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2021年6月16日

◆第51回「ENEOS音楽賞」、滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールと沼尻竜典、広島交響楽団が受賞

 第51回「ENEOS音楽賞」は、洋楽部門本賞が滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールと沼尻竜典、洋楽部門奨励賞が広島交響楽団が受賞した。

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【洋楽部門本賞 滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールと沼尻竜典】

<贈賞理由>

 1998年に「創造する劇場」との看板を掲げて設立された「びわ湖ホール」は、芸術諸分野でまさに創造的な活動を展開し、都市圏の劇場にも増して傑出した存在感を示し続けてきた。特に音楽分野では、専属の「びわ湖ホール声楽アンサンブル」の活動や、初代芸術監督・若杉弘のもと、ヴェルディ日本初演作品シリーズで大きな成果を上げ、つづく第2代の沼尻竜典のもとでも、「リング」全曲などのワーグナーや、近現代のオペラ作品の上演で圧倒的な成功を成し遂げ、今や我が国のオペラ制作や上演において欠くべからざる存在となっている。活動を成功に導いたホールの充実した運営や制作力、ここ10数年、芸術的に牽引した沼尻竜典の秀でた能力を顕彰し、さらなる充実を期待して本賞を贈賞する。(音楽賞洋楽部門 選考委員会)

【洋楽部門奨励賞 広島交響楽団】

<贈賞理由>

 広島交響楽団の近年の進展ぶりは目覚ましい。2017年以降、新設した「音楽総監督」に下野竜也を迎え、秋山和慶体制で培ったアンサンブル能力をさらに向上させた。また「ディスカバリー・シリーズ」も継承・発展させ、演奏機会の希少な作品をトークを交えて紹介、聴衆の関心領野は格段に拡がっている。加えて同年より実施した「Music for Peaceプロジェクト」を特筆したい。マルタ・アルゲリッチを筆頭に世界的アーティストが演奏会および講習会に参加し、2019年には楽団のワルシャワ公演が実現。原子爆弾被爆75年の2020年には、コロナ禍に直面しつつも被爆ピアノを用いた藤倉大の新作協奏曲「Akiko’s Piano」の世界初演を敢行した。地域に、そして世界に密着しながら音楽性を高めてゆく姿勢を支持し、奨励賞を贈る。(音楽賞洋楽部門 選考委員会)

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