クラシック音楽 新譜CD情報


2025年7月10日

★井上道義指揮読売日本交響楽団のショスタコーヴィチ:交響曲第5番(ライヴ録音)


ショスタコーヴィチ:交響曲第5番ニ短調作品47

指揮:井上道義

管弦楽:読売日本交響楽団

録音:2022年2月10日東京・サントリーホール(ライヴ録音)

 ショスタコーヴィチの深遠な音楽世界を熟知し、その真髄を引き出してきた井上道義が取り組んできた交響曲全曲録音のシリーズ第7弾。今回収められたのは、2022年に読売日本交響楽団との共演で行われた第5番のライヴ録音。

 指揮の井上道義(1946年生れ)は、東京都出身。桐朋学園大学で指揮を齋藤秀雄に学ぶ。1971年「グィード・カンテッリ指揮者コンクール」優勝。1983年~1988年 新日本フィルハーモニー交響楽団音楽監督。1990年~1998年 京都市交響楽団音楽監督兼常任指揮者。1998年 フランス政府より芸術文化勲章「シェヴァリエ」を受賞。2007年~2018年オーケストラ・アンサンブル金沢ならびに石川県立音楽堂アーティスティック・アドヴァイザー音楽監督。2014年~2017年大阪フィルハーモニー交響楽団首席指揮者。2016年第24回「渡邉暁雄音楽基金」特別賞。「東燃ゼネラル音楽賞」受賞。2023年第54回「サントリー音楽賞」受賞。 2024年で引退を表明。

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2025年7月07日

★井上道義指揮群響による矢代秋雄:「交響曲」/伊福部昭:「日本狂詩曲」


 

矢代秋雄:交響曲
伊福部昭:日本狂詩曲

指揮:井上道義

管弦楽:群馬交響楽団

録音:2021年11月20日、高崎芸術劇場、群馬交響楽団第573回定期演奏会(ライヴ・レコーディング)

 このCDは、2021年11月に高崎芸術劇場で開催された群馬交響楽団第573回定期演奏会のライヴ・レコーディング。伊福部昭(1914年―2006年)デビュー作の「日本狂詩曲」と、伊福部に師事した矢代秋雄(1929年―1976年)のパリ留学後第1作目の「交響曲」をカップリング。歴史的作曲家が若き日に創作した、未来への希望にあふれた作品が収められている。指揮は、両作曲家と交流があった井上道義。

 指揮の井上道義(1946年生れ)は、東京都出身。桐朋学園大学で指揮を齋藤秀雄に学ぶ。1971年「グィード・カンテッリ指揮者コンクール」優勝。1983年~1988年 新日本フィルハーモニー交響楽団音楽監督。1990年~1998年 京都市交響楽団音楽監督兼常任指揮者。1998年 フランス政府より芸術文化勲章「シェヴァリエ」を受賞。2007年~2018年オーケストラ・アンサンブル金沢ならびに石川県立音楽堂アーティスティック・アドヴァイザー音楽監督。2014年~2017年大阪フィルハーモニー交響楽団首席指揮者。2016年第24回「渡邉暁雄音楽基金」特別賞。「東燃ゼネラル音楽賞」受賞。2023年第54回「サントリー音楽賞」受賞。 2024年引退を表明。

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2025年7月03日

★伊藤 恵 ベートーヴェン ピアノ作品集 3


ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第31番 変イ長調 Op.110
        ピアノ・ソナタ 第1番 ヘ短調 Op.2-1
        ピアノ・ソナタ 第8番 ハ短調 Op.13「悲愴」
        幻想曲 Op.77

ピアノ:伊藤 恵

収録:2024年12月25~27日、小田原三の丸ホール

CD:フォンテック FOCD9916 POS(SACDハイブリッド盤)

