クラシック音楽 新譜CD情報


2025年3月17日

★第16回「ヴィエニアフスキ国際ヴァイオリンコンクール」の覇者 前田妃奈のグリーグ:ヴァイオリンソナタ 第1番~第3番


グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ヘ長調 作品8
     ヴァイオリン・ソナタ 第2番 ト長調 作品13
     ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ハ短調 作品45

ヴァイオリン:前田妃奈

ピアノ:久末 航

CD:オクタヴィアレコード OVCX-00099

   特典映像【DVD】(初回限定パッケージのみ)

     グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ 第1番より 第3楽章
          ヴァイオリン・ソナタ 第3番より 第2楽章

 ヴァイオリンの前田妃奈(2002年生まれ)は、大阪府出身。東京音楽大学付属高等学校を経て、 東京音楽大学に特別特待奨学生として学ぶ。2019年第88回「日本音楽コンクール」第2位および岩谷賞(聴衆賞)、2020年第18回「東京音楽コンクール」弦楽部門第1位および聴衆賞受賞。このほか「クロスターシェーンタール国際ヴァイオリンコンクール」第1位、「クロンベルクアカデミースカラシップ賞」、「霧島国際音楽祭賞」、「松方ホール音楽奨励賞」など、国内外のコンクール、オーディション、マスタークラスでの受賞多数。そして、2022年第16回「ヴィエニアフスキ国際ヴァイオリンコンクール」で優勝(前田妃奈の優勝は、第8回の漆原啓子以来41年ぶりの快挙)し、同時にヴィエニアフスキ・コンチェルト賞、カプリス賞、ソナタ賞、ベートーヴェン・ブラームス作品賞の4つの特別賞も受賞し、一躍世界の注目を浴びる。2022年から2023年には20カ国、60地域での演奏会、東京、大阪でのリサイタル、オーケストラと共演。令和4年度「大阪文化祭奨励賞」、2023年度第25回「ホテルオークラ音楽賞」、2024年第33回「出光音楽賞」を受賞。
  
 ピアノの久末 航は、14歳で京都青山音楽記念館バロックザールにてピアノリサイタルを催し、2009年度「青山音楽賞」新人賞を史上最年少で受賞。平成25年度「平和堂財団芸術奨励賞」音楽部門受賞。ドイツ・フライブルク音楽大学を最優秀の成績で卒業。パリ国立高等音楽・舞踊学校での交換留学を経て、ベルリン芸術大学大学院で学ぶ。第32回「ピティナ・ピアノコンペティション」Jr.G級金賞、第7回「リヨン国際ピアノコンクール」第1位および聴衆賞、またドイツで最も歴史あるコンクール「メンデルスゾーン全ドイツ音楽大学コンクール」では第1 位および Deutscher Pianistenpreis賞を受賞。2017年には、世界的に権威ある第66回「ミュンヘン国際音楽コンクール」で第3位、および委嘱作品の最も優れた解釈に対して贈られる特別賞を受賞し、一躍注目を浴びる。

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2025年3月13日

★ダニエル・バレンボイムとオットー・クレンペラー指揮ニュー・フィルハーモニア管弦楽団の歴史的共演盤


ベートーヴェン: ピアノ協奏曲全集(第1番~第5番)
        合唱幻想曲

ピアノ:ダニエル・バレンボイム

指揮:オットー・クレンペラー

管弦楽:ニュー・フィルハーモニア管弦楽団

CD:タワーレコード(ワーナーミュージック)2173244918 (2023年リマスター)

 ダニエル・バレンボイム(1942年生れ)は、アルゼンチン出身で現在の国籍はイスラエル。両親からピアノの指導を受け、少年時代から音楽の才能を発揮する。7歳のときブエノスアイレスで最初の公開演奏会を開いた。1952年家族を挙げてイスラエルに移住。同年ピアニストとしてヨーロッパ・デビューを果たす。1957年にはニューヨークのカーネギー・ホールで米国デビュー。ピアニストとしての名声を確固たるものとした後、1966年からイギリス室内管弦楽団と弾き振りでモーツァルトのピアノ協奏曲の録音を開始し、指揮者としてのデビューも果たす。パリ管弦楽団首席指揮者、シカゴ交響楽団音楽監督、ミラノ・スカラ座音楽監督、ベルリン国立歌劇場音楽総監督、シュターツカペレ・ベルリン音楽監督を歴任。2019年ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団名誉指揮者に就任。これまで「ウルフ賞」、「グラミー賞」、「高松宮殿下記念世界文化賞」など多数の受賞歴を持つ。ウィーンフィル・ニューイヤーコンサート指揮者は、これまで3回(2009年、2014年、2022年)務めている。

