2024年9月10日
「第35回高松宮殿下記念世界文化賞」(主催:日本美術協会)の音楽部門賞は、ピアニストのマリア・ジョアン・ピレシュが受賞した。
授賞式典は、11月19日に東京・虎ノ門のオークラ東京で行われる。
マリア・ジョアン・ピレシュ(1944年生まれ)は、ポルトガル、リスボン出身。1953年から1960年までリスボン大学で作曲・音楽理論・音楽史を専攻。その後、西ドイツに留学し、ミュンヘン音楽アカデミーで学ぶ。1970年に、ブリュッセルで開かれた「ベートーヴェン生誕200周年記念コンクール」で優勝。1970年代には、デンオンと契約して日本においてモーツァルトのソナタ全集を録音している。1986年ロンドン・デビュー、さらに1989年ニューヨーク・デビューを果たす。室内楽演奏にも力を入れ、1989年より、フランス人ヴァイオリニストのオーギュスタン・デュメイと組んで演奏や録音を続けた。モーツァルトのピアノソナタ全集の録音により、1990年「国際ディスク・グランプリ大賞」CD部門を受賞。同年クラウディオ・アバド指揮のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と共演してザルツブルク復活祭音楽祭にもデビュー。 2008年8月~12月、NHK教育テレビの番組「スーパーピアノレッスン」の講師を務めた。2018年をもって現役から引退し、以後は後進の育成に尽力している。現在、ブラジル・バイーア州サルヴァドールに在住。
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2024年9月07日
オーストリア南部ペルチャッハで行われた「ヨハネス・ブラームス国際コンクール」ビオラ部門で、笠井大暉(25歳)が1位、田畑音葉(24歳)が3位、ヴァイオリン部門で東亮汰(25歳)が2位、ピアノ部門の葛原寛が第3位、室内楽部門のDuo Droom-Kunst(菊野惇之介<ピアノ>/吉村美智子<ヴァイオリン>)が第1位、Duo Suono(佐藤大樹<ピアノ>/和久井映見<ヴァイオリン>)が第2位に入賞した。
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2024年9月01日
第22回「東京音楽コンクール」声楽部門は、小川栞奈(ソプラノ)が優勝した。
◇
【第22回「東京音楽コンクール」 声楽部門 本選結果】
第1位 小川栞奈(ソプラノ)
第2位 砂田愛梨(ソプラノ)
第3位 山田知加(ソプラノ)
入選 ノ・グァングン(バス)
市川敏雅(バリトン)
聴衆賞 小川栞奈(ソプラノ)
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2024年8月30日
第22回「東京音楽コンクール」弦楽部門は、金子芽以(ヴァイオリン)が優勝した。
◇
【第22回「東京音楽コンクール」 弦楽部門 本選結果】
第1位 金子芽以(ヴァイオリン)
第2位 平井美羽(ヴァイオリン)
第3位 山本大(チェロ)
入選 栗原壱成(ヴァイオリン)
聴衆賞 金子芽以(ヴァイオリン)
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2024年8月29日
第22回「東京音楽コンクール」金管部門は、東川理恩(トランペット)が優勝した。
◇
【第22回「東京音楽コンクール」 金管部門 本選結果】
第1位 東川理恩(トランペット)
第2位 福島莉那(トロンボーン)
第3位 白井翼(テューバ)
パブロ・ティティアイエフ(トロンボーン)
多田凌吾(ホルン)
入選 西村大地(トランペット)
聴衆賞 東川理恩(トランペット)
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2024年8月22日
第48回「ピティナ・ピアノコンペティション」(主催:全日本ピアノ指導者協会<PTNA=ピティナ>)の特級ファイナルがサントリーホールで行われ、南 杏佳がグランプリを獲得した。
グランプリ:南 杏佳
