クラシック ヴァイオリニスト


2010年11月14日

アンネ・ゾフィー・ムター(1963年生まれ)  出身国:ドイツ

チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲

ヴァイオリン:アンネ・ゾフィー・ムター

指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン

管弦楽:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

CD:ドイツ・グラムフォン 419 241-2

 ムターは、1963年にドイツで生まれた。ヘンリック・シェリングに就いてヴァイオリンを学び、13歳のときカラヤンに見い出され、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と共演し、天才少女として国際的に広く知られることになる。これまでドイツ連邦功労勲章一等、バイエルン功労勲章、オーストリア科学・芸術功労十字賞、フランス芸術文化勲章オフィシエなど、多くの賞を授与されている、名実共に世界のヴァイオリン界の第一人者といっても過言ではなかろう。ただ、それだけではなく若い演奏家のため、奨学金制度をつくり、自らレッスンを行うなど、面倒見の良い演奏家としても知られている。これは「自分がカラヤンから受けた教えを次世代へ伝えたいという思いから生まれたもの」(ベルリン在住・城所孝吉氏)だからそうである。ともすると演奏家は、自分の芸術への達成度だけを追い求める傾向がある中で、ムターのこのような活動は一際光を放っているように思われてならない。今後、さらなる円熟度を増した彼女の演奏が大いに楽しみだ。 

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