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2015年4月14日

【2015年はシベリウス生誕150年―名曲・名盤③】


シベリウス:交響曲第4番
        交響曲第6番

       劇音楽「嵐」
       交響詩「レミンカイネンの帰郷」
       交響詩「吟遊詩人」

指揮:サー・トーマス・ビーチャム

管弦楽:ロンドンフィルハーモニー管弦楽団
     ロイヤルフィルハーモニー管弦楽団(交響曲第6番)

CD:EMI RECORDS CDM 7 64027 2

 交響曲第4番は、シベリウスの7つの交響曲のうちで最高傑作と評価する人も少なくない。しかし最初に聴くと、あまりの晦渋さに腰が引けることもまた事実。これは、旋律が省略され、断片的な動機が基本となり、すべてが凝縮され、簡潔化され、余分な音符が一つもないことからくること。そんな曲だが一旦その魅力にはまると容易に離れられなくなる。宇野功芳氏などは、ある書籍で「最初訊いたときはなにがなんだかチンプンカンプンだった。ところが今ではいちばん好きなのがこの曲なのだ」と書いているほど。一方、交響曲第6番は、シベリウスとしては珍しく、全てが明るく幸福感に満ちており、聴き易い。交響曲第2番よりは第6番を“田園交響曲”とした方が相応しいように思う。このCDでは、ロンドンおよびロイヤルフィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者を務めたイギリスの名指揮者サー・トーマス・ビーチャム(1879年―1961年)の中庸だがメリハリのある名演が聴ける。

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