南 杏佳は、京都市立芸術大学音楽学部ピアノ専攻を卒業後、ボストン音楽院にて修士課程、Graduate Performance Diploma課程を修了。幼少期を米国ボストンにて過ごす。PTNAピアノコンペティション、C級全国大会ベスト賞、Jr.G級、F級全国大会入選、G級全国大会ベスト賞。堺国際ピアノコンクール、C級第1位、D級第2位、E級第1位、一般部門第1位ならびにオーディエンス賞。全日本学生音楽コンクール小学生の部大阪大会本選第1位、全国大会第3位。2024年ルイスヴィル湖国際ピアノコンクールにて第3位受賞。
銀賞:山本悠流
銅賞:塩﨑基央
入選:大山桃暖
聴衆賞
1位:南 杏佳
2位:山本悠流
3位:塩﨑基央
4位:大山桃暖
オンライン聴衆賞
1位:塩﨑基央
2位:津野絢音
3位:渡邊さくら
4位:南 杏佳
5位:山本悠流
6位:工藤桃子
7位:大山桃暖
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2024年8月14日
ブラジル出身の名チェロ奏者アントニオ・メネセスが死去した。享年66歳。
アントニオ・メネセス(1957年8月23日―2024年8月3日)は、ブラジルのレシフェ出身。10歳からチェロを始め、14歳でリオデジャネイロの交響楽団に入団。
16歳の時、南米ツアー中の名チェロ奏者アントニオ・ヤニグロ(1918年―1989年)と出会い、ドイツへと渡る。デュッセルドルフのロベルト・シューマン大学、シュトゥットガルト音楽演劇大学でヤニグロの指導を受ける。
1977年「ミュンヘン国際音楽コンクール」、1982年「チャイコフスキー国際コンクール」で優勝。
カザルス音楽祭、ザルツブルク音楽祭、プラハの春音楽祭、モーストリー・モーツァルト、ルツェルン音楽祭などの音楽祭に招かれ、1998年からピアノ三重奏団「ボザール・トリオ」のメンバーとなった。
演奏活動に加え、イタリア・シエーナのキジアーナ音楽院での夏期講習、スイスのベルン大学にて後進の指導にもあたっていた。
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2024年8月10日
東京交響楽団は、ロレンツォ・ヴィオッティを第4代音楽監督として迎えると発表した。任期は2026年4月から3年間。
ロレンツォ・ヴィオッティは、1990年スイス・ローザンヌ出身で、現在34歳。リヨンでピアノ、歌、打楽器を学び、ウィーンでゲオルク・マルクの指揮者コースに参加。リスト音楽院でニコラ・パスケに指揮を学び、2015年「ザルツブルク音楽祭ネスレヤングコンダクター賞」受賞。「カダケス国際コンクール」「ライプツィヒMDRコンクール」など、数々の権威ある指揮者コンクールで優勝している。2018年から2021年までポルトガル・グルベンキアン管弦楽団の首席指揮者を務めた。2017年にはロンドンで開催された国際オペラ・アワードで「ニューカマー・オブ・ザ・イヤー」を受賞。2018年には新国立劇場オペラで「トスカ」を指揮した。
ロレンツォ・ヴィオッティは、同世代の指揮者のなかで最もダイナミックな活動が注目されている指揮者。現在、オランダ国立歌劇場及びネーデルラントフィルハーモニー管弦楽団首席指揮者を務める。2023/24年シーズンは、プッチーニ3部作(新演出)の上演や、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とのドイツ、スイス、スペイン・ツアー、オランダ・フィルハーモニー管弦楽団とのドイツ、ベルギー・ツアーのほか、オランダ国立歌劇場で「ローエングリン」を指揮し、ワーグナー作品に初めて取り組んだ。2024年2月にはスカラ座でダニエレ・アバド演出によるヴェルディ「シモン・ボッカネグラ(新演出)」と、2024年4月にはチューリッヒ歌劇場でのカールマン「チャールダーシュの女王」を指揮した。ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、シュターツカペレ・ベルリン、クリーブランド管弦楽団など、世界有数のオーケストラと定期的に共演。
ヴィオッティの東京交響楽団デビューは、2014年7月の「東京オペラシティシリーズ」。これが日本デビューのみならず、自身のプロオーケストラデビューで、且つ代役としての出演である中で、多様な音楽性を見せ、以来、2016年、2019年(2回)、2023年と計5回共演。