 シューマン13枚、6タイトルのシューベルトに続く、歴史を遡り、その精髄へと歩を進めるプロジェクト第3弾、ベートーヴェン。5年ぶりのレコーディングとなる第3集は、名作ソナタ3曲と興趣を添える「幻想曲」を収録。1795年から1821年にかけて作曲された4作品、作品番号では2-1から110までの、楽聖が生涯にわたって書き続けた、各期のピアノ音楽を網羅する内容。ベートーヴェンの創作へ、俯瞰的観点からのアプローチする伊藤の演奏──その熟達の域を伝える。

 ピアノの伊藤 恵は、愛知県名古屋市出身。桐朋女子高等学校、ザルツブルク・モーツァルテウム音楽大学、ハノーファー国立音楽大学で学ぶ。1983年「ミュンヘン国際音楽コンクール」ピアノ部門で優勝。かつてNHK番組のインタビューで「シューマンは恋人」と語ったほどシューマンを非常に愛好。フォンテック・レーベルに多くのCDを収録。その中には「シューマニアーナ」と題された、シューマンの全ピアノ作品録音がある(1987年から2007年にかけて、CD13枚にわたって録音されたもの)。東京芸術大学音楽学部器楽科教授、桐朋学園大学特任教授。

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2025年6月30日

★仲道郁代と井上道義 最後の共演 ”ザ・ラスト・モーツァルト”


モーツァルト:ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K. 466
       ピアノ協奏曲 第23番 イ長調 K. 488

ピアノ:仲道郁代

指揮:井上道義

管弦楽:アンサンブル・アミデオ(コンサートマスター:長原幸太)

録音:2024年12月16日&17日、東京、第一生命ホール DSDレコーディング

CD:ソニーミュージック SICC 19086

 2024年で引退を表明した指揮の井上道義とピアノの仲道郁代の共演による録音は、これが最後となる。

 ピアノの仲道郁代は、桐朋学園大学ピアノ科で学ぶ。1982年大学1年在学時の第51回「日本音楽コンクール」ピアノ部門優勝。1985年~1987年文化庁在外研修員としてミュンヘン音楽大学に留学。1986年第42回「ジュネーヴ国際音楽コンクール」第3位(最高位)。1987年「メンデルスゾーン・コンクール」第1位、メンデルスゾーン賞受賞。「エリザベート王妃国際音楽コンクール」入賞。1988年「村松賞」、1993年「モービル音楽奨励賞」、令和3年度文化庁長官表彰ならびに「文化庁芸術祭大賞」受賞。近年はベートーヴェンのピアノソナタ全曲録音のCDをリリースし、コンサートでもソナタと協奏曲を全曲演奏するなど、ベートーヴェンに精力的に取り組んでいる。2018年よりベートーヴェン没後200周年の2027年に向けて「仲道郁代The Road to 2027プロジェクト」をスタートし、春と秋にリサイタルシリーズを展開中。一般社団法人音楽がヒラク未来代表理事、一般財団法人地域創造理事、桐朋学園大学教授、大阪音楽大学特任教授。令和3年度文化庁長官表彰ならびに文化庁芸術祭「大賞」受賞。

 指揮の井上道義(1946年生れ)は、東京都出身。桐朋学園大学で指揮を齋藤秀雄に学ぶ。1971年「グィード・カンテッリ指 揮者コンクール」優勝。1983年~1988年 新日本フィルハーモニー交響楽団音楽監督。1990年~1998年 京都市交響楽団音楽監督兼常任指揮者。1998年 フランス政府より芸術文化勲章「シェヴァリエ」を受賞。2007年~2018年オーケストラ・アンサンブル金沢ならびに石川県立音楽堂アーティスティック・アドヴァイザー音楽監督。2014年~2017年大阪フィルハーモニー交響楽団首席指揮者。2016年第24回「渡邉暁雄音楽基金」特別賞。「東燃ゼネラル音楽賞」受賞。2023年第54回「サントリー音楽賞」受賞。 2024年で引退することを表明。

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2025年6月26日

★グルダとホルスト・シュタイン指揮ウィーン・フィルのベートーヴェン: ピアノ協奏曲全集(2025年リマスター盤)


ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番~第5番

ピアノ:フリードリヒ・グルダ

指揮:ホルスト・シュタイン

管弦楽:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

CD:TOWER RECORDS UNIVERSAL VINTAGE SA-CD COLLECTION PROC-2425(2025年リマスター盤)<タワーレコード限定>

 ピアノのフリードリヒ・グルダ(1930年~2000年)は、オーストリア、ウィーン出身。バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンの演奏を特に得意とした、20世紀を代表する巨匠ピアニストの一人。1960年代、日本において、イェルク・デームス、パウル・バドゥラ=スコダとともに”ウィーンの三羽烏”と呼ばれた。1942年、ウィーン音楽院(現ウィーン国立音楽大学)に入学。1946年「ジュネーブ国際音楽コンクール」で一等賞を受賞。1947年に初のレコーディングを行い、バッハ、ベートーヴェン、ショパン、プロコフィエフなどを録音。その後の録音としては、1967年から1968年に墺AMADEOへ3回目となる「ベートーヴェン:ピアノソナタ全集」録音。クラシック音楽だけでなく、1950年代にはジャズに傾倒するあまり、1956年にアメリカに渡り、ニューヨークの名門ジャズクラブ「バードランド」にフィル・ウッズらセプテットを率いて出演、実況録音盤を発表。

 指揮のホルスト・シュタイン(1928年―2008年)は、ドイツ、ラインラント地方の都市エルバーフェルト(現在はヴッパータール市の一部)出身。フランクフルト音楽大学やケルン音楽大学でヴァイオリン・ピアノ・作曲・指揮などを学ぶ。1949年、ヴッパータール市立劇場合唱指揮者。1951年、ハンブルク州立歌劇場指揮者。その後、ベルリン国立歌劇場を経て1963年にマンハイム国立劇場音楽監督。1962年、バイロイト音楽祭でワーグナーの「パルジファル」を指揮。1970年、バイロイト音楽祭でワーグナーの「ニーベルングの指環」全曲を指揮。ワーグナー指揮者としての名声を高めた。1970年、ウィーン国立歌劇場第一指揮者。1972年、ハンブルク州立歌劇場音楽総監督。1973年、来日してNHK交響楽団の定期演奏会を指揮。1975年、NHK交響楽団名誉指揮者。このころから活動の中心を歌劇場から演奏会に移す。1980年、スイス・ロマンド管弦楽団音楽監督。1985年、バンベルク交響楽団首席指揮者(終身名誉指揮者)。

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2025年6月23日

★ファビオ・ルイージ指揮NHK交響楽団のブルックナー:交響曲 第8番(ライヴ録音盤)


ブルックナー:交響曲 第8番 ハ短調 WAB108(初稿/1887年)

指揮:ファビオ・ルイージ

管弦楽:NHK交響楽団

録音:2024年9月14-15日、NHKホール<NHK交響楽団第2016回定期公演Aプログラム>(ライヴ収録)

CD:オクタヴィアレコード OVCL-00868

 2022年9月にNHK交響楽団の首席指揮者に就任したファビオ・ルイージは、これまでに欧州のオーケストラの音楽監督を歴任、世界の主要オペラハウスにもたびたび登場するなど、多くの音楽ファンを魅了している。オクタヴィアレコードのEXTON第1弾となるこのCDは、彼が就任3年目を迎える2024-25シーズンの幕開けを飾ったNHK交響楽団第2016回定期公演のライヴ録音。ルイージが一貫して高く評価してきた初稿版を用いた演奏は、100年近いN響の歴史で初めてとなり大きな話題を呼んだ。

