2022年3月29日
◆第10回「神戸国際フルートコンクール」、ラファエル・アドベス・バヨグ(スペイン)とマリオ・ブルーノ(伊)が優勝
第10回「神戸国際フルートコンクール」は、ラファエル・アドベス・バヨグ(スペイン)とマリオ・ブルーノ(イタリア)が優勝した。
「神戸国際フルートコンクール」(神戸国際フルートコンクール運営委員会、神戸市、公益財団法人神戸市民文化振興財団、公益社団法人日本演奏連盟、一般社団法人日本フルート協会)は、1985年の創設以来、世界の有望な若きフルーティストを世界の楽壇に飛翔させるとともに音楽を通じて国際交流と友好親善を図ることに加え、「音楽のまち神戸」として文化の香り豊かなまちづくりを推進することを目的として4年毎に開催している。
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第1位 ラファエル・アドベス・バヨグ(スペイン)
マリオ・ブルーノ(イタリア)
第3位 マリアンナ・ユリア・ジョウナッチェ(ポーランド)
石井 希衣(日本)
第5位 アンナ・コマロワ(ロシア)
第6位 ジョイディ・スカーレット・ブランコ・ルイス(ベネズエラ)
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2022年3月23日
◆第31回「出光音楽賞」、上野通明(チェロ)、岡本誠司(ヴァイオリン)、小林愛実(ピアノ)が受賞
第31回「出光音楽賞」は、上野通明(チェロ)、岡本誠司(ヴァイオリン)、小林愛実(ピアノ)が受賞した。
チェロの上野通明(1995年生まれ)は、パラグアイ出身。5歳よりチェロを始め、幼少期をスペインで過ごす。桐朋学園大学ソリスト・ディプロマ・コース全額免除特待生。2009年、13歳で第6回「若い音楽家のためのチャイコフスキー国際音楽コンクール」にて日本人初の優勝。2010年第6回「ルーマニア国際音楽コンクール」最年少第1位。2012年第10回「東京音楽コンクール」第2位。2014年第21回「ヨハネス・ブラームス国際コンクール」第1位。2015年秋よりデュッセルドルフ音楽大学に留学。2018年第11回「ルトスワフスキ国際チェロコンクール」第2位。2021年「ジュネーブ国際音楽コンクール」チェロ部門で優勝(この部門で日本人が優勝するのは初めて)。現在、ドイツ、ルーマニア、スロヴァキア等ヨーロッパ各地でも活発に演奏活動をしている。
ヴァイオリンの岡本誠司(1994年生れ)は、千葉県市川市出身。2014年7月、ドイツのライプツィヒで行われた第19回「国際バッハ・コンクール」のヴァイオリン部門においてアジア人で初の第1位を獲得。その後、「ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリンコンクール」第2位、「エリザベート王妃国際コンクール」でのファイナリスト入賞などを経て、2021年9月には「ARDミュンヘン国際音楽コンクール」のヴァイオリン部門にて、部門として3大会12年ぶりとなる第1位となったほか、委託新曲賞など複数の副賞を受賞。東京藝術大学を卒業後、ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学の修士課程を修了。現在はクロンベルク・アカデミーに在籍し、ベルリンにて研鑽を積みながら、日本およびヨーロッパで、ソリストとしてのみならず、デュオ、室内楽、アンサンブルなど幅広い演奏活動を行っている。また、反田恭平が立ち上げたJapan National Orchestraのコアメンバー/コンサートマスターとしても精力的に活動している。
ピアノの小林愛実(1995年生まれ)は、山口県宇部市出身。 2005年「全日本学生音楽コンクール」小学生部門で全国優勝。2009年「アジア太平洋国際ショパンピアノコンクール(韓国)」でJr部門優勝。2011年「ショパン国際コンクールin Asia」コンチェルトで金賞を受賞。第5回「福田靖子賞」受賞。2009年サントリーホールにおいてメジャー・デビュー記念コンサートを開催したが、同ホールソロとしては、日本人最年少記録および女性ピアニスト最年少記録。2011年桐朋女子高等学校音楽科に入学。2013年米国カーティス音楽院に留学。海外では、アメリカ、フランス、ポーランド、ブラジル等で演奏。2011年カーネギー・ホールにおいて、小澤征爾が芸術監督を務めた”日本フェスティヴァル”においてソロ・リサイタルを行う。2012年「ジーナ・バッカウアー国際ピアノコンクール」のヤングアーティスト部門で第3位。2015年第17回「ショパン国際ピアノコンクール」ファイナリスト。2021年第18回「ショパン国際ピアノコンクール」第4位。
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2022年3月18日
◆ウィーンの名ヴァイオリン奏者のワルター・バリリが死去(享年100歳)
オーストリアの名ヴァイオリン奏者のワルター・バリリが2月1日に死去した。享年100歳。
