2025年4月21日

ブラームス:ピアノ四重奏曲 第3番 ハ短調 作品60
ピアノ四重奏曲 第2番 イ長調 作品26
ピアノ四重奏:クリスチャン・ツィメルマン(ピアノ)
マリア・ノーヴァク(ヴァイオリン)
カタージナ・ブドニク=ガラズカ(ヴィオラ)
岡本侑也(チェロ)
CD:ユニバーサルミュージック UCCG-45120
アマチュア・ピアニストであった父親の影響で、幼い頃から室内楽を親しんでいたというツィメルマン。このCDでは、ツィメルマンが2019年から共演を重ねているヴァイオリニストのマリア・ノーヴァク、ヴィオリニストのカタージナ・ブドニク=ガラズカ、そして日本人チェリストの岡本侑也を迎え、ブラームス:ピアノ四重奏曲」第2番と第3番を収録。
ピアノのクリスチャン・ツィメルマン(1956年生れ)は、ポーランド、ザブジェ出身。現在、世界で最も高い評価を受けているピアニストの一人。5歳の頃父からピアノを学び、7歳からアンジェイ・ヤシンスキに師事した。学生当時はポーランドでの物資調達が困難で、ピアノ部品の製作・修理を自分で一から手作業で行わなければならなかった。これにより、ツィメルマンのピアノの構造、素材に対する知識が培われた。1973年「ベートーヴェン国際音楽コンクール」優勝。1975年第9回「ショパン国際ピアノコンクール」に史上最年少の18歳で優勝。その後、着実にキャリアを重ねる。1996年スイスのバーゼル音楽院の教職に就き、後進の指導にも当たる。1999年には、ショパン没後150年を記念して、ポーランド人の若手音楽家をオーディションで集めた「ポーランド祝祭管弦楽団」を設立し、ショパンのピアノ協奏曲公演をポーランドやアメリカなどで行った。また、ヘルベルト・フォン・カラヤン、レナード・バーンスタイン、カルロ・マリア・ジュリーニ、小沢征爾、ピエール・ブーレーズ、サイモン・ラトルなど、世界の名指揮者と共演。初来日は1978年で、最近では毎年来日。2005年フランスのレジオン・ドヌール勲章(シュバリエ章)を受章。
ヴィオラのカタージナ・ブドニク=ガラズカ(1985年生まれ)は、ポーランド出身。ワルシャワのフレデリック・ショパン音楽アカデミーで学ぶ。2008年にチェコで開催された第47回「ベートーヴェン・ハラデック音楽コンクール」で第1位、オーストリアで開催された第15回「ヨハネス・ブラームス国際コンクール」で第1位、第8回「ヤン・ロコフスキ国際ヴィオラコンクール」で第1位、2009年にベルリンで開催された「マックス・ロスタル国際コンクール」で第2位、ゾンダースハウゼンで開催された「マックス・レーガー国際室内楽コンクール」で第2位及び特別賞を受賞。ポーランドを中心にヨーロッパ各国で演奏活動を行っている。
チェロの岡本 侑也(1994年生まれ)は、ドイツ・ミュンヘン音楽・演劇大学を首席で卒業、同大学院ソロ科を首席で修了。2011年第80回「日本音楽コンクール」第1位及び4つの特別賞、第25回(2014年度)「新日鉄住金音楽賞」フレッシュアーティスト賞、2017年「エリザベート王妃国際音楽コンクール」チェロ部門第2位・イザイ賞、第16回(2017年)「齋藤秀雄メモリアル基金賞」、第28回(2017年度)「出光音楽賞」、第20回(2018年度)「ホテルオークラ音楽賞」を受賞。現在、リサイタルや室内楽はもちろん、尾高忠明、小林研一郎、高関健、下野竜也、ユベール・スダーン、オーギュスタン・デュメイ等の指揮者、ワディム・レーピン等の世界的ソリスト、国内外のオーケストラと共演。
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2025年4月17日