 指揮のオットー・クレンペラー(1885年―1973年)は、ドイツ、ブレスラウ(現在のポーランド・ヴロツワフ)出身の指揮者で、20世紀を代表する指揮者の一人。ドイツ圏の古典派・ロマン派から20世紀の音楽まで幅広いレパートリーを持つ。
フランクフルトのホッホ音楽院で学んだ後、22歳でグスタフ・マーラーの推挙を受け、プラハのドイツ歌劇場の指揮者になる。以後、ハンブルク、ストラスブール、ケルン、ヴィースバーデンの歌劇場で指揮者を務める。1921年にはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団にデビュー。48歳の時(1933年)、ナチス政権樹立に伴い、スイスを経由しアメリカ合衆国へ亡命する。亡命後、クレンペラーはロサンジェルス・フィルハーモニックの指揮者となり、オーケストラの水準を大きく向上させる。1939年に脳腫瘍に倒れたクレンペラーは、言語障害や身体の麻痺といった後遺症との戦いを余儀なくされる。第二次世界大戦後はヨーロッパに帰還を果たし、62歳(1947年)でブダペストのハンガリー国立歌劇場の監督に就任。また世界各地のオーケストラにも客演する。1952年にEMIとレコード契約を交わす。1954年(69歳)からフィルハーモニア管弦楽団とレコーディングを開始し、EMIから多くのレコードをリリース。これにより、忘れられていた彼の名は広く知れ渡り、巨匠として世界的な名声を得る。そして1959年8月にフィルハーモニア管弦楽団初の常任指揮者に就任。クレンペラーとフィルハーモニア管弦楽団の関係は、楽団が1964年にニュー・フィルハーモニア管弦楽団として新しいスタートを切った後も変わることなく続いた。

 フィルハーモニア管弦楽団は、イギリスのオーケストラで、1945年にEMIの名プロデューサー・ウォルター・レッグによって創設された。本拠地は1995年よりロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホール。イギリス経済の衰退により1964年フィルハーモニア管弦楽団は、自主運営組織によるニュー・フィルハーモニア管弦楽団として再出発することになった。新組織による初コンサートは同年10月27日、楽団の名誉総裁となったクレンペラーの指揮、曲目はベートーヴェンの交響曲第9番。1977年からは再びフィルハーモニア管弦楽団の名称を回復することになる。歴代首席指揮者は、オットー・クレンペラー (1959年 – 1973年)、リッカルド・ムーティ (1973年 – 1982年)、ジュゼッペ・シノーポリ (1984年 – 1994年)、クリストフ・フォン・ドホナーニ (1997年 – 2008年)、エサ=ペッカ・サロネン (2008年 – 2021年)、サントゥ=マティアス・ロウヴァリ (2021年 – )

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2025年3月10日

★潮田益子と森 正指揮日本フィルハーモニー交響楽団の共演


チャイコフスキー: ヴァイオリン協奏曲
バルトーク: ヴァイオリン協奏曲第2番

ヴァイオリン:潮田益子

指揮:森 正

管弦楽:日本フィルハーモニー交響楽団

CD:COLUMBIA X TOWER RECORDS(The Valued Collection Platinum)TWSA1180(2024年マスタリング)

 このCDは、ヴァイオリン:潮田益子、指揮:森 正という、戦後の日本のクラシック音楽界の至宝ともいうべき二人が共演した貴重な録音。

 ヴァイオリンの潮田益子(1942年―2013年)は、満洲出身。15歳で日本音楽コンクールヴァイオリンの部第1位及び特賞受賞。桐朋学園高校卒業後、旧ソ連政府に招待され、レニングラード音楽院に3年間留学。留学中の1963年、「エリザベート王妃国際音楽コンクール」第5位入賞。1964年よりヨーゼフ・シゲティに師事。1965年に欧米デビュー。1966年第3回「チャイコフスキー国際コンクール」第2位。水戸室内管弦楽団の主要メンバーとして活躍し、サイトウ・キネン・フェスティバル松本にもたびたび出演。ボストンのニューイングランド音楽院教授を務め、ソリストとしても国際的に活躍した。

