2010年11月14日
ブラームス:ヴァイオリンソナタ第1番/第2番/第3番
ヴァイオリン:オーギュスタン・デュメイ
ピアノ:マリオ・ジョアオ・ピリス
CD:ポリドール(独グラモフォン) POCG-1618
オーギュスタン・デュメイのバイオリンの音色は、聴けば聴くほど、とろけるほどまろやかで、さわやかな雰囲気に酔いしれることができるが、このCDでも、ピアノのピリスとの共演でその特徴を遺憾なく発揮して、あっという間にブラームスの3つのヴァイオリンソナタを聴き終えてしまう。第1番と第2番に比べ第3番は、デュメイの特徴にさらに深みが加わり、相性が良いピアノのピリスとのやり取りが、一層出来栄えを豊かのものにしている。デュメイは、ヴァイオリニストとしてのほか、指揮者としても活躍しており、ベルギーのワロニー王立室内管弦楽団の首席指揮者に加え、08年秋からは関西フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に就任、さらに2011年からは、同フィルの音楽監督に就任。