モーツァルト:交響曲第39番 変ホ長調 K. 543
交響曲第40番 ト短調 K.550
交響曲第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」
指揮:上岡敏之
管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団
録音:2024年10月、新日本フィルハーモニー交響楽団定期演奏会(ライヴ録音)
CD:オクタヴィアレコード OVCL-00872
このCDは、新日本フィルの音楽監督在任中は、ブルックナーやマーラー、R.シュトラウスなど壮大な楽曲に多く取り組みCDも多数リリースしてきた上岡敏之が、モーツァルトの後期三大交響曲を指揮した、2024年10月の定期演奏会「すみだクラシックへの扉」のライヴ録音盤。
指揮の上岡敏之(1960年生まれ)は、東京藝術大学で指揮、作曲、ピアノ、ヴァイオリンを学ぶ。2年後、ロータリー国際奨学生としてハンブルク音楽大学に留学し、クラウスペーター・ザイベルに指揮を師事。キール市立劇場のソロ・コレペティトール及びカペルマイスターとして、歌劇場でのキャリアを開始。エッセンの市立アールト劇場第一カペルマイスター、ヘッセン州立歌劇場音楽総監督、ザールランド州立歌劇場音楽総監督等を歴任。ヴッパータール市立歌劇場インテンダント兼音楽総監督(2015/16シーズン)。2016/2017シーズンよりコペンハーゲン・フィル チーフコンダクター。手兵ヴッパータール響とは2度の日本ツアーも成功させた。日本では新日本フィル、読売日響等と共演。ザールブリュッケン音楽大学指揮科正教授。2007年第15回「渡邊暁雄音楽基金音楽賞」特別賞、2015年第13回「齊藤秀雄メモリアル基金賞」を受賞。2015年4月に新日本フィルハーモニー交響楽団のアーティスティック・アドバイザーに就任(2015年~2016年)。2016年新日本フィルハーモニー交響楽団の音楽監督に就任(2016年~2021年)。2016年コペンハーゲン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に就任(2016年~2024年)。
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2025年4月14日

<DISC1> クラシック
今何時? (ラヴァーニュ)
ラ・カンパネラ (リスト)
エリーゼのために (ベートーヴェン)
ノクターン遺作嬰ハ短調「戦場のピアニスト」 (ショパン)
ノクターン作品9-2変ホ長調「愛情物語」(ショパン/小原孝)
エチュード作品10-3ホ長調「別れの曲」 (ショパン)
仔猫と子犬のワルツ(ショパン/小原孝)
トルコ行進曲(モーツァルト/小原孝)
あし笛の踊り~組曲「くるみ割り人形」より (チャイコフスキー)
ジムノペディ第1番(サティ/小原孝)
アルハンブラの想い出(タレガ/小原孝)
イヴェットのためのソナティネ第3楽章(モンサルヴァーチェ)
墓の陰に(ブルクミュラー)
憾(瀧廉太郎)
浜辺の歌変奏曲(抜粋版)(成田為三)
カッチーニのアヴェ・マリア(ヴァヴィロフ/小原孝)
ボレロ(ラヴェル/小原孝)
鳩(メシアン)
アナカプリの丘(ドビュッシー)
西風の見たもの (ドビュッシー)
戦場のメリークリスマス (坂本龍一)
<DISC2> バラエティ
WAKU WAKUさせて(筒美京平)
スタニヤンストリート(小原孝)
愛の讃歌(モノ―)
青春の輝き(カーペンター)
花は咲く(菅野よう子)
ねむの木の子守歌(山本正美)
旅立ちの日に(坂本浩美)
ひこうき雲(荒井由実)
糸(中島みゆき)
いのちの歌(村松崇継)
人生いろいろ(浜口庫之助)
舟唄(浜圭介)
花のメドレー<抜粋>
赤とんぼ(山田耕筰)
渚のアデリーヌ(センヌヴィル)
沁みる夜汽車(飯田俊明)
Snowflakes in Spring(池田奈生子)
ぼくはぼくでいい(小原孝)
鳩(小原孝)
僕のゆびから愛のうた(小原孝)
逢えてよかったね(小原孝)
CD:キングレコード KICC‐1626~7
このCDアルバムは、小原孝デビュー35周年記念盤。語り継がれた名演と新録音をクラシックとポップスで。名曲、名演が凝縮されたベスト盤2枚に新録音を11曲プラス。豪華記念アルバムの登場。
ピアノの小原 孝(1960年生まれ)は、神奈川県川崎市出身。ピアニスト、ソングライター、編曲家。美しい音色を持つ演奏と、ジャンルにとらわれない多彩な演奏活動を特色とする。父・小原二郎がクラシックギタリストであり、ギター教室を開いていたことから、音楽に囲まれた環境で子供時代を送る。中学から国立音楽大学附属中学校、国立音楽大学附属高等学校を経て国立音楽大学に進学。1986年国立音楽大学大学院を首席で修了。クロイツァー記念賞を受賞。1990年「ねこはとってもピアニスト」でCDデビュー。これまで51枚のCDアルバムを発表。伴奏を含めると100枚以上のCDアルバムを発表。1999年4月からNHK-FM弾き語りフォーユー、ラジオパーソナリティ。奏楽堂日本歌曲コンクール優秀共演者賞を三度受賞(2002年、2005年、2006年)。2006年には作曲部門の中田喜直賞も受賞。2015年 川崎市文化賞受賞。尚美学園大学客員教授、国立音楽大学非常勤講師、川崎市市民文化大使。
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2025年4月10日

