クラシック音楽 音楽の泉


2010年10月12日

♭ <珠玉の小品名曲選>13 サラサーテ:「ツィゴイネルワゼン」

 サラサーテ:「チゴイネルワゼン」は、“珠玉の小品名曲”の中でも、誰もが真っ先に思う浮かべるほどの名曲中の名曲です。甘く悲しい、すすり泣くようなヴァイオリンの音色を聴いていると、秘めたラテン系の情熱みたいものが一挙に溢れ出します。また、ピアノの伴奏もヴァイオリンに寄り添い、ある時は軽快なリズムで先導する一体感は、聴く者を魅了してやみません。ヴァイオリンとピアノの個性がそれぞれ最大限に発揮されると同時に、互いに高め合う曲想は、他の類似の曲を凌駕しています。

 パブロ・デ・サラサーテ(1844年―1908年)は、スペインの作曲者、ヴァイオリン奏者。サン=サーンスは、サラサーテに「序奏とロンド・カプリチオーソ」「ヴァイオリン協奏曲第3番」などを献呈しています。さらに、ラロから「スペイン交響曲」、ブルッフからは「ヴァイオリン協奏曲第2番」「スコットランド幻想曲」の献呈を受け、それぞれ初演したことでも知られます。要するに名ヴァイオリンニストとして当時圧倒的人気を集めていました。「ツィゴイネルワイゼン」は、1878年の作品。このほか「アンダルシアのロマンス」「サパテアード」「 カルメン幻想曲」の作曲者としても知られます。

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