クラシック音楽 ニュース


2022年5月20日

◆日本フィルハーモニー交響楽団の首席指揮者、2023年9月よりシンガポール出身のカーチュン・ウォンが就任


 日本フィルハーモニー交響楽団の首席指揮者に、2023年9月よりカーチュン・ウォン(現・首席客演指揮者)が就任する。任期は5年を予定。

 カーチュン・ウォンは、シンガポール出身で、ニュルンベルク交響楽団首席指揮者を務める。2016年「グスタフ・マーラー国際指揮者コンクール」で優勝、その名を世界に知られることとなる。

 故クルト・マズアの愛弟子であるウォンは、晩年はしばしば指揮台を共にする機会に恵まれる。2016/17年にロサンゼルス・フィルハーモニック ドゥダメル・フェローシップ・プログラム、また、ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学にてオーケストラ/オペラ指揮の音楽修士号を取得。

 2016年グスタフ・マーラーの孫娘であるマリーナ・マーラーとプロジェクト・インフィニチュードを共同設立。シンガポールの非営利機関であるチャイルド・アット・ストリート11と活動を密にし、恵まれない多様な背景を持つ100人以上の子どもたちを支援した。2019年、BR-KlassikとStadtsparkasse Nürnbergとともに、ドイツの子どものための非営利団体Sternstunden e.V.への寄付を募る共同テレビプロジェクトPACHELBEL.VIER.NULLを立ち上げた。

 2019年12月、33歳という若さでシンガポールとドイツの文化交流並びにドイツ音楽文化の海外普及における献身的な取り組みと顕著な功績により、シンガポール出身の芸術家として初めてドイツ連邦大統領より功労勲章を与えられた。

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2022年5月16日

◆ピアニストのアレクサンドル・トラーゼが死去(享年69歳)


 ジョージア、トビリシ出身のピアニストのアレクサンドル・トラーゼが5月10日に死去した。享年69歳。

 1977年にモスクワ音楽院を卒業。1969年の南コーカサス・ピアノコンクールで第1位、1975年の第10回「アレッサンドロ・カーザグランデ国際ピアノコンクール」で第3位、1977年の第5回「ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール」で第2位を受賞した後、母校モスクワ音楽院で教職についた。

 1983年にアメリカに居を構え、1991年から2017年までインディアナ大学サウスベンド校で教授を務める。自身の運営する講座は同校の看板ともなり、世界的に向学心ある多くの学生を集めていた。

 2022年4月23日にバンクーバー交響楽団(米国ワシントン州バンクーバー)との共演で2曲のピアノ協奏曲を最後まで弾き終えたが、その2曲目であるショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第2番の演奏中に急性心不全を引き起こし、一旦は回復に向かっていたが、インディアナ州サウスベンドの自宅で亡くなった。

 日本では「スーパーピアノレッスン」の講師として知られていた。

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2022年5月15日

◆世界的メゾソプラノ歌手のテレサ・ベルガンサが死去(享年89歳)


 世界的メゾソプラノ歌手のテレサ・ベルガンサが5月13日、で死去した。享年89歳。

 ベルガンサは、スペイン、マドリード出身。マドリード音楽院でピアノと声楽を学び、1955年にマドリードで初めての演奏会を開催。1957年にエクス=アン=プロヴァンス音楽祭で『コジ・ファン・トゥッテ』のドラベッラ役を歌ってオペラの初舞台を踏んだ。同年にミラノ・スカラ座にデビューし、翌年グラインドボーン音楽祭にも登場。

 1959年にはロイヤル・オペラ・ハウスで『セビリアの理髪師』のロジーナ役を歌い、以後これは彼女の代表的な持ち役となった。 1967年にはメトロポリタン歌劇場に出演。

 1992年のバルセロナ五輪開会式でプラシド・ドミンゴらとともに歌唱する国民的歌手でもあった。1975年以降、日本でも頻繁に公演を開き、昭和音大での公開レッスンなどで後進の指導にも当たった。

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2022年5月09日

★ピアニストの野島 稔が死去(享年76歳)


 ピアニストの野島 稔が5月9日に死去した。享年76歳。

 野島 稔は、神奈川県横須賀市出身。桐朋学園大学にて井口愛子に師事。高校3年の1963年第32回「日本音楽コンクール」第1位。1966年よりソ連邦の招きでモスクワ音楽院に留学し、レフ・オボーリンに師事。1968年「海外派遣コンクール」に優勝、1969年第3回「ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール」に第2位を受賞し、翌年カーネギーホールにデビュー。それ以来、日本とアメリカを往復しながら演奏活動を行った。

