2016年9月19日
シベリウスの作品を専門に演奏するアマチュア交響楽団のアイノラ交響楽団が2017年4月9日、第14回定期演奏会において、シベリウス:交響組曲「レンミンカイネン 4つの伝説」のほか、日本初演となる「『報道の日』祝典のための音楽」と「火の起源」を演奏する。
管弦楽曲「報道の日のための音楽」は、帝政ロシアによる新聞への弾圧に対して企画された「新聞祭典の催し」の時(1899年)に書かれた曲で、フィンランド人の愛国心をかきたてる音楽。前奏曲、ヴァイナモイネンの歌、フィン人の洗礼、トゥルク城のヨハン公、30年戦争、大いなる敵意、フィンランドの覚醒からなり、後に組曲「歴史的情景第1番」(op.25)と交響詩「フィンランディア」(op.26)へと発展した。
「火の起源」は、1902年に作曲され、管弦楽とバリトン独唱、男声合唱のための作品。テキストは、フィンランドの古い伝承詩を編纂した叙事詩「カレワラ」の中の第47章「太陽と月の幽閉」を使っている。 曲はバリトンが歌う前半と男声合唱が歌う後半から成り、幻想的な神話の世界をイメージが描かれている。
なお、これまでアイノラ交響楽団によるシベリウスの日本初演記録は次の通り。
シベリウス:序曲ホ長調(第2回定期演奏会)
劇音楽「クリスティアンII世」オリジナル全曲版(第2回定期演奏会)
管弦楽のためのバラード「森の精」op.15(第6回定期演奏会)
交響詩「レンミンカイネン」op.10(第7回定期演奏会)
序曲イ短調(第8回定期演奏会)
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<アイノラ交響楽団 第14回定期演奏会>
シベリウス:交響組曲「レンミンカイネン 4つの伝説」op.22
「報道の日」祝典のための音楽 JS 137(日本初演)
火の起源 op.32(日本初演)
指揮:新田 ユリ(正指揮者)
管弦楽:アイノラ交響楽団
バリトン:大久保光哉
男声合唱:合唱団お江戸コラリアーず
日時:2017年4月9日(日)
会場:杉並公会堂大ホール