クラシック ヴァイオリニスト


2010年11月13日

フリッツ・クライスラー(1875年―1962年)  出身国:オーストリア

ベートーヴェン;ヴァイオリン協奏曲
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲

ヴァイオリン:フリッツ・クライスラー

指揮:ジョン・バルビノーニ/レオ・ブレッヒ

管弦楽:ロンドン・フィルハーモニック管弦楽団/Berlin State Opera Orchestra

CD:伊CEDAR&WEISS(SiRiO) SO 5300-9

 フリッツ・クライスラー (1875年―1962年)は、ウィーンに生まれ、1943年に米国籍を取得した名バイオにスト・作曲家である。7歳で特例としてウィーン高等音楽院に入学し、10歳で首席で卒業、さらに12歳でパリ高等音楽院を首席で卒業したという神童ぶりを発揮した。このCDはクライスラーが残した貴重な歴史的録音をCD化したものであるが、いわゆる歴史的名盤とは違い、豊かな音量を保っており、十分とはいえないまでも、現在でも鑑賞に堪え得るレベルを維持している。ベートーベンの協奏曲が1936年、メンデスゾーンが1927年の録音と70?80年前の録音にもかかわらず、ノイズがほとんど除去されており聴きやすいのがまことに嬉しい。ベートーヴェンの協奏曲は、バルビノーニの伴奏が実に威厳に満ちた正統派であるのに対し、クライスラーのバイオリンは、これには一向にお構えなく、優美で、美しい独自のベートーヴェン像を描いてみせる。ある意味では今まで聴いたことのないような、まろやかなベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲が演じられている。これを聴くとクライスラーの自信といおうか、自分が肌で感じたベートーヴェンを弾き切るのだという並々ならぬ信念みたいなものを感じ取れる。ベートーヴェンのバイオリン協奏曲を論じるなら一度は聴いておかねばならない録音ではある。

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