クラシック音楽 ニュース


2024年2月01日

◆ピアニストの江戸京子が死去(享年86歳)


 ピアニストの江戸京子が死去した。享年86歳。

 江戸京子(1937年―2024年)は、東京都出身。三井不動産社長だった江戸英雄とピアニスト江戸弘子の長女。桐朋女子高等学校音楽科卒業後、フランス政府の後援学生として渡仏、パリ国立高等音楽院で学ぶ。1960年卒業後渡米。シカゴ交響楽団と共演する。以後、アメリカ、ヨーロッパ、日本の各地で演奏活動を行う。1979年「演奏家と聴衆の心が通いあう音楽会」を目指し、室内楽鑑賞会の「ムジカ・クラブ」を主宰。

 1985年には「東京に本格的な音楽祭を。音楽を愛し、理解してもらうための祭典を音楽家の手でやろう」という作曲家の石井真木、東京藝術大学教授の船山隆に共鳴して、アリオン音楽財団を設立し理事長を務める。チャイコフスキー・ピアノ・コンクールをはじめ、多くの国際コンクールの審査員を務めた。文化庁「文化政策推進会議」委員、日本演奏連盟理事、三井住友海上文化財団理事、朝日新聞文化財団評議員等多くの文化活動団体の役員も歴任。2006年第56回芸術選奨文部科学大臣賞受賞。

コメント/トラックバック投稿 »



2024年1月25日

◆第25回「ホテルオークラ音楽賞」、大西宇宙(バリトン)と前田妃奈(ヴァイオリン)が受賞


 第25回「ホテルオークラ音楽賞」はバリトンの大西宇宙とヴァイオリンの前田妃奈が受賞した。

 授賞式・記念演奏会は、2024年3月27日(水)17:30~18:50、オークラ東京 宴会場「平安の間」(オークラ プレステージタワー1階)で開催される。

                      ◇

 バリトンの大西宇宙(1985年生まれ)は、東京都出身。武蔵野音楽大学及び大学院、ジュリアード音楽院卒業。シカゴ・リリック歌劇場にて研鑽。セイジ・オザワ松本フェスティバルでルイージ指揮「エフゲニー・オネーギン」にて日本オペラデビュー。ヤルヴィ指揮NHK交響楽団「フィデリオ」、プレトニョフ指揮ロシア・ナショナル管弦楽団「イオランタ」、鈴木優人指揮バッハ・コレギウム・ジャパン「リナルド」、沼尻竜典指揮びわ湖ホール「ローエングリン」、デスピノーザ指揮新国立劇場「愛の妙薬」、ノースカロライナ歌劇場/原田慶太楼指揮「カルメン」「道化師」、フェイガン指揮「フィデリオ」に出演。キム・ウンスン指揮ヒューストン・グランド・オペラ「トゥーランドット」において「大西宇宙はひときわ端正なバリトンを聴かせた」と評された。オーケストラ作品では、カーネギーホールにてシベリウス:クレルヴォ交響曲、ブラームス:ドイツ・レクイエムに出演。「ゲルダ・リスナー国際声楽コンクール」優勝、「リチア・アルバネーゼ=プッチーニ国際声楽コンペティション」優勝 。2015年より、シカゴ・リリック・オペラ歌劇場に所属し、数々のオペラに出演している。「五島記念文化賞 」オペラ新人賞、「日本製鉄音楽賞」フレッシュアーティスト賞、2024年第25回「ホテルオークラ音楽賞」受賞。

 ヴァイオリンの前田妃奈(2002年生まれ)は、大阪府出身。東京音楽大学付属高等学校を経て、 東京音楽大学に特別特待奨学生として在学。2019年第88回「日本音楽コンクール」第2位および岩谷賞(聴衆賞)、2020年第18回「東京音楽コンクール」弦楽部門第1位および聴衆賞受賞。このほか「クロスターシェーンタール国際ヴァイオリンコンクール」第1位、「クロンベルクアカデミースカラシップ賞」、「霧島国際音楽祭賞」、「松方ホール音楽奨励賞」など、国内外のコンクール、オーディション、マスタークラスでの受賞多数。そして、2022年第16回「ヴィエニアフスキ国際ヴァイオリンコンクール」で優勝(前田妃奈の優勝は、第8回の漆原啓子以来41年ぶりの快挙)し、同時にヴィエニアフスキ・コンチェルト賞、カプリス賞、ソ ナタ賞、ベートーヴェン・ブラームス作品賞の4つの特別賞も受賞し、一躍世界の注目を浴びる。2024年第25回「ホテルオークラ音楽賞」受賞。

