2024年3月06日
NHK交響楽団は、2024年4月から下記のコンサートマスター体制で臨む。
特別コンサートマスター 篠崎史紀
第1コンサートマスター 郷古 廉
ゲスト・コンサートマスター 川崎洋介
1997年4月より「コンサートマスター」、2000年4月より「第1コンサートマスター」を務め、長年N響の顔としての重責を担ってきた篠崎史紀は、引き続き「特別コンサートマスター」 として活動を続ける。
2022年4月より「ゲスト・アシスタント・コンサートマスター」、2023年4月より「ゲスト・コンサートマスター」を務めた郷古廉は、今後「第1コンサートマスター」として、新しい時代のN響をリードする。
また、カナダ・オタワのナショナル・アーツ・センター管弦楽団のコンサートマスター、川崎洋介を、新たに「ゲスト・コンサートマスター」として迎えることになった。
なお、2015年から「コンサートマスター」を務めてきた伊藤亮太郎は、契約期間満了により、2024年3月末で退任する。
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第1コンサートマスターの郷古 廉は、1993年12月2日生まれ。宮城県多賀城市出身。2006年第11回ユーディ・メニューイン青少年国際ヴァイオリンコンクールジュニア部門第1位(史上最年少優勝)。2013年8月ティボール・ヴァルガ国際ヴァイオリン・コンクール優勝ならびに聴衆賞・現代曲賞を受賞。2007年12月のデビュー以来、全国各地のプロ・オーケストラと共演。共演指揮者にはゲルハルト・ボッセ、フランソワ=グザヴィエ・ロト、トゥガン・ソヒエフ、秋山和慶、井上道義、尾高忠明、下野竜也各氏など。これまでに勅使河原真実、ゲルハルト・ボッセ、辰巳明子、パヴェル・ヴェルニコフの各氏に師事。国内外の音楽祭でジャン・ジャック・カントロフ、アナ・チュマチェンコ各氏のマスタークラスを受ける。使用楽器は1682年製アントニオ・ストラディヴァリ(Banat)。個人の所有者の厚意により貸与される。2019年第29回出光音楽賞受賞。2022年4月よりNHK交響楽団ゲスト・アシスタント・コンサートマスターに就任、同年7月に開催された「Music Tomorrow 2022」において、イラン・ヴォルコフ指揮のもと細川俊夫作曲のヴァイオリン協奏曲「ゲネシス〈生成〉」の日本初演で独奏を務めた。2023年4月よりゲスト・コンサートマスターを経て、2024年4月、第1コンサートマスターに就任。
ゲスト・コンサートマスターの川崎洋介は、ニューヨーク出身。6歳で父・川崎雅夫と五嶋節にヴァイオリンの手ほどきをうける。その後ジュリアード音楽院で学び、ドロシー・ディレイ、ヒョー・カンらに師事。水戸室内管弦楽団、日本センチュリー交響楽団、サイトウ・キネン・オーケストラなどでコンサートマスターを務め、2007年カナダ・オタワのナショナル・アーツ・センター管弦楽団のコンサートマスターに就任し、現在もその地位にある。ソリスト、室内楽奏者としては小澤征爾、ピンカス・ズーカーマン、ヨーヨー・マらと共演し、カーネギー・ホールやコンセルトヘボウの舞台に立った。現在、カルテットAT水戸、トリオ・インクのメンバー。アフィニス音楽祭音楽監督、ブルガリアの「オフ・ザ・ビートゥン音楽祭」芸術顧問も務める。N響で初めてコンサートマスターを担ったのは2023年6月、ジャナンドレア・ノセダ指揮の定期公演。2024年4月、N響ゲスト・コンサートマスターに就任。