2010年11月14日
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲KV219
ベートーヴェン:ロマンス第1番/第2番
ウイニアフスキー:ヴァイオリン協奏曲第2番
ヴァイオリン:ダヴィッド・オイストラフ
ヴァイオリン:イーゴリ・オイストラフ
指揮:フランツ・コンヴィチュニー
管弦楽:ライプチヒ・ゲバントハウス管弦楽団
CD:独BERLIN Classics BC 2131?2
ダヴィッド・オイストラフ (1908―1974年)は旧ソ連出身の名バイオリニストである。レコードの時代においては神様みたいな存在で、ヴァイオリニストというと最初に名前が出てくるのがオイストラフであり、ラジオのクラシック音楽番組ではしょっちゅうオイストラフの演奏が流されていた。つまり、当時はオイストラフの演奏がどうのこうのではなく、ヴァイオリン界のドンが弾いているいるということだけで、すべてを超越した存在といっても過言ではなかった。このCDには子息のバイオリニスト・イーゴリ・オイストラフが参加しており、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲をダヴィッド、ベートーヴェンのロマンスとウイニアフスキーのヴァイオリン協奏曲をイーゴリがそれぞれ弾いている。ダヴィッド・オイストラフがまだ40歳代で、演奏を聴くと実に堂々としており、ドンの演奏だと合点がいく。また、堂々としていると同時にヴァイオリンをいとも軽々と弾きこなしている様は、やはりただのヴァイオリニストとは格が違うなという印象を与えずにはおかない。