クラシック音楽 ニュース


2015年8月15日

◆終戦70年追悼コンサート「レクイエム・プロジェクト東京2015」、8月30日に開催


 8月30日 (日) に、ティアラこうとう (東京都江東区)で「レクイエム・プロジェクト東京2015」が開催される。

 同プロジェクトは、終戦から70年となる今年、亡った多くの尊いいのちへの追悼の思い、そして希望に満ちた未来と平和への願いを込めた、合唱とプロのオーケストラによるコンサートで、同プロジェクトの主宰者であり、作曲家の上田益による作品が演奏される。

                                 ◇

<第1部>
・スターバト・マーテル~悲しみの聖母~(全10曲)
<第2部>
・混声合唱組曲「遥かなる海へ」から”若夏に思う”
・とうさんの海
・大切なふるさと
・樹憶~きおく~
<第3部>
レクイエム~あの日を、あなたを忘れない~(全10曲)

指揮:上田益 / 客演指揮:右近大次郎

独唱:本宮廉子(ソプラノ)、横町あゆみ(アルト)、坂口寿一(テノール)、大塚雅仁(バ リトン)

管弦楽:レクイエム・プロジェクト東京管弦楽団

合唱:東京いのりのとき合唱団、レクイエム・プロジェクト東京合唱団、ハイドンコレギウム・シンガーズ有志、神戸いのりのとき合唱団有志、仙台、広島、長崎のレクイエム・プロジェクト合唱団有志、すみだ少年少女合唱団 、深川高校合唱部有志ほか

会場:ティアラこうとう (東京都江東区住吉2-28-36)

日時:2015年8月30日 (日)  午後2時

                                 ◇

 
 今、作曲家の上田益が主宰する「レクイエム・プロジェクト」が静かな広がりを見せている。

 同プロジェクトは、阪神・淡路大震災の被災地である神戸で2008年に始まり、2010年の上田益作曲の「「レクイエム~あの日を、あなたを忘れない~」以後、東京、沖縄、兵庫県佐用町、長崎、広島など、自然災害や戦争で傷ついた地域を中心に活動が広がってきた。東日本大震災の被災地では、宮城県仙台市や福島県南相馬市、野田村を中心として岩手県北部沿岸地区(北リアス)でプロジェクトが始まった。

 「レクイエム」の演奏などを通して、「大切ないのちへの思い」をテーマに参加者がその思いを重ね合わせ、被災地と被災地、地域と地域、そして人と人とを歌でつなぐ、市民参加型合唱プロジェクトが、「レクイエム・プロジェクト」であり、自然災害や戦災で傷ついた地域を中心に、各地に広がっている。

  同プロジェクトは、活動地域ごとに「何が必要とされているか」「何が大切か」を考え、趣旨に賛同する協力者との出会いを探すところから始まる。地域ごとにすべてゼロから作り上げていくプロジェクトで、最初のコンサートを終えた後も、活動をその地域で継続していくことが最大の目標となっている。

コメント/トラックバック投稿 »



2015年8月13日

◆南米ベネズエラの青少年音楽教育システム「エル・システマ」のオーケストラ、11月初来日


  南米ベネズエラの青少年音楽教育システム「エル・システマ」で音楽を学ぶ、16〜25歳のメンバーで編成さる「テレサ・カレーニョ・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラ(TCYO)」が、「エル・システマ」創設40周年を記念して初来日する。この日本ツアーに合わせて、11月22日には、「エル・システマジャパン」の活動に熱心に取り組む福島県相馬市民会館(相馬市中村字北町51-1)で演奏会が開催される。

                                   ◇

~「テレサ・カレーニョ・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラ(TCYO)」相馬公演~

R.シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲(ピアノ:小曽根 真)
R.シュトラウス: 交響詩「英雄の生涯」

指揮:クリスティアン・バスケス

管弦楽:テレサ・カレーニョ・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラ

ピアノ:小曽根 真

会場:福島県相馬市民会館(相馬市中村字北町51-1)

日時:2015年11月22日(日) 午後7時30分

                                  ◇

 「エル・システマ」は、1975年にホセ・アントニオ・アブレウ博士によって創設されたベネズエラの青少年音楽教育システム。「TCYO」は、エル・システマで学ぶ子どもたちで組織され、2007年に活動をスタートし、現在では、16~25歳の精鋭気鋭な約165名で活動している。