 1981年と1985年に「ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール」に審査員として招かれて以来、「リヒテル国際ピアノコンクール」を含めて国内外のコンクールの審査員の多くに名を連ね、仙台国際音楽コンクールのピアノ部門で審査委員長を務めたほか、2006年には横須賀芸術劇場において「野島稔ピアノコンクール」を創設し、自ら審査委員長を務めた。また、東京音楽大学第12代学長を務め、後進の育成にも力を注いだ。1992年NHK交響楽団「有馬賞」受賞、2014年「日本芸術院賞」受賞

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2022年4月29日

◆作曲家の池辺晋一郎、旭日中綬章を受章


 作曲家の池辺晋一郎(78歳)が、春の叙勲で旭日中綬章を受章した。

 池辺晋一郎(1943年生まれ )は、茨城県水戸市出身。1967年東京芸術大学音楽学部作曲科卒業。全日本合唱連盟顧問、東京音楽大学名誉教授、東京音楽大学音楽学部教授、東京音楽大学付属民族音楽研究所所長、横浜みなとみらいホール館長などを歴任。

 東京芸術大学在学中に書いた室内楽曲「クレパ七章」で注目され、武満徹の目に留まり、一時期映画音楽のアシスタントを務めた。10曲の交響曲をはじめとする演奏会用作品の他、黒澤明や今村昌平の監督作品をはじめとする映画音楽、校歌、NHK大河ドラマやアニメ「未来少年コナン」などのテレビ番組の音楽も多く手がけている。

 1984年「日本アカデミー賞」最優秀音楽賞(1990年、2009年にも)、1989年「国際エミー賞」優秀賞、1991年「尾高賞」(1999年、2017年にも)、1997年「NHK交響楽団・有馬賞」、2004年「紫綬褒章」、2018年「文化功労者」。

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2022年4月20日

◆国際音楽コンクール世界連盟、「チャイコフスキー国際コンクール」を除名


 国際音楽コンクール世界連盟(本部:スイス、ジュネーブ)が、世界3大音楽コンクールの一つ、「チャイコフスキー国際コンクール」を賛成多数で除名した。

 同連盟は、ロシアによるウクライナ侵攻を非難し、「ロシア政府が資金提供し、宣伝ツールとしているコンクールを、支援したり、連盟のメンバーに入れたりすることはできない」と主張。

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2022年4月19日

◆アメリカ出身のピアニスト ニコラ・アンゲリッシュが死去(享年51歳)


 アメリカ出身のピアニスト ニコラ・アンゲリッシュが4月18日、病気のため51歳の若さで亡くなった。

 二コラ・アンゲリッシュ(1970年―2022年)は、アメリカ出身。13歳でパリ国立音楽院に入学し、アルド・チッコリーニ、イヴォンヌ・ロリオ、ミシェル・ベロフらに師事。レオン・フライシャーやマリア・ジョアン・ピリスらにも学び、1994年「ジーナ・バッカウアー国際コンクール」優勝。2003年にはクルト・マズア指揮ニューヨーク・フィルとベートーヴェン「皇帝」を弾いて同団でのデビューを果たした。

 ロンドン、ミュンヘン、アムステルダム、ローマ、パリなどの主要都市でリサイタルを行い、アルゲリッチ主宰のルガーノ音楽祭から定期的に招かれたほか、室内楽にも力を入れ、アルゲリッチ、シャハム、ヨーヨー・マ、ルノー&ゴーティエ・カプソン、モディリアーニ四重奏団などとも共演。世界各国での国際的な受賞も多く、2013、2019年と2度もフランスのグラミー賞とよばれる「ヴィクトワール・ド・ラ・ミュジク」(器楽部門)に選ばれるなど、現代を代表するトップ・ピアニストの地位を固めつつあった。

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2022年4月19日

◆ルーマニア出身の名ピアニスト ラドゥ・ルプーが死去(享年76歳)


