クラシック ピアニスト


2010年11月13日

マルグリット・ロン(1874年―1966年)  出身国:フランス

フォーレ:ピアノ四重奏曲第1番/第2番

ピアノ:マルグリット・ロン

パスキエ弦楽三重奏団(第1番)/ジャック・ティボー(バイオリン)、モーリス・ヴィュー(ビオラ)、ピエール・フルニエ(チェロ)(第2番)

CD:東芝EMI CE30 5408

 LP盤はレコード針が擦り切れるほど聴いてきたが、これは“世紀の巨匠たち”と銘打たれたCDのシリーズものの歴史的名盤の1枚。このCDの存在意義はピアノがマルグリット・ロン というところにある。その優雅でいて芯の一本通ったようなピアノ演奏は他の追随を許さない魅力に溢れている。第1番はパスキエ三重奏団との共演で、ピアノと弦楽器の渾然一体となった響きが素晴らしい。音も第2番に比べ聴きやすく、十分に鑑賞に耐えられるレベルだ。第2番は演奏者の個人技の発揮のし合いといった趣がある。特にティボーとロンの互いにキャッチボールを楽しむかのような演奏は、さすが名人技として聴き惚れてしまう。“ロン=ティボーコンクール”の名で有名な二人だが、互いにの演奏そのものを認め合っていたことを理解できるのが、このCDだということができる。

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