ワルター・バリリは、ウィーンに生まれ、ウィーン音楽アカデミーで学ぶ。1936年にミュンヘンでデビューを飾り、1938年国立歌劇場管弦楽団に入団。同年ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団にも入団し、1939年には同楽団のコンサートマスターに就任した。
1945年からはバリリ弦楽四重奏団を結成し、1959年に右肘を痛めるまで活動を継続。同四重奏団活動停止後もコンサートマスターとしての活動は継続した。1966年から1969年までウィーン・フィルハーモニーの楽団長を務め、1972年に退職。1969年以降はウィーン市立音楽院で後進の指導に当たっていた。
ワルター・バリリのヴァイオリンの音色は、ウィーンの演奏家の中でも、とりわけ美しく、しかも温かいウィーン情緒たっぷりの演奏に多くのファンを引き付けた。日本にも数回来日し、多くのファンから熱狂的歓迎を受けた。
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2022年3月11日
◆指揮者の大町陽一郎が死去(享年90歳)
指揮者の大町陽一郎が2月18日に死去した。享年90歳。
東京都生まれ。東京芸術大学作曲科に入学するも、指揮への興味が募り、指揮法を渡邊暁雄、クルト・ヴェスに師事。その後、ウィーン国立音楽大学指揮科に入学し、指揮をハンス・スワロフスキー、フランコ・フェラーラに師事。さらにカール・ベーム、ヘルベルト・フォン・カラヤンの薫陶を受ける。
1968年、ドルトムント市立歌劇場の常任指揮者に就任。1980年、日本人として初めてウィーン国立歌劇場に登場。同年クリーヴランド管弦楽団を指揮してアメリカデビューも果たし、1982年から1984年までウィーン国立歌劇場の専属指揮者として活躍。
オペラ指揮者として、ベルリン国立歌劇場、プラハ・スメタナ国立歌劇場、ブラティスラヴァ国立歌劇場などに客演。コンサートでは、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン交響楽団、北ドイツ放送交響楽団、ベルギー国立放送管弦楽団などを指揮。
教育面では、東京芸術大学オペラ科教授を務め、後に東京芸術大学名誉教授となった。
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2022年3月09日
◆バスの妻屋秀和が「芸術選奨文部科学大臣賞」受賞
文化庁は、令和3年度(第72回)「芸術選奨文部科学大臣賞」及び「同新人賞」の受賞者を発表したが、バスの妻屋秀和が芸術選奨文部科学大臣賞を受賞した。
バスの妻屋秀和は、大阪府生まれ、島根県松江市出身。東京藝術大学卒業。同大学院修了。1992年よりミラノに留学。1994年~2001年ライプツィヒ歌劇場と専属契約し、モーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」、ワーグナー「タンホイザー」等幅広いレパートリーで活躍。2002年~2011年ワイマール・ドイツ国民劇場専属歌手を務め、ブレゲンツ音楽祭、ライン・ドイツ・オペラ、ハノーバー州立歌劇場、マンハイム国民劇場、ベルリン州立歌劇場、スコティッシュ・オペラ等各地でオペラに出演。
日本でのオペラ出演は、1988年藤原歌劇団ヴェルディ「マクベス」刺客が公式なデビュー。1992年の渡欧までは主に藤原歌劇団に出演。その後は欧州と日本を往復して活躍。1989年「イタリアコンコルソ・ミラノ部門」金賞、1991年第60回「日本音楽コンクール」声楽部門第3位、第3回「日本声楽コンクール」第2位、1996年度第24回「ジロー・オペラ賞」、第3回「ロシヤ歌曲賞」、2021年(令和3年度)芸術選奨文部科学大臣賞受賞。
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2022年3月09日
◆指揮者のトゥガン・ソヒエフ、トゥールーズ・キャピトル管弦楽団とボリショイ劇場の音楽監督を辞任
指揮者のトゥガン・ソヒエフは、トゥールーズ・キャピトル管弦楽団とボリショイ劇場の音楽監督を辞任すると発表した。
ソヒエフは、ワレリー・ゲルギエフと同じく北オセチアのウラジカフカス出身。今回の辞任の理由は、ロシアのウクライナ侵攻についてフランスのトゥールーズ市当局から何らかの声明を出すように要請されていたことへの回答と思われる。
トゥールーズ・キャピトル管との契約は2005年からで、2022年6月の任期満了の目前であった。
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2022年3月01日
◆ミュンヘン・フィル首席指揮者のワレリー・ゲルギエフが解雇
ドイツのミュンヘン市は、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者で、ロシア出身のワレリー・ゲルギエフ氏を解雇した。
理由は、ロシアのウクライナ侵攻にあるとされる。
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