 ルーマニア出身の名ピアニスト ラドゥ・ルプーが4月17日、スイス・ローザンヌの自宅で死去した。享年76歳。

 ラドゥ・ルプー(1945年―2022年)は、ルーマニア、ガラツ出身。1959年にブカレスト音楽院でフロリカ・ムジチェスクに入門(天才ピアニストのリパッティと同門)。1960年より1968年までモスクワ音楽院に留学してスタニスラフ・ネイガウスらに師事する。1966年第2回「ヴァン・クライバーン国際コンクール」、1967年「エネスコ国際コンクール」、1969年「リーズ国際ピアノ・コンクール」においてそれぞれ優勝。1969年のリサイタルでロンドン・デビューを成功させたのを機に、イギリスを本拠に国際的な演奏活動を行う。

 ロンドン・デビュー当時に地元紙により”千人に一人のリリシスト”と呼ばれ、以降、これがルプーを形容する表現としてしばしば使われた。「ヴァン・クライバーン国際コンクール」優勝時にはアメリカでのデビュー演奏は行わなかったが、「リーズ国際ピアノ・コンクール」優勝後にデッカと契約し、そのディスクの名声によって1972年にアメリカでのデビューを果たす。1978年にはザルツブルク音楽祭に出演。1973年を皮切りに以後たびたび来日した。

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2022年4月11日

◆第21回(2021年度)佐治敬三賞、「オーケストラ・ニッポニカ第38回演奏会 松村禎三交響作品展」と「オペラ『ロミオがジュリエット』世界初演」が受賞


 第21回(2021年度)佐治敬三賞は、「オーケストラ・ニッポニカ第38回演奏会 松村禎三交響作品展」「オペラ『ロミオがジュリエット』世界初演」の2公演が受賞した。

<公演概要>
名称:「オーケストラ・ニッポニカ第38回演奏会 松村禎三交響作品展」
日時:2021年7月18日(日)14:30
会場:紀尾井ホール
曲目:松村禎三
 ピアノ協奏曲第1番(1973)
 「ゲッセマネの夜に」(2002/2005)
 交響曲第1番(1965)
出演:
指揮 野平一郎
ピアノ 渡邉康雄
管弦楽 オーケストラ・ニッポニカ
主催:芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカ

<公演概要>
名称:「オペラ『ロミオがジュリエット』世界初演」
日時:2021年11月
 5日(金)19:00
 6日(土)14:00、18:00
 7日(日)14:00
会場:THEATRE E9 KYOTO
作曲:足立智美
台本:GPT-2(原作 ウィリアム・シェ-クスピア「ロミオとジュリエット」)
演出:あごうさとし
出演:太田真紀、山田岳
曲目:
オペラ『ロミオがジュリエット』ソプラノ、ギター、電子音響のための(2021 太田真紀&山田岳委嘱 世界初演)
アフター・トーク:
11月5日(金)足立智美
11月6日(土)太田耕人(昼)、小崎哲哉(夜)
11月7日(日)三輪眞弘
企画・主催:太田真紀&山田岳

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2022年4月07日

◆2021年度第34回「ミュージック・ペンクラブ音楽賞」決定


2021年度第34回「ミュージック・ペンクラブ音楽賞」が次の通り決定した。

《クラシック》

1. ソロアーティスト部門
 池田香織(メゾ・ソプラノ)

2. 室内楽・合唱部門
 葵トリオ

3. オペラ・オーケストラ部門
 東京二期会

4. 現代音楽部門
 松平敬(バリトン)

5. 研究評論・出版部門
 沼野雄司著『現代音楽史‐闘争しつづける芸術のゆくえ』中公新書

6. 功労賞
 濱田滋郎(音楽評論・スペイン音楽研究家)

《ポピュラー》

1. 最優秀作品賞
 山田参助とG.C.R.管絃楽団『大土蔵録音 2020』

2. イベント企画賞
 フジロック(主催:スマッシュ)と
  スーパーソニック(主催:クリエイティブマンプロダクション)

3. 新人賞
 角野隼斗

4. 著作出版物賞
 大和田俊之著『アメリカ音楽の新しい地図』(筑摩書房)

5. 功労賞
 村上“ポンタ”秀一

《オーディオ》

1. 技術開発部門
 アキュフェーズ株式会社/CDプレーヤー
 ・DP-1000:SA-CD/CDトランスポート
 ・DC-1000:MDSDディジタル・プロセッサー

2. 録音作品部門
 井上道義指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団『ショスタコーヴィチ:交響曲 第8番』
  オクタヴィア・レコード OVCL-00761
  レコーディング&マスタリング・エンジニア 江崎友淑

3. 特別賞
 ノミネートなし

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