コメント/トラックバック投稿 »



2023年12月16日

◆読売日本交響楽団のコンサートマスターに戸原 直が就任


 読売日本交響楽団のコンサートマスターに戸原 直が2024年1月1日付で就任する。

 戸原 直は、東京都八王子市出身。東京芸術大学音楽学部を卒業、同大学大学院を修了。在学中に安宅賞、大学院修了時に大学院アカンサス音楽賞などを受賞。2019年から21年までドイツのリューベック音楽大学で学び、ドイツ国家演奏家資格を取得。

 コンクールでは、12年コンセール・マロニエ21弦楽器部門第1位、16年にはカルテット・アルパとしてバンフ国際弦楽四重奏コンクールにてキャリア・ディベロップメント賞を受賞。リゾナーレ室内楽セミナーでは音楽賞などを受賞。東京・春・音楽祭、宮崎国際音楽祭、チェンバーミュージック・ガーデン、室内楽フェスティバルAGIOなどに出演。

 2017年から現在まで芸大フィルハーモニア管弦楽団コンサートマスターを務めている。紀尾井ホール室内管、アンサンブルofトウキョウ、Ensemble FOVE、ムジカ・ヴィッツのメンバーとしても活躍。また、ヴィオラ奏者としても室内楽を中心に活動し、レモンド・クァルテットのヴィオラ奏者を務めている。

コメント/トラックバック投稿 »



2023年11月27日

◆「ロン・ティボー国際音楽コンクール」ヴァイオリン部門、竹内鴻史郎が第3位、橘和美優が第5位


 「ロン・ティボー国際音楽コンクール」のヴァイオリン部門で、竹内鴻史郎(18歳、東京音楽大学付属高等学校の3年生)が第3位、橘和美優(22歳、東京音楽大学大学院)が第5位に入賞した。

コメント/トラックバック投稿 »



2023年11月03日

◆作曲家の久石 譲が旭日小綬章受章


 秋の叙勲で作曲家の久石 譲(72歳)が旭日小綬章を受章した。。

 作曲・指揮の久石 譲(1950年生まれ)は、長野県出身。国立音楽大学在学中より現代音楽の作曲家として出発。

 1984年の映画「風の谷のナウシカ」以降、「風立ちぬ」まで宮崎駿監督の10作品の音楽を担当。その他、北野武監督「HANA-BI」、滝田洋二郎監督「おくりびと」、李相日監督「悪人」、山田洋次監督「東京家族」、高畑勲監督「かぐや姫の物語」など国内外の数々の映画音楽を手掛ける。2001年、映画監督として初メガホンをとり「Quartet カルテット」を製作、音楽・共同脚本も手掛け、日本初の音楽映画としてモントリオール映画祭のワールドシネマ部門正式招待作品に選ばれた。

 演奏活動においては、ピアノソロやオーケストラなど様々なスタイルを披露。近年は指揮者としても活動中。国立音楽大学招聘教授。

 受賞(章)は、2009年紫綬褒章、2011年第34回日本アカデミー賞 最優秀音楽賞(「悪人」)、2014年第37回日本アカデミー賞 最優秀音楽賞(「風立ちぬ」)、2002年第30回アニー賞 音楽賞(「千と千尋の神隠し」)、2009年第3回アジア・フィルム・アワード 作曲賞(「崖の上のポニョ」)、2014年第16回国際映画音楽批評家協会賞(IFMCA)アニメーション部門ベストオリジナルスコア賞(「風立ちぬ」)など多数。

コメント/トラックバック投稿 »



2023年11月01日

◆第92回「日本音楽コンクール」 バイオリン部門 第1位 水野 琴音


 第92回「日本音楽コンクール」のバイオリン部門本選が10月29日(日)に行われ、審査結果は次の通り。

  第1位 水野 琴音
  第2位 小西 真璃花
  第2位 中嶋 美月
  入 選  荻原 緋奈乃

当日の本選の模様は、下記の日程で放送予定。

◆NHK-FMラジオ
 11月17日(金)19:30~21:10

◆テレビ放送
 NHK Eテレ ドキュメンタリー
 12月16日(土)15:00~16:00

◆NHK BS「クラシック俱楽部」
 12月22日(金)

 NHK BS 5:00~5:55
 NHK BSプレミアム4K 6:00~6:55

コメント/トラックバック投稿 »