シベリウス:ヴァイオリン協奏曲
バーバー: ヴァイオリン協奏曲
ヴァイオリン:ルノー・カピュソン
指揮:ダニエル・ハーディング
管弦楽:スイス・ロマンド管弦楽
CD:ワーナーミュージックジャパン WPCS-13874
ヴァイオリンのルノー・カピュソン(1976年生れ)は、フランス、シャンベリ出身。14歳でパリ国立高等音楽院に入学し、室内楽とヴァイオリンのプルミエ・プリを獲得。その後ベルリンでトマス・ブランディスに、続いてアイザック・スターン、シュロモ・ミンツに師事。1998年から2000年までは、クラウディオ・アバードの指名によってマーラー・ユーゲント・オーケストラのコンサートマスターを務めた。その間、ピエール・ブーレーズ等の指揮者の元で研鑽を積んだ。その後ソリストとして、ベルリン・フィル、ウィーン・フィル、ボストン交響楽団、パリ管等、世界中の主要オーケストラや指揮者と共演し、室内楽にも積極的に取り組む。モダン楽器のヴァイオリニストではあるが、バロック奏法の影響を受け、さらにフランコ・ベルギー派の伝統も受け継いでいると言われる。自身が創設した「イースター音楽祭」の音楽監督、および「グシュタード冬音楽祭」の音楽監督を務める。弟はチェリストのゴーティエ・カピュソン。
指揮のダニエル・ハーディング(1975年生れ)は、イギリ、オックスフォード出身。 サイモン・ラトルのアシスタントを務め、1994年バーミンガム市交響楽団を指揮してデビュー。このデビュー演奏会でロイヤル・フィルハーモニック協会の「ベスト・デビュー賞」を受賞する。1996年ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮すると同時に、最年少指揮者として「BBCプロムス」にもデビューを果たす。2002年「シュヴァリエ勲章」を受章。2003年マーラー室内管弦楽団初代音楽監督就任。2007年スウェーデン放送交響楽団首席指揮者就任。2012年軽井沢大賀ホール初代芸術監督に就任。2016年~2019年パリ管弦楽団音楽監督。2018年スウェーデン放送交響楽団芸術監督に就任。2024年サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団音楽監督に就任。
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2025年4月07日

モーツァルト:セレナード第10番「グラン・パルティータ」K.361
藤倉 大:グラン・パルティータ
室内楽アンサンブル:インターナショナル・ウィンド・サミット
フィリップ・トーンドゥル(オーボエ)
荒木奏美(オーボエ)
ニコラ・バルディルー(クラリネット)
松本健司(クラリネット)
金子 平(クラリネット)
橋本杏奈(クラリネット)
小山莉絵(ファゴット)
助野由佳(ファゴット)
サボルチ・ゼンプレーニ(ホルン)
福川伸陽(ホルン)
チャン・ユーフイ(ホルン)
熊井 優(ホルン)
中木健二(チェロ)
幣 隆太朗(コントラバス)
CD:キングレコード KICC-1624
ホルニストの福川伸陽が、室内楽アンサンブル「インターナショナル・ウィンド・サミット」を2024年に創設し、モーツァルトの名曲「グラン・パルティータ」と藤倉大の新作「グラン・パルティータ」のコンサートを開催。コンサート・ライヴおよび翌日にセッション・レコーディングを行ったのがこのCD。
ホルンの福川伸陽(1981年生まれ)は、神奈川県出身。丸山勉、田中正大にホルンを師事。2000年に武蔵野音楽大学に入学、2003年日本フィルハーモニー交響楽団のホルン首席奏者として活動を開始。第77回(2008年)「日本音楽コンクール」ホルン部門第1位。2013年よりNHK交響楽団のホルン奏者として活動し、2015年4月に首席奏者に就任。2021年3月NHK交響楽団を退団。2024年室内楽アンサンブル「インターナショナル・ウィンド・サミット」創設。東京音楽大学准教授。
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2025年4月03日

ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調 M. 83
左手のためのピアノ協奏曲 ニ長調 M. 82
ピアノ:チョ・ソンジン
指揮:アンドリス・ネルソンス
管弦楽:ボストン交響楽団,
CD:ユニバーサルミュージック UCCG-45115
2015年第17回「ショパン国際ピアノ・コンクール」で優勝、ポロネーズ賞も同時受賞し、以降国際的な脚光を浴びているピアニスト、チョ・ソンジン。これは、1月発売の「ラヴェル:ソロ・ピアノ作品全集」とあわせて、2025年のモーリス・ラヴェルの生誕150周年記念したCDアルバム。共演者にアンドリス・ネルソンス指揮ボストン交響楽団を迎え、ラヴェルの2曲の協奏曲を収録。
ピアノのチョ・ソンジン(1994年生まれ)は、韓国、ソウル出身。2008年「青少年のためのショパン国際ピアノ・コンクール(モスクワ)」第1位、2009年第7回「浜松国際ピアノコンクール」最年少(15歳)にして優勝。2011年「チャイコフスキー国際コンクール」ピアノ部門第3位。2015年第17回「ショパン国際ピアノコンクール」優勝。同コンクールでの優勝は、アジア人としては、ベトナムのダン・タイ・ソン(1980年)と中国のユンディ・リ(2000年)に続き3人目の快挙。
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2025年3月31日

リスト:「十字架の道行」S. 53
「コンソレーション」 S. 172(全曲)
「詩的で宗教的な調べ」S. 173(2曲)
ピアノ:レイフ・オヴェ・アンスネス
合唱指揮:グレーテ・ペーデシェン
合唱:ノルウェー・ソロイスト合唱団
CD:ソニーミュージック SICC-30906
アンスネスがリスト作品の録音に取り組むのは、2001年旧EMI発売のリスト作品集以来のこと。アンスネスの新録音は、19世紀ヨーロッパ音楽界を席巻した作曲家リストが最晩年に心血を注いだピアノ独奏付きの大作合唱曲「十字架の道行」。カップリングは、リストのピアノ曲では「愛の夢」と並ぶ代表作「コンソレーション」の全曲、そして「詩的で宗教的な調べ」からの2曲。
ピアノのレイフ・オヴェ・アンスネス(1970年生まれ)は、ノルウェー出身。ベルゲン・グリーグ音楽院で学び、1987年にオスロにてデビュー。その後はアムステルダムやボローニャ、ロンドン、ミュンヘンなどでリサイタルを行う。1987年「フランクフルト・ヒンデミット・コンクール」優勝。これまでに、ノルウェー批評家賞、ロサンジェルス・ドロシー・チャンドラー賞、ドイツ・レコード批評家賞(1997年)、ロイヤル・フィルハーモニー協会賞(2000年)、グラモフォン・アワード最優秀器楽曲賞(2002年)などを受賞。室内楽奏者としても名高く、リソル室内楽フェスティバルの芸術監督に就任している。北欧を代表する実力派ピアニストの一人として高い評価を得ている。
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2025年3月27日

R.シュトラウス:アルプス交響曲
交響的断章(バレエ音楽)「ヨゼフ伝説」
指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
管弦楽:NHK交響楽団
CD:ソニーミュージック SICC 19085
このCDは、パーヴォ・ヤルヴィがNHK交響楽団首席指揮者としてのプログラミングと録音プロジェクトの中心に置いてきたR.シュトラウスのオーケストラシリーズの完結編。
指揮のパーヴォ・ヤルヴィ(1962年生まれ)は、エストニア、タリン出身(現在の国籍はアメリカ合衆国)。父は著名な指揮者ネーメ・ヤルヴィ(1937年生まれ)。カーティス音楽院で指揮を学び、その後ロサンジェルス・フィルハーモニック音楽学校でレナード・バーンスタインなどに学ぶ。2001年にシンシナティ交響楽団首席指揮者に就任。1995年の初来日以来、日本での演奏回数も多い。シンシナティ交響楽団首席指揮者、hr交響楽団首席指揮者、パリ管弦楽団首席指揮者、NHK交響楽団首席指揮者(現在名誉指揮者)を歴任。2004年からドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団芸術監督、2019年からチューリッヒ・トーンハレ管弦楽団首席指揮者兼音楽監督を務めている。
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2025年3月24日

ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲 第1番 ハ短調 作品35
ピアノ協奏曲 第2番 ヘ長調 作品102
前奏曲 嬰ヘ短調 作品87の8a
前奏曲 イ短調 作品87の2a
フーガ イ短調 作品87の2b
前奏曲 ニ長調 作品34の5
前奏曲 変ニ長調 作品87の15a
フーガ 変ニ長調 作品87 No.15b
ピアノ:ユジャ・ワン
指揮:アンドリス・ネルソンス
管弦楽:ボストン交響楽団
CD:ユニバーサルミュージック UCCG-45122
アンドリス・ネルソンスとボストン交響楽団が10年にわたり取り組んできた「ショスタコーヴィチ・プロジェクト」は、これまでにグラミー賞「最優秀オーケストラ・パフォーマンス」を3度受賞し、このコンビによるショスタコーヴィチの解釈は世界的に高く評価されている。2025年、ショスタコーヴィチの没後50周年を迎えるにあたり、スター・ピアニスト、ユジャ・ワンをソリストに迎え、2つのピアノ協奏曲を録音。その他にも、ショスタコーヴィチのピアノ・ソロ曲を6曲収録。
ピアノのユジャ・ワン (1987年生れ) は、中国、北京出身。北京の中央音楽学院で学ぶ。2003年ヨーロッパデビューに続き、2005年アメリカでズーカーマン指揮オタワ・ナショナル・アーツ・センター管弦楽団とメジャー・コンサート・デビューを果たす。以後”スター誕生”と注目され、2006年最も有望な21歳以下のピアニストに与えられる「ギルモア・ヤング・アーティスト賞」受賞。以降、シカゴ響、ニューヨーク・フィル、ボストン響、サンフランシスコ響、サンクトペテルブルク・フィル等の一流オーケストラへの客演およびリサイタルなどで高い評価を受けている。2024年第66回「グラミー賞」(最優秀クラシック器楽ソロ部門)受賞。
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2025年3月20日

ソル:幻想曲「二人の友」作品41
スカルラッティ(フェルナンデス編):ソナタ K. 213/K. 492
バッハ(福田進編):協奏曲 ニ短調 BWV 974
サントルソラ:ソナタ・ア・デュオ 第1番
バッハ(福田進一編):協奏曲 ニ短調 BWV 974
ヒナステラ(バルボサ=リマ編):サンバとガト
ピアソラ(エストラダ編):来るべきもの
ギター:福田進一
エドゥアルド・フェルナンデス
CD:マイスターミュージック MM-4537
1995年以来、30年に亘りデュオの演奏会を世界各地で断続的に行ってきた福田とフェルナンデス。このCDは、その難易度の高さゆえか録音が希少なF.ソルとG.サントルソラのオリジナル2作品に、奏者二人がそれぞれ編曲したバロック4作品を軸に編まれた、他では聴けないプログラムを収録。
ギターの福田進一(1955年生まれ) は、大阪市出身。関西大学商学部を中退した後、1977年6月よりパリに留学。エコール・ノルマル音楽院にてアルベルト・ポンセに師事し、同音楽院を首席で卒業。続いてイタリアのキジアーナ音楽院にてオスカー・ギリアに師事し、最優秀ディプロマを取得。1981年「パリ国際ギターコンクール」でグランプリ優勝。それ以降、ソリストとして世界各地で公演やマスタークラスを開催するとともに、様々なオーケストラと協演している。教育活動にも力を注ぎ、その門下から鈴木大介、村治佳織、大萩康司といったギター界の実力派スターたちを輩出。それに続く新人たちにも強い影響を与えている。現在は、世界各地の音楽大学でマスタークラスを開催、上海音楽院(中国)、大阪音楽大学、広島エリザベト音楽大学、アリカンテ大学(スペイン)において客員教授を務めている。2003年、スペイン音楽第2集「セビリア風幻想曲」が第58回「文化庁芸術祭賞」優秀賞受賞。2007年、日本の優れた音楽文化を世界に紹介した功績により外務大臣表彰。平成23年度(2012年)芸術選奨・文部科学大臣賞をギタリストとして初めて受賞した。公益社団法人日本ギター連盟名誉理事。
ギターのエドゥアルド・フェルナンデス(1952年生まれ)は、ウルグアイ出身。現代のギター界をリードする存在として世界的に認められている。7才からギターを学び始め、演奏をA. カルレバーロ、作曲と理論をG. サントルソラ、そしてH. トサールに師事したのち、その圧倒的な技術と音楽性によって、72年「ポルト・アレグレ」(ブラジル)、75年「ラジオ・フランス」(パリ)、77年「アンドレス・セゴビア」(マジョルカ島/スペイン)など数々の国際ギター・コンクールに入優勝を果たし、頭角を現した。「最高級のギタリスト!…これは稀に見る、あらゆる楽器を超越した印象的なデビューだ」と評された77年のニューヨーク・デビュー以来、その世界的活動は止む所を知らない。83年のロンドン・デビューも聴衆に大きな衝撃を与え、名門デッカ・レコードと契約。さらに、世界各国での教育活動にも力を入れている。また、「ギター演奏理論」「バッハのリュート音楽に関するエッセイ集」などを執筆。日本でも出版(現代ギター社刊)されている。
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