 指揮の森 正(1921年―1987年)は、大阪市出身。東京音楽学校(現・東京芸術大学)器楽科に入学。1942年、同校卒業し、フルート奏者として正式にデビュー。1943年、東京放送管弦楽団に入団。戦後は、1948年頃、東京フィルハーモニー交響楽団を指揮して指揮者としてデビューを果たす。1952年東京交響楽団の常任指揮者に就任。さらに京都市交響楽団常任指揮者(1962年~1966年)、東京都交響楽団常任指揮者(1967年~1972年)を歴任。1979年、NHK交響楽団正指揮者に就任。1980年第31回「NHK放送文化賞」受賞。1984年「紫綬褒章」受章。

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2025年3月06日

★ニコライ・ホジャイノフの”ベートーヴェンへ捧ぐ”CDアルバム


ベートーヴェン(リスト編曲):交響曲第7番イ長調 Op.92より 第2楽章 アレグレット
シューマン:ベートーヴェンの主題による自由な変奏形式の練習曲 WoO31
メンデルスゾーン:厳格な変奏曲 Op.54
ベートーヴェン(リスト編曲):受け取ってください、この歌を(連作歌曲集 《遥かな恋人へ寄せて」 Op.98より)
シューマン:幻想曲ハ長調 Op.17
ニコライ・ホジャイノフ:平和の花びら

ピアノ:ニコライ・ホジャイノフ

CD:Rondeau(輸入盤)(TMP XROP- 6274)

 ベートーヴェンの没後、生地ボンに記念碑を建てることになった。その費用捻出のため、当時の作曲家が作曲やコンサートなどを行ったが、このCDは、これらの中からホジャイノフが選んだ曲が収録されている。

 ピアノのニコライ・ホジャイノフ(1992年生まれ)は、ロシア極東のブラゴヴェシェンスク(中国国境を流れるアムール川沿いの州都)出身。5歳でピアノを始め、その才能を見出された。その後モスクワ中央音楽学校で勉強を続け、7歳の時、モスクワ音楽院大ホールでヘンデルのピアノ協奏曲を弾いてデビュー。2010年からはチャイコフスキー記念モスクワ音楽院で学び、最優秀生徒メダルを授与されて卒業。その後、ハノーファー音楽大学で学ぶ。2011年、東日本大震災の日に初来日。2018年1月15日東京・港区のサントリーホールで行われたワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤー・コンサートにおいて天皇・皇后臨席のもと演奏を行った。これまでに、東京交響楽団、シドニー交響楽団、ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団、チェコ国立シンフォニーオーケストラ、ロシア国立オーケストラ、読売日本交響楽団、アイルランド国立交響楽団などと共演している。2024年7月の来日コンサートでは、自作曲「平和の花びら」「ファンタジー」の二つの日本初演を行った。日本好きとしても知られ、平家物語や方丈記などの日本文学も愛読。歌舞伎を好み、また自作の俳句を披露することもある。日本語でのメッセージ動画が毎回話題になっている。

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2025年3月03日

★ラヴェルの生誕150周年に捧げる チョ・ソンジンのラヴェル:ソロ・ピアノ作品全集


<CD 1>

ラヴェル:グロテスクなセレナード M.5
     古風なメヌエット M.7
     亡き王女のためのパヴァーヌ M.19
     水の戯れ M.30
     ソナチネM.40
       第1楽章: Modéré
       第2楽章: Mouvement de menuet
       第3楽章: Animé
     組曲「鏡」M.43
       第1曲: 蛾
       第2曲: 悲しげな鳥たち
       第3曲: 海原の小舟
     第4曲: 道化師の朝の歌
     第5曲: 鐘の谷

<CD 2>

ラヴェル:夜のガスパール M.55
      第1曲: オンディーヌ
      第2曲: 絞首台
      第3曲: スカルボ
     ハイドンの名によるメヌエット M.58
     高雅で感傷的なワルツ M.61
      第1曲: Modéré
      第2曲: Assez lent, avec une expression intense
      第3曲: Modéré
      第4曲: Assez animé
      第5曲: Presque lent, dans un sentiment intime
      第6曲: Vif
      第7曲: Moins vif
      第8曲: Épilogue. Lent
     前奏曲 M.65
     ボロディン風に M.63の1
     シャブリエ風に M.63の2
     組曲「クープランの墓」 M.68
      第1曲:プレリュード
      第2曲:フーガ
      第3曲:フォルラーヌ
      第4曲:リゴードン
      第5曲:メヌエット
      第6曲:トッカータ

