クラシック音楽 音楽の泉


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2015年4月06日

【2015年はシベリウス生誕150年―名曲・名盤⑪】


~シベリウス:珠玉のピアノ小品集~

シベリウス:即興曲 作品5-5
       即興曲 作品5-6
       カプリス 作品24-3
       ロマンス 作品24-4
       ワルツ 作品24-5
       田園詩 作品24-6
       ロマンス 作品24-9
       舟歌 作品24-10
       ワルツ 作品34-1
       踊りの歌 作品34-2
       からかい 作品34-5
       偵察 作品34-9
       追憶 作品34-10
       ユモレスク 作品40-3
       子守歌 作品40-5
       ロンドレット 作品40-7
       ポロネーズ 作品40-10
       ピヒラヤの花咲く時 作品75-1
       孤独な松の木 作品75-2
       はこやなぎ 作品75-3
       白樺 作品75-4
       樅の木 作品75-5
       エチュード 作品76-2
       子供のための小品 作品76-8
       エレジアーコ 作品76-10
       リンネ草 作品76-11
       やぐるま草 作品85-1
       カーネーション 作品85-2
       あやめ 作品85-3
       おだまき (金魚草) 作品85-4
       つりがね草 作品85-5
       リート (歌) 作品97-2
       小さなワルツ 作品97-3
       即興曲 作品97-5

ピアノ:マリタ・ヴィータサロ

CD:ワーナーミュジック・ジャパン WPCS21229

 シベリウスは、ほぼ生涯のすべての時期にピアノ曲を作曲している。これらのピアノの作品は、全作品数の約四分の一の100曲余りにも上るが、それらはすべて小品である。そんなことがあり、多くの場合、有名な「樹の組曲」(ピヒヤラの花咲く時、孤独な松の木、ポプラ、白樺、樅の木)作品75などの曲を除き、あまり演奏会で取り上げられることはない。ところがこのCDには全部で34曲が収められ、シベリウスのピアノ曲を知るにはこの上ない録音となっている。演奏しているのは、ソリストのほか、室内楽、声楽伴奏で活躍し、シベリウス・アカデミーのピアノ科教授でもあるマリタ・ヴィータサロ。これらのピアノ小品は、聴く機会が少ないが、一度聴くと以前聴いたことがあるような、そして何とも郷愁を覚える曲ばかりだ。ついメンデルスゾーンの無言歌やグリークの叙情小曲集を思い浮かべてしまう。しかも、それらの曲に少しも劣らないほど名作揃いなのだ。そして、このCDで弾いているマリタ・ヴィータサロの抒情味溢れるチャーミングなピアノ演奏は、正に絶品と言えるもの。

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