クラシック音楽 ニュース


バックナンバー 2011年 12月

2011年12月28日

◆“ジルベスター・コンサート”が今年も全国各地で開催


 毎年、大晦日に行われる“ジルベスター・コンサート”が今年も全国各地で開催される。時間帯はまちまちで、大晦日の夜から元旦に掛けて2日にまたがり行う“本格派”から、大晦日の午後から夜間に掛けて行うものまで多種多彩となっている。ここではその一部を紹介する。

 まず、年を跨いで2日間行われる“本格派”から。

 東京・渋谷の「オーチャードホール」では、曲の終了と同時に新年を迎える”カウントダウン・コンサート”としてお馴染の「東急ジルベスターコンサート」が行われる。17回目を迎える今回、カウントダウンの重責を担う指揮者には神奈川フィル常任指揮者、アンサンブル金沢アーティスティック・パートナー、ベルギー・フランダース交響楽団の首席指揮者を務めるなど国際的な活動で人気の金聖響が初登場。注目のカウントダウン曲はラヴェルの「ボレロ」。ソリストには幸田浩子、井上芳雄、三浦文彰が出演する。

 東京・墨田区の「すみだトリフォニーホール」では、「チョー年越しコンサート2011→2012」が開催される。宮川彬良指揮の新日本フィルハーモニー交響楽団のほか平原まこと(サキソフォン)、米良美一(歌)、栗友会合唱団(合唱)が登場。宮川彬良/風のオリヴァストロ、シフリン/「燃えよドラゴン」テーマ、グレイ/「サンダーバード」テーマなどが演奏される。

 東京・赤坂の「サントリーホール」では、「ジルヴェスター・コンサート2011 ウィーン・フォルクスオーパー交響楽団 “ウィーンの森の物語”」が行われる。曲目は、ヨハン・シュトラウスII:オペレッタ「くるまば草」など。司会は若村麻由美で、開演は大晦日の午後10時から。

 東京・新宿の東京オペラシティ コンサートホールでは、「横山幸雄ベートーヴェン ジルヴェスターコンサート」を大晦日の第1部が午後5時30分から、第2部が午後10時から1月1日0時40分まで行う。出演は、ピアノ:横山幸雄、指揮:山田和樹、管弦楽:横浜シンフォニエッタで、オール・ベートーヴェン・プログラム。

 一方、大晦日の午後に行われるのは次の通り。

 ベートーヴェンの全交響曲を連続で演奏するクラシックコンサート「ベートーヴェンは凄い!全交響曲連続演奏2011」が、12月31日午後1時~午後11時30分(頃を予定)、東京文化会館で開催される。指揮はコバケン”の愛称で絶大な人気を博する“炎のマエストロ”こと小林研一郎。長時間の舞台を華麗な演奏で支えるのは、今年も「岩城宏之メモリアル・オーケストラ」。

 毎年恒例の大晦日に行われる3つの弦楽四重奏団「古典四重奏団」「ルートヴィヒ弦楽四重奏団」「クァルテット・エクセルシオ」によるジルベスターコンサート「ベートーヴェン弦楽四重奏曲演奏会」 が今年も文化会館小ホールで行われる。曲目は、ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第7~9番「ラズモフスキー第1~3番」などオールベートーヴェン・プログラム。時間は、午後2時~午後9時頃終演予定。

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2011年12月23日

◆NHK-FM、12月28日に世界で初めてリスト:男声合唱曲「四大元素」序曲を放送


NHK-FMは、12月28日(水)午後2:00~6:00の「フランツ・リスト魔術師の真実」で、玉川大学教授の野本由紀夫氏が発見し、今年10月2日に玉川大学管弦楽団が世界初演を行った未発表のリスト:男声合唱曲「四大元素」序曲を世界で初めて放送する。“交響曲”と名付けられた同序曲は160年ぶりに復活されたもので、リスト:交響詩「前奏曲」の基になった曲とも考えられるという。同番組では、ピアニストの小山実稚恵氏をゲストに迎え、野本由紀夫氏がリストの生涯と作品を解説する。同交響曲のほか、超絶技巧練習曲から 第5番 「鬼火」、交響詩「前奏曲」、ピアノ・ソナタロ短調、ファウスト交響曲から「メフィストフェレス」「神秘の合唱」などが解説される。

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2011年12月13日

◆今年も「ベートーヴェンは凄い!全交響曲連続演奏会」の季節がやってきた!