ピアノ:チョ・ソンジン

CD:ユニバーサルミュージック UCCG‐45110~11(2枚組)

若きコンクール覇者がラヴェルの生誕150周年に捧げる究極のプロジェクト

 このCDは、韓国を代表する世界的ピアニスト チョ・ソンジンのモーリス・ラヴェルの生誕150周年に向けたニュー・アルバム(CD2枚組)。ラヴェルが作曲したピアノ・ソロ作品の全曲を作曲年代順に収録している。チョ・ソンジンは、2015年にワルシャワでの「ショパン国際ピアノ・コンクール」に優勝してから10年、リスト、ブラームス、ドビュッシーを含むドイツ・グラモフォンへの録音で、若くしてスターダムへと上り詰めた。

 ピアノのチョ・ソンジン(1994年生まれ)は、韓国、ソウル出身。2008年「青少年のためのショパン国際ピアノ・コンクール(モスクワ)」第1位、2009年第7回「浜松国際ピアノコンクール」最年少(15歳)にして優勝。2011年「チャイコフスキー国際コンクール」ピアノ部門第3位。2015年第17回「ショパン国際ピアノコンクール」優勝。同コンクールでの優勝は、アジア人としては、ベトナムのダン・タイ・ソン(1980年)と中国のユンディ・リ(2000年)に続き3人目の快挙。

 

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2025年2月27日

★秋山和慶 ”指揮者生活60周年記念” ブルックナー:交響曲 第4番「ロマンティック」(ライヴ録音盤) 


ブルックナー:交響曲第4番 変ホ長調「 ロマンティック」(1878/80年稿 ノヴァーク版)

指揮:秋山和慶

管弦楽:東京交響楽団

収録:2024年9月21日、東京・サントリーホール(ライヴ録音)

CD:オクタヴィア・レコード OVCL-00866

 戦後日本のクラシック並びにオーケストラ界の発展に大きく貢献した巨匠、秋山和慶(1941年―2025年)。1964年東京交響楽団を指揮してデビュー、以来同楽団の音楽監督・常任指揮者として40年間、そして最後は同楽団の桂冠指揮者を務めた。このCDは、”秋山和慶指揮者生活60周年記念”東京交響楽団第724回定期演奏会のライヴ録音盤。

 指揮の秋山和慶(1941年―2025年)は、東京都出身。桐朋学園大学音楽学部で学ぶ。1964年東京交響楽団を指揮してデビュー。バンクーバー交響楽団音楽監督(桂冠指揮者)、アメリカ交響楽団音楽監督、シラキューズ交響楽団音楽監督(名誉指揮者)を歴任。日本では、東京交響楽団音楽監督・常任指揮者(桂冠指揮者)、大阪フィルハーモニー交響楽団首席指揮者、札幌交響楽団ミュージック・アドバイザー・首席指揮者を歴任。さらに、広島交響楽団音楽監督・常任指揮者(終身名誉指揮者)、九州交響楽団桂冠指揮者、中部フィルハーモニー交響楽団芸術監督・首席指揮者を歴任。 第6回「サントリー音楽賞」(1974年)、「モービル音楽賞」(1996年東京交響楽団と受賞)、「紫綬褒章」(2001年11月)、「旭日小綬章」(2011年6月)、「文化功労者」(2014年)などを受賞(受章)。

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2025年2月24日

★日本列島の一年の巡りが一時間に凝縮された平野一郎:弦楽四重奏曲「二十四氣」


平野一郎:弦楽四重奏曲「二十四氣」

       春(立春/雨水/啓蟄/春分/清明/穀雨)
       夏(立夏/小満/芒種/夏至/小暑/大暑)
       秋(立秋/処暑/白露/秋分/寒露/霜降)
       冬(立冬/小雪/大雪/冬至/小寒/大寒)

弦楽四重奏:石上真由子 (ヴァイオリン)
      對馬佳祐 (ヴァイオリン)
      安達真理 (ヴィオラ)
      西谷牧人 (チェロ)

