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2011年6月14日

◆大震災の被害を受けたミューザ川崎シンフォニーホールが長期間閉鎖


 ミューザ川崎シンフォニーホールは、今回の東日本大震災の影響によって、ホール内の天井仕上げ材等が落下し、これに伴い壁面・床面・客席の損傷という大きな被害を受けた。

 震災直後における同ホールの復旧に関する見通しとしては、「半年程度はホールでの公演開催は不可能」とし、半年程度での復旧を目指していた。しかし、同施設の所有者である川崎市から、「復旧工事の完了は平成24年度末を目途とする」との発表があり、今後2年余りの長期間、使用することができないことが明らかとなった。

 これは、ホールの復旧に向けて、被災状況や原因の究明に向けた調査を行い、その結果をホールの設計・施工に活かし、国際的に高い評価を得ている音響の復元と安全性の確保を図っていく、という同市の方針が打ち出されたため。

 ホールの休館期間中は、ミューザ川崎シンフォニーホールの主催・共催の公演、及び東京交響楽団の公演について、市内の音楽大学や公共施設等のホールなどで開催していくことになる。

 今回の同ホールの長期に渡る閉鎖は、地震が多発している日本の他のホールの安全維持のあり方に波紋を投げかけずにはおかないだろう。現在、多くのホールの天井には巨大なシャンデリアが設置されているが、巨大地震の際に大丈夫であろうか。地震国日本のホールは、それなりの安全への対策が打たれていなければなるまい。

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