2011年2月19日
ブラームス:交響曲第1番
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番
指揮:フェリックス・ワインガルトナー
管弦楽:旧ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団(ブラームス)
パリ音楽院管弦楽団(ベートーヴェン)
ピアノ:マルグリット・ロン
CD:KOCHインターナショナル 3-7128-2 H1
ワインガルトナーの指揮は、一切の曖昧な表現を避け、曲の本質にぐいぐい突き進む。ただ、凡庸な指揮者と一回りも二回りも違うのは、作曲者であるブラームスへの共感が、恐ろしいほど強固なことだ。特に、この録音の第1楽章と第4楽章の2つの楽章に、このことが如実に現れている。この2つの楽章だけとれば、あらゆるブラームス:交響曲第1番の録音の中でもトップクラスに入るのは間違いがない。ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番のワインガルトナーの伴奏は、ブラームスの時と同じく実に雄大で、迫力のある指揮ぶりには頭が下がる。