録音:2023年9月26~28日、富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ メインホール

CD: WAON RECORDS WAONCD-600

 このCDは、平野一郎作曲の「時を祀る」連作アルバムの第2弾 弦楽四重奏曲「二十四氣」。

 作曲の平野一郎(1974年生まれ)は、京都府宮津市出身。1996年より各地の祭礼と音楽を巡る踏査を始動。1997年京都市立芸術大学卒業。1999年ブレーメン芸術大学に派遣留学。2000年京都芸大大学院(修士課程)修了。2001年より作曲活動を本格開始、京都を拠点に日本の風土や伝承に根差した独自の作品を発表。2005年「かぎろひの島」(Orch)で「日本交響楽振興財団作曲賞」最上位入選/「日本財団特別奨励賞」受賞。2007年作品演奏会“作曲家 平野一郎の世界 〜神話・伝説・祭礼…音の原風景を巡る旅〜”で第17回「青山音楽賞」受賞。2007年度「京都市芸術新人賞」受賞。2011年演奏家・美術家と「音色工房オンショクコウボウ」を結成。無伴奏女声独唱の為の「四季の四部作」(2014年吉川真澄委嘱)は大きな反響を呼び、同連作を軸とする協力公演“DUOうたほぎリサイタル2015”が「佐治敬三賞」受賞。CD「平野一郎《四季の四部作》春夏秋冬」(waon records)が「レコード芸術」「stereo」「オーディオアクセサリー」各誌で特選となる。令和元年(2019年)度「京都府文化賞奨励賞」受賞。

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2025年2月20日

★リッカルド・ムーティ指揮ウィーン・フィルの”ニューイヤー・コンサート2025”


【第1部】

ヨハン・シュトラウス1世:自由行進曲 作品226
ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ「オーストリアの村燕」 作品164
ヨハン・シュトラウス2世:ポルカ・フランセーズ「城壁撤去」 作品269
「入り江のワルツ」 作品411
エドゥアルト・シュトラウス:ポルカ・シュネル「軽やかに、匂やかに」 作品206

【第2部】

ヨハン・シュトラウス2世:オペレッタ「ジプシー男爵」 序曲
ワルツ「加速度円舞曲」 作品234
ヨーゼフ・ヘルメスベルガー2世:オペレッタ「すみれ娘」から「愉快な仲間の行進曲」
コンスタンツェ・ガイガー:フェルディナンドゥス・ワルツ(編曲:W.デルナー)
ヨハン・シュトラウス2世:ポルカ・シュネル「あれかこれか!」 作品403
ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ「トランスアクツィオネン」 作品184
ヨハン・シュトラウス2世:アンネン・ポルカ 作品117
ポルカ・シュネル「トリッチ・トラッチ・ポルカ」 作品214
ワルツ「酒・女・歌」 作品333

アンコール曲

指揮:リッカルド・ムーティ

管弦楽:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

録音:2025年1月1日、ウィーン、ムジークフェラインザールでのライヴ・レコーディング

CD:ソニーミュージック:SICC 2361~2(2枚組)

            <ブルーレイ>SIXC 113
            <DVD>19802875599(EU輸入盤)
            <3LP>19802875611(EU輸入盤)

 大御所リッカルド・ムーティ、7度目のニューイヤー登場。「今年が最後の出演」と言明した巨匠ムーティが繰り出した格調高いウィーン・フィルの”ニューイヤー・コンサート2025”。

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2025年2月17日

★赤松林太郎のバッハ:三声のシンフォニア全曲/坂本龍一:「andata」ほか


坂本龍一:「andata」
フレスコバルディ(バルトーク編):トッカータ ト長調
J.S.バッハ:カプリチオ「最愛の兄の旅立ちに寄せて」BWV 992
      三声のシンフォニア BWV787~801
ブラームス(ブゾーニ編):コラール前奏曲「わが心の切なる願い」Op.122の10

ピアノ:赤松林太郎

CD:キングインターナショナル KKC-126

 ピアニストの赤松林太郎の新譜は、得意のバッハ。2017年に「二声インヴェンション集」をリリースして以来、今回、要望の高かった「三声のシンフォニア」全曲がついに実現。さらにバッハからのインスピレーションを感じさせる坂本龍一の「andata」、バッハの「マタイ受難曲」にも現れるコラール旋律を最晩年のブラームスが採りあげた前奏曲をブゾーニがピアノ用に編曲した作品まで多様。