 指揮のファビオ・ルイージ(1959年生れ)は、イタリア、ジェノヴァ出身。パガニーニ音楽院およびグラーツ音楽院で学ぶ。1984年グラーツ歌劇場で指揮活動を開始。1990年グラーツ交響楽団を創設し、1995年まで芸術監督を務めた。その後、ライプツィヒ放送交響楽団芸術監督、スイス・ロマンド管弦楽団首席指揮者、ウィーン交響楽団首席指揮者、シュターツカペレ・ドレスデン音楽監督、メトロポリタン歌劇場首席指揮者、チューリッヒ歌劇場音楽総監督、ダラス交響楽団音楽監督、デンマーク国立管弦楽団首席指揮者、MDR(中部ドイツ放送)交響楽団芸術監督などを歴任。ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団をはじめ、世界のトップレベルの楽団に客演する。 2013年メトロポリタン歌劇場とのワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」の録音により「グラミー賞」を受賞するなどこれまで多くの受賞歴を誇る。 2017年デンマーク国立交響楽団首席指揮者、2019年フィレンツェ五月音楽祭音楽監督に就任。NHK交響楽団とは2001年以来共演を重ね、2022年9月NHK交響楽団首席指揮者に就任。

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2025年6月19日

★浜松国際ピアノコンクール史上初の日本人優勝者 鈴木愛美 デビュー・アルバム


バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第2巻 前奏曲とフーガ 第22番 変ロ短調 BWV 891
シマノフスキ:メトープ Op. 29 3 セイレーンの島、カリュプソー、ナウシカー
ハイドン:ピアノ・ソナタ 第13番 ト長調 Hob. XVI:6
シューベルト:ピアノ・ソナタ 第18番 ト長調 Op. 78, D 894

ピアノ:鈴木愛美

CD:ORCHID CLASSICS NYCX10543

 これまでにセルゲイ・ババヤン、ヴィクトル・リャードフ、アレッシオ・バックス、アレクサンダー・ガヴリリュク、 アレクセイ・ゴルラッチ、チョ・ソンジン、イリヤ・ラシュコフスキー、アレクサンダー・ガジェヴ、ジャン・チャクムルといった錚々たるピアニストが名を連ねる「浜松国際ピアノコンクール」の優勝者リスト。2024年11月に行われた第12回のコンクールにおいて、ついに待望の日本人ピアニストの名前が刻まれました。2002年生まれの鈴木愛美が、第1位に加え室内楽賞、聴衆賞、札幌市長賞、ワルシャワ市長賞を受賞する快挙を達成。女性の優勝者も同コンクール史上初。2025年7月、世界に向けて発売されるデビュー・アルバムでは、同コンクールで演奏した曲の数々をセッション録音で収録。

 ピアノの鈴木愛美(2002年生まれ)は、大阪府出身。4歳よりピアノを始める。大阪府立夕陽丘高等学校音楽科を経て、東京音楽大学器楽専攻(ピアノ演奏家コース)に給費奨学生として入学。第27回「フッペル鳥栖ピアノコンクール」フッペル部門第1位。第32回「宝塚ベガ音楽コンクール」ピアノ部門第4位。第36回「ピティナ・ピアノコンペティション」全国大会C級入選、第42回「ピティナ・ピアノコンペティション」F級ベスト17賞受賞。第17回「”万里の長城杯”国際音楽コンクール」ピアノ部門中学生の部第1位。2023年「ピティナ・ピアノコンペティション」特級グランプリおよび聴衆賞、あわせて、文部科学大臣賞、スタンウェイ賞受賞。第92回「日本音楽コンクール」ピアノ部門第1位、および岩谷賞(聴衆賞)、野村賞、井口賞、河合賞、三宅賞、アルゲリッチ芸術振興財団賞、INPEX賞受賞。2024年第12回「浜松国際ピアノコンクール」優勝(「浜松国際ピアノコンクール」で日本人が優勝したのは初、女性の優勝者も初)。

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2025年6月16日

★小澤征爾指揮フランス国立管弦楽団のサン=サーンス:交響曲第3番「オルガン付き」他


サン=サーンス:交響曲第3番「オルガン付き」
       交響詩「ファエトン」
       交響詩「オンファールの糸車」

オルガン:フィリップ・ルフェーヴル

指揮:小澤征爾

管弦楽:フランス国立管弦楽団

録音:1985年6月、11月/1986年5月(オルガン・パート)
   パリ、サル・ワグラム/シャルトレ大聖堂(オルガン・パート)

