クラシック音楽 日本の歌


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2014年1月02日

♪ 城 達也の語りと最高のポピュラー音楽を収録したCDアルバム「JET STREAM―OVER THE NIGHT SKY―」に嵌る


 “ジャンボ”の愛称で親しまれてきた大型旅客機「ボーイング747」が、2014年3月末で、日本の旅客航空機会社から姿を消すことになっている(貨物機としては継続)。退役する“ジャンボ”は、1960年代、ボーイング社が、当初輸送機用に開発したものを、航空旅客が急増したため、旅客用に転用した機種。その当時の飛行機はというと、客席が150人程度だったのに対し、“ジャンボ”は500人と圧倒的な巨大さを誇っていた。しかも初の2階建てということでも話題を集めたものだ。当時、日本はちょうど高度経済成長期を迎え、世界を駆け巡るビジネスマンや、当時は夢であった海外旅行にと、“ジャンボ”は多くの日本人に利用されたのである。

そんな、皆から愛された“ジャンボ”のことを考えていたら、今でも放送されているが、FM-TOKYOの深夜の音楽番組「JET STREAM(ジェットストリーム)」での城 達也(1931年―1995年)の名パーソナリティぶりを、自分の青春とも重なって、懐かしくも思い起こした。「JET STREAM」は、1967年、FM放送の開始とともにスタートした番組で、初代パーソナリティーを城 達也が務めることとなったが、“機長”としての役柄を全うするため、テレビ出演を一切しなくなったほどの打ち込みようだったそうだ。番組は何時も、城 達也の「遠い地平線が消えて、ふかぶかとした夜の闇に心を休める時、・・・」で始まる。

城 達也のあの名調子も、遥かかなた過ぎ去ってもう聴くこともできないかと、諦めかけていた時、CDアルバム「JET STREAMーOVER THE NIGHT SKYー」(第1集:CD7枚/第2集:CD7枚、企画制作=日本クラウン/ユニバーサル ミュージック、発行=ユーキャン)をがあることを知り、早速購入した。“ジャンボ”のジェットの迫力満点の音の後、城 達也の例の名調子「遠い地平線が消えて、ふかぶかとした夜の闇に心を休める時、・・・」が始まると、一挙に30年前から40年前へとタイムスリップしたかのような感覚に襲われる。以後私は、一夜、一枚づつ聴いて、丁度2週間で全てを聴き終えるというサイクルに今嵌ってしまっている。

それにしても、当時のポピュラー音楽のレベルの高さには心底から感心させられることしきりである。フランク・プゥルセル・グランド・オーケストラの「ミスター・ロンリー」に始まり、ロバート・マックスウェル楽団の「ひき潮」、ポール・モーリア・オーケストラの「そよ風の誘惑」、マントヴァーニ・オーケストラの「アルフィー」、アーサー・フィードラー指揮ボストン・ポップス・オーケストラの「トップ・オブ・ザ・ワールド」などなど、名演奏は、もう数え上げたらきりがないほど。そして、最後にまた城 達也の名調子が始まる。「夜間飛行のジェット機の翼に点滅するランプは遠ざかるにつれ、次第に星のまたたきと区別がつかなくなります。・・・」。(蔵 志津久)

「JET STREAM-OVER THE NIGHT SKY-」は、全部で14集(CD14枚)あるが、ここでは第1集の曲名とオーケストラ名を紹介しよう。

第1集 恋はみずいろ

ナレーション:城 達也

オープニング ミスター・ロンリー:フランク・プゥルセル・グランド・オーケストラ

恋はみずいろ:ポール・モーリア・オーケストラ
魅惑のワルツ:マントヴァニー・オーケストラ
アンチェインド・メロディ:マントヴァニー・オーケストラ
ラ・メール:フランク・チャックスフィールド・オーケストラ
モナ・リザ:フランク・チャックスフィールド・オーケストラ
愛の賛歌:カーメン・キャバレロ

ナレーション:「花のかおり」(城 達也)

パリの空の下:カーメン・キャバレロ
愛の休日:ポール・モーリア・オーケストラ
アマポーラ:エドムンド・ロス楽団
ムーンライト・セレナーデ:グレンミラー・オーケストラ
愛の誓い:ベルト・ケンプフェルト楽団
ダンケ・シェーン:ベルト・ケンプフェルト楽団

ナレーション:「赤い屋根」(城 達也)

煙が目にしみる:マントヴァニー・オーケストラ
サウンド・オブ・ミュージック:マントヴァニー・オーケストラ
慕情:ロジャー・ウィリアムス

エンディング 夢幻飛行:アンドレ・バウアー&ジェットストリーム・オーケストラ

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