2010年10月03日
ドヴュッシー:「レントより遅く」を聴くと、何かエキゾチックな夢の世界に自然に誘われる思いがしてきます。全体がゆっくりとしたテンポで終始し、聴き込むうちに自然にまどろんでくるような、そんな現代ではなかなか味わうことができない体験を味わうことができます。このまま遠い、遠い夢の世界へと身も心も飛んでいってしまうのでは、とも思えてきます。
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クロード・ドヴュッシー(1862年-1918年)は、「レントより遅く」を、ピアノ独奏曲「前奏曲集 第1巻」と、ほぼ同じ時期の1910年に作曲した。ロマ(ジプシー)が演奏する 物悲しいヴァイオリンにインスピレーションを得て作曲したと言われている。ジプシー音楽に対するドビュッシーの関心の高さを反映したもので、作曲者自身の管弦楽用の版もある。