2010年10月13日
フォスターは、生涯にわたって“心のうた”を書き続けたアメリカの作曲家でした。そのメロディーは、人への思いやりにあふれ、そのすべてが心温まるものです。アメリカは今、あらゆる分野で超大国として世界に君臨していますが、フォスターの曲を聴くと、そんなアメリカ人の別の側面が見えて来るのです。中でもこの「金髪のジェニー」は、フォスターのあらゆる曲の良さが凝縮された優れた抒情曲であり、名曲中の名曲です。
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スティーブン・フォスター(1826年ー1864年)は、20年間にわたり200曲ほどの曲を作曲したアメリカを代表する歌曲作曲家。フォスターの曲は、いずれも誰もが口ずさみたくなるような親しみやすさが特徴です。その根底には黒人歌など、社会の底辺にいる人々が愛唱する音楽が常に存在し、そのことが時代を超越して我々の心を打ちます。しかもほとんど独力で音楽を勉強したというから驚きです。この「金髪のジェニー」は、妻ジェーンを思い描きながら書いたといわれています。