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2024年8月05日
戦後日本の音楽界リードした作曲家の湯浅譲二が7月21日、肺炎で死去した。享年94歳。
湯浅譲二は、福島県郡山市出身。独学で作曲を始める。慶応大医学部在学中に音楽評論家の秋山邦晴や作曲家の武満徹と出会い、同大中退後、1951年に芸術家集団「実験工房」に参加し、作曲に専念した。
日本大学藝術学部客員教授、東京音楽大学客員教授、桐朋学園大学特任教授などを経て、カリフォルニア大学サンディエゴ校名誉教授を務めた。
国際現代音楽協会 (ISCM) 名誉会員。慶應義塾大学アート・センター訪問所員、郡山市名誉市民。
1996年度「サントリー音楽賞」受賞。2014年「文化功労者」。2024年、自作を編曲した「哀歌(エレジィ)」で5回目の「尾高賞」を受賞。
代表作に「クロノプラスティク」「内触覚的宇宙」シリーズなど。NHK大河ドラマ「元禄太平記」、NHKの「おかあさんといっしょ」、テレビドラマの「コメットさん」「木枯し紋次郎」、伊丹十三監督の映画「お葬式」の音楽も作曲。電子音楽に傑作を残した開祖的存在でもあった。
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2024年7月30日
横浜みなとみらいホールの「プロデューサー in レジデンス」 第3代プロデューサーに石田泰尚氏が就任する。
同ホールの「プロデューサー in レジデンス」は、レジデンス・プロデューサーとして、演奏家が企画制作からホールと連携することで、企画性の高い事業の提供を目指す。
第3代プロデューサーには、気鋭のヴァイオリニストとして各地で活躍し、同ホールにも縁の深い石田泰尚氏が就任し、2025年以降、同ホールは、石田泰尚氏と共に横浜発のオリジナルの事業を届けることにしている。
プロデューサー就任にあたって 石田泰尚氏より次のようなコメントが寄せられた。「昨年50歳となり演奏家のキャリア的には折り返し地点を過ぎました。今度はお世話になった方々に恩返しをする番だと思い今回の大役をお受けしました。まず取り組みたいのは若い人たちの育成です。それもプロの演奏家を目指すような人たちではなく一般の中学・高校の弦楽合奏部、オーケストラ部を対象にしたクリニックを実施し音楽の楽しさを知ってもらいたいと思います。 もう1つは石田組の組員をフィーチャーした企画です。石田組は今年結成10周年を迎え、毎回本当に素晴らしいプレイヤーが集まってくれています。組員たちをもっと知ってもらうためのリサイタルシリーズなどが出来ればと思います」
ヴァイオリンの石田泰尚は、神奈川県出身。国立音楽大学を首席で卒業、同時に矢田部賞受賞。 新星日本交響楽団コンサートマスターを経て、2001年神奈川フィルハーモニー管弦楽団ソロ・コンサートマスターに就任。以来“神奈川フィルの顔”となり現在は首席ソロ・コンサートマスターとしてその重責を担っている。これまでに神奈川文化賞未来賞、横浜文化賞文化・芸術奨励賞を受賞。結成時から30年参加する YAMATO String Quartet、自身がプロデュースした弦楽アンサンブル“石田組”など様々なユニットでも独特の輝きを見せる。2018年には石田組がNHK-FM「ベストオブクラシック」および BS プレミアム「クラシック倶楽部」で放送されその熱いステージの模様は大きな反響を呼び、2019年にはEテレ「ららら♪クラシック」で特集が組まれた。2020年 4月より京都市交響楽団特別客演コンサートマスターを兼任。2022年に初の著書となる「音楽家である前に、人間であれ!」を刊行。同年5月~9月にかけてミューザ川崎シンフォニーホールにて無伴奏から協奏曲まで様々な編成で演奏する「石田泰尚スペシャル熱狂の夜」を開催。2024年は「石田泰尚スペシャル熱狂の夜 第2章」、11月10日に石田組で日本武道館公演が予定されている。最新アルバムは 2024年4月にリリースされた『石田組 結成10周年記念 2024・春』。使用楽器は 1690年製 G.Tononi、1726年製 M.Goffriller。
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