クラシック音楽 ニュース


バックナンバー 2014年 6月

2014年6月29日

◆札幌交響楽団、首席指揮者にマックス・ポンマー、コンサートマスターに田島高宏が就任


 札幌交響楽団は、尾高忠明音楽監督の2015年3月の任期満了による退任の後、同年4月からマックス・ポンマー(78)を首席指揮者に迎える。

 ポンマーは、1936年ドイツ・ライプツィヒ出身、これまでにライプツィヒ新バッハ合奏団芸術監督、ライプツィヒ放送交響楽団首席指揮者等を歴任。昨年11月、札響と初めて共演、シューマン「交響曲第2番」等で絶賛を博した。

 ポンマーの任期は3年間で、1シーズンに3回札幌を訪れて札響を指揮する予定。就任披露は、2015年7月の定期演奏会。

 また、今年9月からコンサートマスターに田島高宏(35)を迎える。

 田島は桐朋学園大学卒業直後の2001年~2004年まで、日本で一番若いコンサートマスターとして札響で務めた。その後ドイツに留学、北西ドイツ・フィル等のコンサートマスターを務め、ドイツで研鑽と活躍を重ねていた。                        

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2014年6月25日

◆ナクソス・ジャパン、クラシックステーションOTTAVAを承継


 ナクソス・ジャパンは、TBSが運営してきたクラシック専門のインターネットラジオ局OTTAVA(オッターヴァ)の商標・ドメインを譲り受け、今後、同社が中心となって、OTTAVAの運営会社を設立し、サービスを継続していくと発表した。

 OTTAVAは、2007年4月、TBSが、デジタルラジオの実用化試験放送の1チャンネルとして開局。同時に、インターネットでのストリーミング配信をスタートさせた。パソコンやスマートフォンを通じて、約20万人のリスナーを有していたが、昨年、TBSは、デジタルラジオへの不参入を決定。これまで取り組んできたデジタルラジオの実現に向けた施策を一旦見直すこととし、本年4月1日、OTTAVAも、6月末での休止を発表していた。

 7月1日からは、ナクソス・ジャパンがOTTAVAのホームページをそのまま引継ぎ、OTTAVAプレゼンター陣と共に24時間のストリーミング配信を継続させる。その後、OTTAVAが提案しているクラシック音楽の世界をマネタイズできる複数の事業者とOTTAVAの運営会社を設立。10月には、新番組を編成し、ホームページ内でのコンテンツ販売、有料配信等を開始。新しいOTTAVAとしての本格的なサービスインを予定している。

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2014年6月18日

◆指揮者の井上道義、演奏活動休止期間を9月まで延長


 指揮者の井上道義(満67歳)は、「咽頭癌」の治療およびリハビリテーションに専念するため、演奏活動休止期間を、当初の6月末日を9月末日まで延長することになった。

 主治医との協議の上、約2か月に及ぶ放射線・抗がん剤治療を行い、約3ヶ月の期間をかけて復帰に向けたリハビリテーションを行うことにしている。

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2014年6月17日

◆読売日響のコンサートマスター、10月から長原幸太が就任し4人体制に


 読売日本交響楽団は、2014年10月1日付で、長原幸太がコンサートマスターに就任すると発表した。これにより、10月からは、日下紗矢子、ダニエル・ゲーデ、小森谷巧との4人体制となる。

 長原幸太は、1981年、広島県呉市生まれ。東京芸術大学卒業後、ジュリアード音楽院に留学。1992年、93年、連続して全日本学生音楽コンクール全国第1位。1994年、第6回ヴィニエアフスキー国際コンクール17歳以下の部第3位。1998年、第67回日本音楽コンクール最年少優勝。

 2004年9月、大阪フィルハーモニー交響楽団首席客演コンサートマスターに就任、2006年4月から2012年3月まで首席コンサートマスターを務めた。

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2014年6月16日

◆スペイン出身の世界的指揮者ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス、死去(享年80歳)


 スペイン出身の世界的指揮者ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴスが6月11日、スペイン・パンプローナで死去した。享年80歳。

 スペイン国立管弦楽団の音楽監督を長年にわたり務めたほか、ベルリン放送交響楽団、ベルリン・ドイツ・オペラ、ライン・ドイツ・オペラの音楽監督、また、ウィーン交響楽団とモントリオール交響楽団の音楽監督などを歴任。さらに、2012年からはデンマーク国立放送交響楽団の首席指揮者を務めていた。

 読売日本交響楽団とは、1974年6月の初共演以来しばしば共演し、1980年から1983年まで第4代常任指揮者、1984年から1990年まで首席客演指揮者を務め、1991年以降は名誉指揮者として、40年近くにわたり読響の発展に寄与した。

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2014年6月14日

◆エル・システマジャパン、岩手県大槌町と協力し「大槌子どもウインドオーケストラ」スタート


 ベネズエラを発祥とする音楽教育機関「エル・システマ」の日本法人であるエル・システマジャパンは、このほど子供たちへの音楽支援を行うことで、岩手県上閉伊郡大槌町と協力協定書に調印した。

 大槌町は、東日本大震災では、人口あたりの死者・行方不明者数で東北三県被災自治体の中でも最悪と言える深刻な被害を受け、今でも多くの子どもたちが、仮設住宅、仮設校舎での生活を余儀なくされている。

 そんな中で、地域の人々の音楽にかける思いはとても強く、槌音プロジェクトを始めとする様々なチャレンジが音楽関係者の協力のもとに始まっている。

 今回締結された協力協定に基づき「大槌子どもウインドオーケストラ」がスタートするが、エル・システマジャパンは、まずは既存の学校クラブ活動(金管バンド、吹奏楽部、音楽部)への指導者派遣、楽器支援から始めることにしている。そして、保育・幼稚園や学童保育を通した、すべての子どもたちの居場所づくりにもなるような実践的な弦楽器、音楽プログラムの開発も含めて、大槌独自のエル・システマの枠組みを作って行く方針。

 エル・システマジャパンは、日本国内において「エル・システマ」の理念に基づき、音楽や他の芸術活動を通し、子どもの自己実現の場の拡充を推進することを目的とし設立された。困難な立場にある子どもたちが参加できる子どもオーケストラ設立のための支援を、福島県相馬市から始め、将来的には、日本各地に展開、その活動を通して、子どもたちが、より積極的に自己実現をはかり、社会のための行動を起こせるような環境を整備していく予定。

 エル・システマジャパンは、2012年4月より福島県相馬市立中村第一小学校器楽部へバイオリン専門家を派遣、また楽器の購入・修繕等の支援活動をスタートさせた。そして2013年2月には、エル・システマジャパンの支援が入っている学校 の子ども達157人が一同に会する「ジョイントコンサート」を開催。現在で は、未就学児や高校生を含む約90人の子どもたちが、弦楽オーケストラのメンバーとして日々練習に励んでいる。また、コーラスも、市立桜丘小学校合唱部をベースに中学生の合唱部OB・OGが加わった形での活動がはじまり、2013年12月には震災後再建された新市民会館において、135名の「相馬子どもオーケストラ&コーラス」のデビュー公演が行われた。

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