クラシック ヴァイオリニスト


2010年11月14日

ギドン・クレーメル(1947年生まれ)  出身国:ラトビア

シューマン:ヴァイオリンソナタ第1番/第2番

ヴァイオリン:ギドン・クレーメル

ピアノ:マルタ・アルゲリッチ

CD:ドイツ・グラモフォン F35G 20075

 シューマンの2曲のヴァイオリンソナタは、ともすると、暗い情念が内に篭ったような演奏スタイルとなりやすいのだが、ここでの2人のデュオは、誠に伸びやかで、大らかな演奏に徹している。ピアノのアルゲリッチが、ピアノ伴奏というより、クレーメルのヴァイオリンと対等に、絡み合うようにシューマンの世界を演奏しているところが、他のシューマンのヴァイオリンソナタの録音とは一味違う。それに、何といってもクレーメルが弾くヴァイオリンのリズム感と音色がとても魅力的であり、聴いているうちに、何かお酒を飲んだ時のようにフラフラとなる、といってはオーバーかもしれないが、リスナーを引き付けずにおかない何かをクレーメルは持っている。聴き終わったときに、自然に口から“ブラヴォー”が出てきそうになる。

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