 青少年音楽教育システム「エル・システマ」は、貧困などによりおこる犯罪や暴力などから子どもたちを守り、家庭の経済状況に関わらず無償で音楽教育が受けられる。この開かれた芸術活動と教育理念は、ベネズエラ国内に大きく広がり、現在40万人の子どもたちが「エル・システマ」で音楽を学んでいる。また、海外にも広がり、現在まで50以上の国・地域でも活動が行われている。

コメント/トラックバック投稿 »



2015年8月09日

◆小澤征爾、オペラ公演を降板


 「セイジ・オザワ 松本フェスティバル」の小澤征爾総監督は、平成27年8月1日に転倒し腰を強打し、病院で検査を受けた結果、「腰椎棘突起及び横突起骨折」と判明し、3週間の加療が必要と診断された。

 このため、8月24日、27日、29日に予定しているベルリオーズ:オペラ「ベアトリスとベネディクト」の指揮を降板することとなり、指揮者をギル・ローズに変更することとなった。

 なお、9月1日のマエストロ・オザワ80歳バースデー・コンサートおよび9月6日のオーケストラコンサートBプログラムについては、予定通り開催されることになっている。

コメント/トラックバック投稿 »



2015年8月09日

◆「第19回松方ホール音楽賞」の選考結果発表


 神戸新聞社と神戸新聞文化財団が主催する若手音楽家の音楽賞「第19回松方ホール音楽賞」の選考結果が次の通り発表された。

 「松方ホール音楽賞」は、神戸新聞社と神戸新聞文化財団が、新進クラシック音楽家の活動を顕彰し、今後大きく羽ばたくことを願い、1997年にを創設した。

 今回は 113人の応募があり、8月3日から7日までの予選および本選を経て、音楽賞5人と、奨励賞6人が決定した。
 
 授賞式および記念コンサートは、2016年2月6日に神戸新聞松方ホールで開催される。

【松方ホール音楽賞】

小林壱成(ヴァイオリン)                20歳    千葉県 柏市
黒岩航紀(ピアノ)                    23歳    千葉県 柏市
藤木大地(声楽<オペラ>/カウンターテナー) 35歳    オーストリア
宮下 悠 (金管楽器/トロンボーン)         22歳    西宮市
水野 萌 (打楽器/マリンバ)             23歳    大阪市 西成区

【松方ホール音楽賞 奨励賞】

岸本萌乃加(ヴァイオリン)               21歳    東京都 台東区
和田しほり(声楽<オペラ>/ソプラノ)       28歳    東京都 調布市
松島理紗 (声楽<オペラ>/ソプラノ)        23歳    東京都 目黒区
山本愛沙子(金管楽器/ホルン)           22歳    京都市
松岩沙季 (打楽器/マリンバ)             23歳    東京都 練馬区
鄭 嘉富 (打楽器/マルチパーカッション)      23歳    大阪市 住之江区

コメント/トラックバック投稿 »



2015年8月07日

◆“小澤征爾音楽塾 京都・二条城 特別演奏会”、2016年2月開催


 2016年2月に“小澤征爾音楽塾 京都・二条城 特別演奏会”が開催される。

 これは、国宝である元離宮二条城の二の丸御殿前での屋外公演で、ベートーヴェンの交響曲第9番第4楽章が演奏される。演奏の前には、小澤征爾氏による話と音楽塾の紹介が予定されている。

 同コンサートは、2016年1月10日に開館し、2月には小澤征爾音楽塾のオペラ上演が予定されている、「 ロームシアター京都」のオープニング・プレ事業として開催されるもの。

コメント/トラックバック投稿 »



2015年8月03日

◆指揮者の吉田裕史、ボローニャ歌劇場の首席客演指揮者にアジア出身で初めて就任へ


 指揮者の吉田裕史がイタリアを代表する歌劇場の1つ、ボローニャ歌劇場の首席客演指揮者に、2016年からアジア出身では初めて就任する。

 ボローニャ歌劇場はおよそ250年の歴史を持つイタリアの名門歌劇場の1つ。

 吉田裕史は、昭和43年生まれの46歳。東京音楽大学を卒業したあと、イタリアで主にオペラの指揮者とし活躍し、2014年からはボローニャ歌劇場フィルハーモニー芸術監督に就任した。