CD:タワーレコード TDSA10018 <2025年マスタリング><タワ:レコード限定>

 小澤征爾がフランス国立管弦楽団指揮して録音したサン=サーンス:交響曲第3番「オルガン付き」と交響詩の2025年マスタリングCD。

 指揮の小澤征爾(1935年―2024年)は、満洲国奉天市(中国瀋陽市)に生まれる。齋藤秀雄の指揮教室に入門。桐朋学園短期大学(現在の桐朋学園大学音楽学部)を卒業後、1959年貨物船で単身渡仏。1959年パリ滞在中に第9回「ブザンソン国際指揮者コンクール」第1位となったほか「カラヤン指揮者コンクール」第1位となり、指揮者のヘルベルト・フォン・カラヤンに師事。1960年「クーセヴィツキー賞」を受賞。指揮者のシャルル・ミュンシュ、レナード・バーンスタインに師事。1961年ニューヨーク・フィルハーモニック副指揮者に就任。1970年タングルウッド音楽祭の音楽監督に就任。同年サンフランシスコ交響楽団の音楽監督に就任。1973年にはボストン交響楽団の音楽監督に就任したが、以後30年近くにわたり同楽団の音楽監督を務めた。2002年日本人指揮者として初めて「ウィーン・フィルニューイヤーコンサート」を指揮。同年ウィーン国立歌劇場音楽監督に就任。2008年文化勲章を受章。2010年ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団により、名誉団員の称号を贈呈される。2015年「ケネディ・センター名誉賞」を日本人として初の受賞。2016年ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団により、名誉団員の称号を贈呈される。

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2025年6月12日

★工藤重典のJ.S. バッハ:フルート・ソナタ集


J.S. バッハ:フルート・ソナタ ロ短調 BWV1030
       フルート・ソナタ ハ長調 BWV1033
       フルート・ソナタ ホ短調 BWV1034
       フルート・ソナタ ホ長調 BWV1035

フルート:工藤重典

チェンバロ:リチャード・シーゲル

CD:マイスターミュージック MM-4541

 ジャン=ピエール・ランパル(1922年―2000年)の衣鉢を継ぐフルーティストとして世界で高く評価される工藤重典が、朋友リチャード・シーゲルと共に32年振りにバッハ:フルート・ソナタ集をレコーディング。

 フルートの工藤重典(1954年生まれ)は、1979年にパリ国立高等音楽院を一等賞で卒業。恩師ジャン=ピエール・ランパル(1922年―2000年)に認められ世界各地で演奏活動を行う。1979年フランス国立リール管弦楽団に入団し、首席フルート奏者となる。1979年パリ音楽院修了。1987年にリール管弦楽団を退団後、活動の比重をソロへ移すと共に、パリ・エコール・ノルマル音楽院教授就任。1978年第2回「パリ国際フルートコンクール」第1位、「フランス独奏家協議会賞」、1980年第1回「ジャン=ピエール・ランパル国際フルートコンクール」第1位、「フランス共和国大統領賞」。シャンゼリゼ劇場、サル・プレイエル、ウィーン楽友協会、ミラノ・スカラ座、サントリーホールなど世界の百数十都市でソリストとして演奏してきた。1992年よりサイトウキネン・オーケストラと水戸室内管弦楽団で首席奏者、オーケストラ・アンサンブル金沢で特任首席奏者を歴任。東京音楽大学教授、昭和音楽大学客員教授として後進の指導にもあたっている。文化庁芸術祭賞、京都芸術祭賞、村松賞、仏オベルネ名誉市民賞などの受賞の他、2024年イタリアフルート協会より生涯功労賞を受賞した。