 

 大晦日恒例のベートーヴェンの全交響曲を連続で演奏するクラシックコンサート「ベートーヴェンは凄い!全交響曲連続演奏2011」が開催される。

 指揮はコバケン”の愛称で絶大な人気を博する“炎のマエストロ”こと小林研一郎。長時間の舞台を華麗な演奏で支えるのは、今年も「岩城宏之メモリアル・オーケストラ」。これは日本を代表するオーケストラで活躍するコンサートマスターや首席奏者クラスによる特別編成オーケストラで、コンサートマスターは篠崎史紀(NHK交響楽団第1コンサートマスター)が務める。

ベートーヴェン:交響曲第1番~第9番

指揮:小林研一郎

管弦楽:岩城宏之メモリアル・オーケストラ

独唱:ソプラノ岩下晶子/アルト竹本節子/テノール錦織健/バリトン青戸知

合唱:武蔵野合唱団/真夏に第九を歌う会/東響コーラス

会場:東京文化会館  大ホール

日時:2011年12月31日(土) 開演/午後1時~(出入り自由) 終演/午後11時30分頃を予定

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2011年12月08日

◆2011年度第49回「レコードアカデミー賞」が決定!(詳細は「レコード芸術」2012年1月号に掲載)


 音楽之友社は、2011年度第49回レコードアカデミー賞を発表した。「レコード・アカデミー賞」は1年間に日本のレコード会社からリリースされたすべてのクラシックの作品〔レコード〕(「レコード芸術」1月号から12月号新譜月評掲載分)の中から、最優秀作品を選定し、発売レコード会社を顕彰するもので、その成果を改めて広く社会に流布させる目的をもっている。 それらはまず「レコード芸術」誌の月評によりふるいにかけられ、年度末に27名の選定委員が担当する各部門で協議の上、部門賞を決定する。そして、27名の選定委員全員がすべての部門賞作品を試聴した後、投票により大賞3作品、大賞(金賞)、「銀賞」、「銅賞」を決定する。(○内数字は「レコード芸術」月評掲載月号)
 
【大賞 交響曲部門】  

ハイドン/《ロンドン・セット》(全曲)〔交響曲第93番~第104番〕
  マルク・ミンコフスキ指揮レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル-グルノーブル
[ナイーヴ☆KKC5150~53]⑪
 
【大賞銀賞 管弦楽曲部門】

ブラームス:ピアノ四重奏曲第1番(シェーンベルク編),シェーンベルク:映画の一場面への伴
奏音楽,室内交響曲第1番
  サイモン・ラトル指揮ベルリンpo
[EMIクラシックス☆TOGE11076]CD&SACD ⑩ 
 
 【大賞銅賞 器楽曲部門】 

J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲
  アンドレアス・シュタイアー(cemb)
[ハルモニア・ムンディ・フランス☆KKC5121(CD+DVD)]④

【協奏曲部門】

バティアシュヴィリ/時の谺〔ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番,他〕
  リサ・バティアシュヴィリ(vn)エサ=ペッカ・サロネン指揮バイエルン放送so,エレーヌ・グリモー(p)
[グラモフォン☆UCCG1524]④
 
【室内楽曲部門】 

山崎伸子/チェロ・リサイタル-4〔①ドビュッシー:チェロ・ソナタ ②フォーレ:チェロ・ソナタ第2番 ③プーランク:チェロ・ソナタ ④ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女 ⑤フォーレ:ロマンス〕
  山崎伸子(vc)野平一郎(p)
[ライヴノーツ☆WWCC7685]⑫

【オペラ部門】
 
ロッシーニ:歌劇《ギヨーム・テル(ウィリアム・テル)》(全曲)
アントニオ・パッパーノ指揮ローマ聖チェチーリア音楽院o,同cho,ジェラルド・フィンリー(Br)
マリー=ニコル・ルミュー(A)エレナ・クサントウダキス(S)他
[EMIクラシックス☆TOCE90198~200]⑨
 
【声楽曲部門】  

團伊玖磨:歌曲集《マレー乙女の歌へる》(全曲)
  永井和子(Ms)大和田葉子(fl)小谷彩子(p)
[カメラータ☆CMCD20107~8]⑥
 
【音楽史部門】

ビクトリア/宗教作品集
  ハリー・クリストファーズ指揮ザ・シックスティーン
[CORO☆PCOR16088]④
 
【現代曲部門】  

ジュリアン・ユー:青少年のための作曲法入門
  藤原亜美(p)
[フォンテック☆FOCD9535~6]⑪
 
【特別部門 吹奏楽】

平石博一:水を抜けて,糀場富美子:シリウス,保科洋:響宴Ⅰ&Ⅱ,兼田敏:ウインドオー
ケストラのための交響曲
  下野竜也指揮広島ウインドオーケストラ
[ブレーン・ミュージック☆BOCD7327]⑦
 
 【特別部門 ビデオ・ディスク「コンサート&ドキュメンタリー」 】 
ベートーヴェン/交響曲全集
  クリスティアン・ティーレマン指揮ウィーンpo,他
[C Major☆KKC9019(9枚組)(DVD-V),KKC9015(3枚組)(BD)]⑧
 
【特別部門 ビデオ・ディスク「舞台&劇作品」】

マスネ:歌劇《ウェルテル》全4幕
  ブノワ・ジャコ(演出)ミシェル・プラッソン指揮パリ・オペラ座o,オー=ド=セーヌ聖歌隊,ヨナス
・カウフマン(T)ソフィー・コシュ(Ms)アンヌ=カトリーヌ・ジレ(S)他
[デッカ☆UCBD1110~11(DVD-V)]⑦
 