 ピアノの赤松林太郎(1978年生まれ)は、大分県出身。神戸大学卒業、エコールノルマル音楽院修了。1990年第44回「全日本学生音楽コンクール・ピアノ部門全国大会」第1位および野村賞。2000年第3回「クララ・シューマン国際ピアノコンクール」(ドイツ/デュッセルドルフ)第3位。2000年第1回「プッチェルダ市国際ピアノコンクール」(スペイン/プッチェルダ)コンチェルト・ディプロマ賞および聴衆特別賞。2003年第48回「マドレーヌ・ド・ヴァルマレット・ピアノコンクール」(フランス/パリ)優勝および審査員の称賛付名誉賞。2003年第5回「イル・ド・フランス・ピアノコンクール」(フランス/メゾン・ラフィット)第1位。2004年第1回「エーデル・ラトス・ピアノコンクール」(フランス/シャトゥー)第1位。2007年第2回「モーツァルト国際ピアノコンクール」(イタリア/フラスカーティ)ピアノ部門最上級第2位。2010年「ピティナピアノコンペティション」新人指導者賞。

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2025年2月13日

★前橋汀子のベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集(第1番~第10番)


<DISK1>

ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ長調 作品12-1
        ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調 作品12-2
        ヴァイオリン・ソナタ第3番変ホ長調 作品12-3

<DISK2>

ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第4番イ短調 作品23
        ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調 作品24「春」

<DISK3>

ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第6番イ長調 作品30-1
        ヴァイオリン・ソナタ第7番ハ短調 作品30-2
        ヴァイオリン・ソナタ第8番ト長調 作品30-3

<DISK4>

ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調 作品47「クロイツェル」
        ヴァイオリン・ソナタ第10番ト長調 作品96

ヴァイオリン:前橋汀子

ピアノ:ヴァハン・マルディロシアン

録音:2023年6月14日〜16日、7月3日〜6日、2024年1月9日〜11日、23日〜27日、岐阜、クララザール じゅうろく音楽堂

CD:ソニーミュージック SICC19081~4(4枚組)

 このCDアルバムは、2022年に演奏家活動60周年、2023年には傘寿を迎えたヴァイオリニスト、前橋汀子がついに世に問う、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集。前橋はピアニストのクリストフ・エッシェンバッハと共演してベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの中でももっとも人気の高い「春(第5番)」と「クロイツェル(第9番)」を録音し、1993年にリリースしたが、その後ベートーヴェンのソナタを録音で取り上げることはなく、実に30年以上を経ての全曲録音となる。今回のパートナーはピアニストであり、また指揮者としても活躍するアルメニア出身のヴァハン・マルディロシアン。

 ヴァイオリンの前橋汀子(1943年生まれ)は、17歳でレニングラード音楽院に留学の後、米国のジュリアード音楽院に留学。その後渡欧して、スイスのモントルーにおいてヨゼフ・シゲティ(1892年―1973年)とナタン・ミルシテイン(1904年―1992年)に師事。シゲティ他界後もモントルーに暮らす。その後、ストコフスキーの指揮によりカーネギー・ホールで米国デビューを果すなど、世界的に活躍。2004年「日本芸術院賞」受賞、2007年第37回「エクソンモービル音楽賞」受賞、2011年「紫綬褒章」受章。2017年「旭日小綬章」受章。2017年、演奏活動55年を期に初の自叙伝「私のヴァイオリン」(早川書房)を上梓。大阪音楽大学教授。

 ピアノのヴァハン・マルディロシアンは、1975年アルメニアのエレヴァン生まれ。パリ音楽院に入学しジャック・ルヴィエに学ぶ。ピアノと室内楽で優秀な成績を修めて首席で卒業し、各国でのリサイタル活動を行う。室内楽での出演も多く、イヴリー・ギトリス、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ、ルノー&ゴルティエのカプソン兄弟、ハンナ・チャン等世界的に活躍する演奏家と共演を重ねてきた。特にギトリスには「最高のパートナー」と認められて世界各国のリサイタルで共演を行っている。指揮者としても活動し、現在、ベルギーのワロニー王立室内管弦楽団の音楽監督と中国の香港市室内管弦楽団の首席指揮者を務めている。

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