは、人工知能が将棋の名人を破るという快挙を成し遂げたことを切っ掛けに、今後、あらゆる分野へ人工知能が進出すると考えられているだからだ。

 既に、人工知能技術を使って大学試験問題を解かせたり、小説を書かせたりする試みも始まっている。

 そして、その流れが作曲の分野にも進出しようとしているのだ。

 このほど、大阪大学と東京都市大学の研究グループは、人工知能技術を使って新たに開発した「自動作曲システム」により、新しい曲を作曲することに成功したという。

 果たして、近い将来、人工知能が作曲した交響曲の演奏会が、多くの聴衆を集め開かれることになって行くのであろうか。

 興味は尽きない。(蔵 志津久)

 
 大阪大学産業科学研究所の沼尾正行教授、および東京都市大学メディア情報学部の大谷紀子教授の研究グループは、人工知能技術を駆使して開発した「自動作曲システム」を用いて、フォークデュオ「ワライナキ」と共同で、「共同募金運動70年記念応援ソング」を完成させることに成功した。

 今回使用された人工知能に基づく「自動作曲システム」は、目的の感性を想起させる既存楽曲が入力されると、入力された楽曲に共通する特徴を学習し、得られた特徴に基づいて楽曲を生成する機能を持っている。

 今回、同システムにより生成されたメロディをベースとして、プロのアーティストと共同で応援ソングを完成させることに成功したもの。

 両者は平成28年5月から、観客の感性データに基づく自動作曲を行うことを目的に、コンサート観客の感性をアンケートにより収集し、それに基づいて作曲するという共同研究を行ってきた。これは、あるグループの構成員に共通する感性を抽出することで、そのグループを高揚させる音楽を作り出すことを目指している。

 このほど、社会福祉法人奈良県共同募金会より、ワライナキに「共同募金運動70年記念応援ソング」の作曲の依頼があり、新たに開発した「自動作曲システム」を用いて作曲することになったもの。

 作曲に当たり、ワライナキへの依頼ということから、ワライナキならではの雰囲気が漂う曲である必要があるとともに、「共同募金運動70年記念応援ソング」としても、感謝や応援の気持ちを想起させるような楽曲にすりこととした。

 そこで、ワライナキの曲の中でも特に感謝や応援を歌った3曲を前述の自動作曲システムに入力し、複数の短い曲を作成し、それにワライナキが手を加えて歌詞をつけ、曲を完成させた。

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2016年9月19日

☆アイノラ交響楽団、2017年4月にシベリウスの「『報道の日』祝典のための音楽」と「火の起源」を日本初演


新田ユリ1
アイノラ交響楽団正指揮者・新田ユリ

 シベリウスの作品を専門に演奏するアマチュア交響楽団のアイノラ交響楽団が2017年4月9日、第14回定期演奏会において、シベリウス:交響組曲「レンミンカイネン 4つの伝説」のほか、日本初演となる「『報道の日』祝典のための音楽」と「火の起源」を演奏する。

 管弦楽曲「報道の日のための音楽」は、帝政ロシアによる新聞への弾圧に対して企画された「新聞祭典の催し」の時(1899年)に書かれた曲で、フィンランド人の愛国心をかきたてる音楽。前奏曲、ヴァイナモイネンの歌、フィン人の洗礼、トゥルク城のヨハン公、30年戦争、大いなる敵意、フィンランドの覚醒からなり、後に組曲「歴史的情景第1番」(op.25)と交響詩「フィンランディア」(op.26)へと発展した。

 「火の起源」は、1902年に作曲され、管弦楽とバリトン独唱、男声合唱のための作品。テキストは、フィンランドの古い伝承詩を編纂した叙事詩「カレワラ」の中の第47章「太陽と月の幽閉」を使っている。 曲はバリトンが歌う前半と男声合唱が歌う後半から成り、幻想的な神話の世界をイメージが描かれている。

 なお、これまでアイノラ交響楽団によるシベリウスの日本初演記録は次の通り。

シベリウス:序曲ホ長調(第2回定期演奏会)
       劇音楽「クリスティアンII世」オリジナル全曲版(第2回定期演奏会)
       管弦楽のためのバラード「森の精」op.15(第6回定期演奏会)
       交響詩「レンミンカイネン」op.10(第7回定期演奏会)
       序曲イ短調(第8回定期演奏会)

                                   ◇

<アイノラ交響楽団 第14回定期演奏会>

シベリウス:交響組曲「レンミンカイネン 4つの伝説」op.22
       「報道の日」祝典のための音楽 JS 137(日本初演)
       火の起源 op.32(日本初演)

指揮:新田 ユリ(正指揮者)

管弦楽:アイノラ交響楽団

バリトン:大久保光哉

男声合唱:合唱団お江戸コラリアーず

日時:2017年4月9日(日)

会場:杉並公会堂大ホール

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2016年8月25日

☆13挺のストラディヴァリウスが奏でる夢の演奏会


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 イタリアの楽器製作家アントニオ・ストラディヴァリウスは、17世紀後半から18世紀前半にかけて、クレモナの工房で約1000挺のヴァイオリン、チェロ、ヴィオラをつくった。これらの名器の多くは、長年、工芸品としてコレクターやアマチュア音楽家により所蔵され、実際にコンサートで弾かれることは少なかった。しかし、どんな名器でも名手の手で弾き込まれなければ、その真価を発揮することはない。

 そこで今回、選ばれた演奏家たちによって、貸与されたストラディヴァリウスの名器を持ち寄り、その真価を発揮するコンサートが大阪のフェスティバルホールで開催される。

 ハーゲン・クァルテットが所有しているのが、世界で6組しかないと言われるストラディヴァリウスの弦楽四重奏セットの一つ「パガニーニ・クァルテット」。また、諏訪内晶子は、かつて名手ハイフェッツが所有していた、世界三大ストラディヴァリウスと呼ばれる「ドルフィン」で演奏する。

 選ばれた演奏家によって奏でられる13挺のストラディヴァリウスから、どのような演奏が紡ぎだされるのか、一生に一度は聴いておきたい演奏会と言えるであろう。(蔵 志津久)

                                 
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~ストラディヴァリウス・コンサート2016~

テレマン:4つのヴァイオリンのための協奏曲 ト長調 TWV 40:201
ポッパー:3つのチェロとピアノのためのレクイエム 作品66
ドヴォルザーク:2つのヴァイオリンとヴィオラのための三重奏曲「テルツェット」ハ長調 作品47
ショスタコーヴィチ:2つのヴァイオリンとピアノのための5つの小品
ピアソラ(森孝之編):6つのヴァイオリンとピアノのためのリベルタンゴ
ヘンデル:2つのヴァイオリンとピアノのためのソナタ ト長調 作品2-6 HWV391
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第13番 変ロ長調 作品130より「カヴァティーナ」
メンデルスゾーン:弦楽八重奏曲 変ホ長調 作品20

弦楽四重奏:ハーゲン・クァルテット

           ルーカス・ハーゲン
           ライナー・シュミット
           ヴェロニカ・ハーゲン
           クレメンス・ハーゲン

ヴァイオリン:ヴェロニカ・エーベルレ
        セルゲイ・ハチャトゥリアン
        スヴェトリン・ルセフ
        諏訪内晶子
        レイ・チェン
        アラベラ・美歩・シュタインバッハー
        有希・マヌエラ・ヤンケ
        パブロ・フェランデス
        石坂団十郎

ピアノ/江口玲

会場:フェスティバルホール

日時:2016年9月9日(金)午後7時

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