【特別部門 録音】  

ヘンデル/チェンバロのための作品集
  クリスティアーノ・オウツ(cemb)
[ラメー☆RAM1004]⑩
 
【特別部門 企画・制作】
フルトヴェングラー名盤SACDシリーズ
  〔ベートーヴェン:交響曲第5番《運命》&同第7番,ワーグナー:楽劇4部作《ニーベルング
の指環》全曲,他〕
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団,他
[EMIクラシックス☆TOGE11001~49(分売)]CD&SACD ③④⑦⑪
 
【特別部門 特別賞】  
タワーレコード株式会社
(レコード会社各社とのコラボレーションによるオリジナル企画CD発売に対して)
  〔タワーレコード”ソニー・クラシカル”スペシャル・セレクション/タワーレコード”デトゥール・
コレクション”(ワーナー音源)/タワーレコード”ヴィンテージ・コレクション”(ユニバーサル音源)/タワーレコード”キングレコード名盤コレクション”/EMI×タワーレコード”クラシカル・トレジャーズ”Vol.4/タワーレコード”RCA Red Seal”スペシャル・コレクション”等〕
[タワーレコード]⑦ほか

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2011年12月02日

◆東京国際フォーラム、「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』音楽祭(LFJ)2012」の概要を発表


東京国際フォーラムは、2012年のGWに「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』音楽祭(LFJ)2012」を開催すると発表した。テーマは「サクル・リュス」。フランス語でロシアの祭典を意味するこの言葉は20世紀の音楽界に旋風を巻き起こしたストラヴィンスキーの「春の祭典(Sacre du Printemps)」にち なんで付けられたもの。LFJは2005年に東京国際フォーラムのCSR事業としてスタートし、クラシック音楽界の常識を覆した革命 的な音楽祭として幅広い層の皆さまに愛されてきた。本年は東日本大震災の影響により一時は開催を断念せ ざるを得ない状況になったが、 「とどけ!音楽の力、広がれ!音楽の輪」を合言葉に、ファンの支持と数 多くの企業・団体の支援により、規模は縮小とはなったが、無事成功を収めることができた。2012年も「育成」と「創造」を重点方針として、音楽文化を支える演奏家、聴衆、街や社会に対して貢献し、クラシック音楽から生み出される感動の輪を広め、新時代の音楽文化の創造を積極的に図ることに している。

【開催概要】

名称   : ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭2012
テーマ  : Le Sacre Russe サクル・リュス
日程   : 2012年4月27日(金)~5月5日(土・祝)   ・前夜祭:  5月2日(水)  ・コア期間:  5月3日(木・祝)~5月5日(土・祝)
会場 : 東京国際フォーラム 全館及び東京・丸の内エリア
公演数 : 約350公演(うち有料公演 約150公演)
来場者見込: 約48万人(うち東京国際フォーラム約40万人)
主催   : 東京国際フォーラム  企画制作 : CREA / KAJIMOTO

【LFJ2012の主な特徴】

1. 19世紀から現代までのロシア音楽の潮流を19世紀から現代までの激動のロシアの大地から革新的でスピリチュアルな音楽潮流を生み出した作曲家たちが登場する。グリンカ、「ロシア5人組」(バラキレフ、キュイ、リムスキー=コルサコフ、ボロディ ン、ムソルグスキー)にはじまり、チャイコフスキー、ラフマニノフ、ストラヴィンスキー、プロコフィエ フ、ショスタコーヴィチ、そしてシュニトケ、グバイドゥーリナ、アルヴォ・ペルトまで。ロシア音楽の 変遷をたどる、驚きと感動に満ちた広大なパノラマを届ける。

2.キッズ、ユースを応援  東京のラ・フォル・ジュルネ オリジナル企画「0歳からのコンサート」を引き続き開催する。このほか、 出演アーティストが千代田区の小学校を訪問する特別授業の実施、前夜祭リハーサルへの小中学生招待、 500円の中高生席設置など様々な形でキッズ、ユースにクラシック音楽の素晴らしさと感動を伝える。また 音楽大学との連携により、キオスクや東京・丸の内エリアコンサートへの出演、マスタークラス開講、キ ッズプログラム制作への参画など、未来の音楽家を応援する。

3.東京のラ・フォル・ジュルネならではのオリジナル企画  日本人作曲家にロシア音楽へのオマージュ作品を委嘱し、その日本初演を行う。2010年に好評だった 「クレール・オプスキュール(暗がりのコンサート)」やルネ・マルタン一押しの若手演奏家を集めた 「ヌーヴェル・ヴァーグ新世代コンサート」 、多様なジャンルとのコラボレーション、さらにロシア音楽 史上に残る歴史的コンサートの再現企画も登場する。

4.ロシア音楽が日本中をかけめぐる  次回のラ・フォル・ジュルネは、初めてフランス・ナントと国内各都市が同じテーマで開催される。それ ぞれの街の個性と融合したロシアの祭典が楽しめる。なお、「ラ・フォル・ジュルネ2012公式サイト」( http://www.lfj.jp)は、12月下旬オープン予定。

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