2015年12月19日
~愛しのノクターン~
ノクターン (「抒情組曲」より) <グリーク曲>
エレジー (「復讐の三女神」より) <マスネー曲>
ポエム (詩曲) <フィビヒ曲>
祈り (「ヘンゼルとグレーテル」より) <フンパーディンク曲>
トロイメライ (「子供の情景」より) <シューマン曲>
タイースの瞑想曲 <マスネ曲>
シューベルトのセレナード <シューベルト曲>
夢 <ドビュッシー曲>
夕星の歌 (「タンホイザー」より) <ワーグナー曲>
ブラームスの子守唄 <ブラームス曲>
指揮:カーメン・ドラゴン
管弦楽:ハリウッド・ボール交響楽団
LP:東芝EMI ECC-40193
1950年代のアメリカ西海岸のハリウッドは、映画の都として、その黄金時代を謳歌していた。サウンド・トラックはステレオ化され、様々な映画がつくり出されていった。映画各社の音楽部長は、作曲界の巨匠たちが務め、華麗な映画音楽を提供し続けた。演奏家たちも例外でなく、全米あるいはヨーロッパから一流の奏者が集まり、ワーナー・ブラザース交響楽団、パラマウント交響楽団、ハリウッド交響楽団など、映画会社お抱えのオーケストラの一員として活躍した。そして、そんな映画のサウンド・トラック演奏だけでは飽き足らない演奏家達が、音楽監督カーメン・ドラゴンのもとに結集して創設されたのが、グレンデール交響楽団である。年10回以上の定期演奏会を開催するほどになったものの、その名は、一般にはほとんど知られることはなかった。その理由は、録音の際は、別名で録音していたからだ。CBSへはコロンビア交響楽団、RCAへはRCAビクター交響楽団、キャピタルへはハリウッド・ボウル交響楽団、キャピタル交響楽団と言った具合である。その実力の高さは、ブルーノー・ワルターが最晩年にコロンビア交響楽団と録音した名盤があることでも分かろう。ハリウッド・ボウル交響楽団の音楽監督は、一貫してカーメン・ドラゴンが務めたが、カーメン・ドラゴンの華麗な編曲が、ハリウッド・ボウル交響楽団の名を世界に知らしめることになった。