2023年11月01日

◆第92回「日本音楽コンクール」 ピアノ部門 第1位 鈴木 愛美


 第92回「日本音楽コンクール」のピアノ部門本選が10月28日(土)に行われ、審査結果は次の通り。

  第1位 鈴木 愛美
  第2位 稲積 陽菜
  第3位 朴 沙彩
  入 選  重松 良卓

 当日の本選の模様は、下記の日程で放送予定。

◆NHK-FMラジオ
 11月16日(木)19:30~21:10

◆テレビ放送
 NHK Eテレ ドキュメンタリー
 12月16日(土)15:00~16:00

◆NHK BS「クラシック俱楽部」
 12月21日(木)

 NHK BS 5:00~5:55
 NHK BSプレミアム4K 6:00~6:55

コメント/トラックバック投稿 »



2023年10月28日

◆第92回「日本音楽コンクール」 ホルン部門 第1位 吉田智就


 第92回「日本音楽コンクール」のホルン部門本選 10月27日(金)に行われ審査結果は次の通り。

   第1位 吉田智就
   第2位 佐藤俊輝
   第3位 松原秀人
   入 選  多田凌吾
   入 選  宇名根叶多

本選の模様は、下記の日程で放送予定。

◆NHK-FMラジオ
 11月15日(水 )19:30~21:10

◆テレビ放送
 NHK Eテレ ドキュメンタリー
 12月16日(土)15:00~16:00

◆NHK BS「クラシック俱楽部」
 12月20日(水)

コメント/トラックバック投稿 »



2023年10月28日

◆第92回「日本音楽コンクール」 声楽部門 第1位 山下裕賀


 第92回「日本音楽コンクール」声楽部門本選が10月26日(木)に行われた。審査結果は次の通り。

  第1位 山下 裕賀
  第2位 徐 大愚
  第3位 砂田 愛梨
  入 選 市川 敏雅
  入 選 奥秋 大樹

本選の模様は、下記の日程で放送予定

◆NHK-FMラジオ
 11月14日(火)19:30~21:10

◆テレビ放送
 NHK Eテレ ドキュメンタリー
 12月16日(土)15:00~16:00

◆NHK BS「クラシック俱楽部」
 12月19日(火)

コメント/トラックバック投稿 »



2023年10月27日

◆九州交響楽団、2024年4月から首席指揮者に太田 弦が就任


 九州交響楽団は、2024年に首席指揮者に太田 弦、ミュージック・アドバイザーに篠崎史紀を新たに迎える。小泉和裕が終身名誉音楽監督に就任し、桂冠指揮者の秋山和慶、名誉客演指揮者の小林研一郎の陣容で臨む。

 太田 弦(1994年生まれ)は、札幌市出身。札幌西高校から東京藝術大学に進学し、同大学音楽学部指揮科及び同大学院音楽研究科指揮専攻修士課程を卒業。指揮を尾高忠明、高関健、作曲を二橋潤一に師事。 2015年「東京国際音楽コンクール(指揮)」で、2位及び聴衆賞を受賞。 2019年4月より2022年3月まで大阪交響楽団正指揮者。2022年「渡邉暁雄音楽基金音楽賞」を受賞。2023年4月仙台フィルハーモニー管弦楽団指揮者に就任。2023年4月より仙台フィルハーモニー管弦楽団指揮者に就任。2024年4月より九州交響楽団首席指揮者に就任予定。

 篠崎史紀(1963年生まれ)は、福岡県北九州出身。現在、NHK交響楽団の特別コンサートマスターを務める。愛称は“まろ”。1978年常磐高等学校1年の時、第32回「全日本学生音楽コンクール」全国大会高校生の部で第1位。1979年、史上最年少で北九州市民文化賞を受賞した。高校卒業後の1981年、ウィーン市立音楽院に留学。1982年、ウィーン・コンツェルトハウス大ホールにてヨーロッパデビューを飾る。留学中、「ヴィオッティ国際音楽コンクール」室内楽部門で第3位、第20回「ボルドー国際音楽祭」で銀賞を受賞。1984年アメリカのワシントン州で開催されたタコマ国際音楽祭においてアメリカ・デビューを果たす。1988年帰国し、群馬交響楽団のコンサートマスターに就任。1991年、読売日本交響楽団のコンサートマスターを経て、1997年、NHK交響楽団のコンサートマスターに就任。以来N響をリードし、数多くの指揮者、団員からの厚い信頼を得ている。2001年「福岡県文化賞」を受賞。2008年北九州市文化大臣に任命される。2023年からはNHK交響楽団特別コンサートマスターに就任。このほか、篠崎史紀とN響メンバーによる室内合奏団での活動”MAROワールド ”にも取り組んでいる。

コメント/トラックバック投稿 »