クラシック音楽 ニュース


バックナンバー 2021年 6月

2021年6月23日

◆「原信夫とシャープス&フラッツ」を率いたサックス奏者の原信夫が死去(享年94歳)


 ジャズのビッグバンド「原信夫とシャープス&フラッツ」を率いたサックス奏者の原信夫が死去した。享年94歳。

 原信夫は、富山県富山市出身。1950年、神奈川県横浜市のキャバレーで演奏していたバンド「ムーンライト」に参加し、テナーサックスを担当。その後、「ムーンライト」のリーダーに就任し、活動拠点を横浜から東京都品川区にあった在日アメリカ合衆国軍のクラブへ移す。

 これを機に、バンド名を「ムーンライト」から「シャープス・アンド・フラッツ」に改名。カウント・ベイシーを始め、北村英治、前田憲男ら多くの有名ジャズマンたちと共演する。江利チエミや美空ひばりとも、コンサートでの演奏やレコーディングを通じて、多数の共演がある。

 作曲作品は「真赤な太陽」(歌:美空ひばり)など。南里文雄賞 (1982年)、芸術祭優秀賞(1983年)、紫綬褒章(1988年)、勲四等旭日小綬章(1998年)、第38回「日本レコード大賞」功労賞(1996年)などを受賞(章)。

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2021年6月21日

◆日本フィル、現首席指揮者ピエタリ・インキネンとの契約を2021年9月より2年間延長


 日本フィルハーモニー交響楽団は、現首席指揮者ピエタリ・インキネンとの契約を2021年9月より2年間延長することを決定した。

 インキネンは、2009年9月より日本フィルの首席客演指揮者、2016年9月からは首席指揮者となり、現在に至っている。

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2021年6月17日

◆第17回「ハチャトゥリャン国際コンクール」、指揮の出口大地が優勝


 アルメニアの首都エレバンで行われた第17回「ハチャトゥリャン国際コンクール」(今年は指揮部門)で、出口大地が優勝した。指揮部門での日本人の受賞は今回が初めて(2012年に田部絢子がヴァイオリン部門で優勝)。

 同コンクールは、20世紀の偉大な作曲家であるアラム・ハチャトゥリャンの生誕100周年にちなんで、2003年に始まった国際コンクールで、毎年、約20か国から若手音楽家が参加している(指揮のほか、ピアノ、ヴァイオリン、チェロの3部門がある)。

 出口大地は、1989年大阪生まれ。 関西学院大学法学部卒業後、東京音楽大学作曲指揮専攻を経て、現在は、ハンス・アイスラー音楽大学ベルリン指揮科修士課程に在籍。

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2021年6月16日

◆第51回「ENEOS音楽賞」、滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールと沼尻竜典、広島交響楽団が受賞


 第51回「ENEOS音楽賞」は、洋楽部門本賞が滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールと沼尻竜典、洋楽部門奨励賞が広島交響楽団が受賞した。

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【洋楽部門本賞 滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールと沼尻竜典】

<贈賞理由>

 1998年に「創造する劇場」との看板を掲げて設立された「びわ湖ホール」は、芸術諸分野でまさに創造的な活動を展開し、都市圏の劇場にも増して傑出した存在感を示し続けてきた。特に音楽分野では、専属の「びわ湖ホール声楽アンサンブル」の活動や、初代芸術監督・若杉弘のもと、ヴェルディ日本初演作品シリーズで大きな成果を上げ、つづく第2代の沼尻竜典のもとでも、「リング」全曲などのワーグナーや、近現代のオペラ作品の上演で圧倒的な成功を成し遂げ、今や我が国のオペラ制作や上演において欠くべからざる存在となっている。活動を成功に導いたホールの充実した運営や制作力、ここ10数年、芸術的に牽引した沼尻竜典の秀でた能力を顕彰し、さらなる充実を期待して本賞を贈賞する。(音楽賞洋楽部門 選考委員会)

【洋楽部門奨励賞 広島交響楽団】

<贈賞理由>

 広島交響楽団の近年の進展ぶりは目覚ましい。2017年以降、新設した「音楽総監督」に下野竜也を迎え、秋山和慶体制で培ったアンサンブル能力をさらに向上させた。また「ディスカバリー・シリーズ」も継承・発展させ、演奏機会の希少な作品をトークを交えて紹介、聴衆の関心領野は格段に拡がっている。加えて同年より実施した「Music for Peaceプロジェクト」を特筆したい。マルタ・アルゲリッチを筆頭に世界的アーティストが演奏会および講習会に参加し、2019年には楽団のワルシャワ公演が実現。原子爆弾被爆75年の2020年には、コロナ禍に直面しつつも被爆ピアノを用いた藤倉大の新作協奏曲「Akiko’s Piano」の世界初演を敢行した。地域に、そして世界に密着しながら音楽性を高めてゆく姿勢を支持し、奨励賞を贈る。(音楽賞洋楽部門 選考委員会)

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2021年6月11日

◆2021年度「武満徹作曲賞」、根岸宏輔が第1位  


 2021年度「武満徹作曲賞」第1位は、根岸宏輔(日本)「雲隠れにし 夜半の月影」が受賞した。

 今回、審査員のパスカル・デュサパン氏は、新型コロナウイルス感染症に係る入国制限措置の影響により来日できず、パリのパレ・デ・コングレ・ド・パリにて、高音質・高画質の通信を用いて聴き、審査した。

 根岸宏輔(日本)は、1998年、埼玉県本庄市生まれ。2020年第37回「現音作曲新人賞」、併せて聴衆賞を受賞。同年、第31回「朝日作曲賞」(合唱組曲)を受賞。日本大学芸術学部音楽学科作曲・理論コース(作曲)を卒業後、現在は同大学大学院修士課程に在籍し、伊藤弘之氏に作曲を師事している。

                           
                     ◇

【受賞者】

第1位 根岸宏輔(日本) 雲隠れにし 夜半の月影

第2位 ジョルジョ・フランチェスコ・ダッラ・ヴィッラ(イタリア) BREAKING A MIRROR

第3位 ヤコブ・グルッフマン(オーストリア) TEHOM

第3位 ミンチャン・カン(韓国) 影の反響、幻覚…

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