2010年11月14日
ドボルザーク:チェロ協奏曲/シューマン:チェロ協奏曲
チェロ:ミッシャ・マイスキー
指揮:レナード・バーンスタイン
管弦楽:イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団
CD:ドイツ・グラモフォン 445 571?2
ドボルザークのチェロ協奏曲は、チェロのミッシャ・マイスキーと指揮のバーンスタインが、がっぷりと四つに組んで両者一歩も引かずといった趣がする。特にバーンスタインの指揮ぶりは限りなくスケールの大きなもので、オーケストラの音が放射線状に外へ向かって発散される感じがして、とてもスタジオ録音では得られないものだ。マイスキーのチェロも浪々とした弾きっぷりで、類まれなドボルザークのチェロ協奏曲に仕上がっている。ドボルザークのチェロ協奏曲をこんなにも雄大に描ききった例はあまりないのではないか。一方、シューマンのチェロ協奏曲の方は、曲そのものの性格上ドボルザークほどオーケストラの見せ場が少なく、バーンスタインも押さえ気味だ。マイスキーはシューマンでも浪々とした演奏を奏でている。