2010年11月14日
ショパン:チェロソナタ
リヒャルト・シュトラウス:チェロソナタ
チェロ:アンドレ・ナヴァラ
ピアノ:エリカ・キルチャー
CD:ビクター音楽産業 VDC?1014
アンドレ・ナヴァラ (1911?1988年)は、フランスの名チェリスト。1926年にパリ音楽院に入り、1年後の16歳のとき1等賞をとり卒業するという天才振りを発揮した。1937年にウィーン国際コンクールで優勝して以来、世界的にその名が知られるようになり、日本でも数多くのレコード、CDを通してその名演奏家振りを印象づけた。演奏内容は、知的でスマートさに溢れており、いかにもフランスのミュージシャンといった感じがする。勿論、その経歴どおり、技術的にも最高のものを有しているが、それが表面にぎらぎら出さないところが逆に凄いチェリストだなという感が深い。流れるようにチェロを演奏するさまは、まるでバイオリンを弾いてるようで、聴き終わった後になんとも爽やかな印象を残してくれる希有なチェリストであった。このCDは、そのナヴァラがショパンとリヒャルト・シュトラウスのチェロソナタを演奏した貴重なCDである。