 チェンバロのリチャード・シーゲル(1949年生まれ)は、アメリカ、ミネアポリス出身。ミネソタ大学卒業後、1971年にパリ国立高等音楽院に留学し、1975年にチェンバロ科、1976年に室内楽科をそれぞれ一等賞で卒業。1977年「パリ国際チェンバロ・コンクール」通奏低音部門で一等賞を受賞。 以来、ソリストやオーケストラとの共演など国際的なキャリア積み、ヨーロッパ、日本、アメリカなどでフランス室内合奏団、水戸室内管弦楽団、パイヤール室内管弦楽団と共に多くのコンサートを開催。多くの著名なソリストの伴奏を行い34枚以上のCDを録音。ソリストとして多数の著名アンサンブルと協奏曲を演奏、また多くの現代作品の演奏、初演を行う。40年以上にわたり、パリ国立音楽院、サン・モールとショワジー・ル・ロワの地方音楽院で後進の指導に当たる。2002年「フランス財団賞」受賞。

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2025年6月09日

★クラシック・ギター界を牽引するミロシュの”バロック”


スカルラッティ:ソナタ ニ短調 K. 32
ヴィヴァルディ:フルート協奏曲第2番 ト短調「夜」RV 439?第4楽章:アレグロ
ラモー:芸術と時間
ヘンデル:クラヴサン組曲 変ロ長調 HWV 434 ? 第4楽章:メヌエット
ヴィヴァルディ:4つのヴァイオリンのための協奏曲 ロ短調 RV 580 (合奏協奏曲集『調和の霊感』作品3より
ヴァイス:パッサカリア ニ長調 SW 18.6
スカルラッティ:ソナタ へ短調 K. 466
ヴィヴァルディ:4つのヴァイオリンのための協奏曲 ロ短調 RV 580(合奏協奏曲集『調和の霊感』作品3より)
J.S.バッハ:パルティータ第2番 ニ短調BWV 1004 ? シャコンヌ
マルチェッロ:オーボエ協奏曲 ニ短調 ? 第2楽章:アダージョ
ボッケリーニ:ギター五重奏曲第4番 ニ長調 G. 448 ? 第4楽章:ファンダンゴ
ヴァイス:幻想曲 ハ短調 WeissSV 9
クープラン:クラヴサン曲集第2巻、第6オルドル第6番より「謎のバリケード(神秘的なバリケード)」
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン、リュートと通奏低音のためのトリオ・ソナタ ハ長調 RV 82 第2楽章:ラル

ギター:ミロシュ・カラダグリッチ

CD:ソニーミュージック SICC-30907

 ギターのミロシュ・カラダグリッチ(1983年生まれ)は、モンテネグロ出身。8歳でギターを始め、わずか6カ月で音楽学校のギター教師が教えられることの全てをマスターし、9歳で公開演奏、11歳でモンテネグロ音楽コンクールに優勝。16歳のとき、イギリスの名門、王立音楽院で学び、2004年、クラスの最年少にもかかわらず王立音楽院を首席で卒業。さらに、同音楽院修士課程で2年間研鑽を積み、卒業リサイタルで最優秀賞を獲得。2011年にドイツ・グラモフォンからリリースしたデビュー・アルバム『ミロシュ・デビュー!~地中海の情熱』はセンセーションを巻き起こし、国際的な大ヒットとなった。続く6枚のアルバムもクラシックのトップ・チャート入りし、世界中に多くのファンを獲得、数々の賞を受賞。2016年、BBCマガジン誌が選ぶ「20世紀生まれのギタリスト、ベスト6」の一人として紹介された。2022年、ソニー・クラシカルと専属契約を結び、CDアルバム『バロック』をリリース。ソリストとして、これまでロンドン・フィル、ロサンゼルス・フィルなどのオーケストラと共演。また、様々な都市でリサイタルを行っいる。音楽教育にも情熱を注いでおり、イギリス内外で若手演奏家を支援する多数のチャリティ活動を支援、近年はポルト・モンテネグロに慈善団体「ミロシュ・カラダグリッチ財団」を創設、様々な教育機会、パートナーシップ、身近な指導を通じて若手演奏家の芸術性を高め、地域拠点としての役割を担っている。

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