 なお、2015年9月22日(火、祝)、東京オペラシティコンサートホールにおいて吉田裕史指揮ボローニャ歌劇場フィルハーモニーのコンサートが開催される。

コメント/トラックバック投稿 »



2015年8月03日

◆音楽プロジューサー前和男氏、死去(享年81歳)


 音楽プロジューサーの前和男氏が、間質性肺炎で死去した。享年81歳。

 前氏は、NHK音楽部洋楽担当部長を経てNHK交響楽団常務理事、神奈川フィルハーモニー管弦楽団専務理事、サントリーホール総支配人、札幌コンサートホール「Kitara」館長などを歴任した。

コメント/トラックバック投稿 »



2015年8月03日

◆第13回「佐川吉男音楽賞」、堺シティオペラ「黄金の国」、同奨励賞、東京オペレッタ劇場「伯爵令嬢 マリツァ」が受賞


 第13回「佐川吉男音楽賞」は、堺シティオペラ「黄金の国」、同奨励賞は、東京オペレッタ劇場「伯爵令嬢 マリツァ」が受賞した。

 贈呈式は、9月16日、東京で行われる。

【佐川吉男音楽賞】
 
 堺シティオペラ 青島広志:オペラ「黄金の国」の公演

 <贈賞理由>

 堺シティオペラは1986年の第1回公演「晶子」以来、大阪府堺市に根を下ろし、関西の声楽家の幅広い起用や海外の歌劇場との提携など、しっかりした企画のもとに安定した公演を重ねてきた。これまでにも数々の受賞歴がある中で、「黄金の国」は演目選定の意義が深いことに加えて上演の水準も高く、佐川吉男音楽賞二度目の受賞となった。青島広志作曲「黄金の国」は、遠藤周作の同名の戯曲に基づいたオペラで、同じく遠藤周作を原作とする松村禎三作曲「沈黙」と話の内容は酷似しつつ微妙な違いがある。両作をあわせて観劇することで理解が一層彫の深いものになることが期待され、久しぶりに上演された意義は大きい。
 
【佐川吉男音楽賞 奨励賞】
 
 東京オペレッタ劇場 カールマーン:オペラ「伯爵令嬢 マリツァ」の公演

 <贈賞理由>
 
 東京はもとより、地方オペラや市民オペラの公演が肥大化している昨今、東京オペレッタ劇場は、小劇場での縮小した形態でオペレッタやオペラの興味深い上演を展開している。過度なお金を使い、不要な演出家のアイデアを珍重する現代に、音楽と演技がしっかりしていれば音楽劇は存分に楽しめるという確信に裏付けられた舞台は、痛快ですらある。オペレッタの創始者オッフェンバックが、パリのブーフ・パリジャンで展開した精神を受け継ぐその姿勢や良し。金銭面をはじめとした制約こそが、様々なアイデアの源泉であるということを東京オペレッタ劇場は思い出させてくれる。

コメント/トラックバック投稿 »



2015年7月31日

◆ 「2015年度東燃ゼネラル音楽賞」、ヴァイオリン・指揮の寺神戸 亮とヴィオラの川本嘉子が受賞


 「2015年度東燃ゼネラル音楽賞」の洋楽部門本賞をヴァイオリン・指揮の寺神戸 亮、洋楽部門奨励賞をヴィオラの川本嘉子が受賞した。

 ヴァイオリン・指揮の寺神戸 亮は、1961年ボリビア生まれ。日本で最もバロック・オペラに精通した貴重な存在として注目を集める。デン・ハーグ王立音楽院教授。桐朋学園大学音楽学部特任教授、ベルギー、ブリュッセル在住。

 ヴィオラの川本嘉子は、1991年東京都交響楽団への入団をきっかけにヴァイオリンからヴィオラに転向。1999年から2002年退団まで同楽団の首席奏者を務める。東京藝術大学弦楽科・室内楽科の非常勤講師などを務める。

 なお、贈賞式はホテルオークラ東京で9月30日、受賞記念公演は紀尾井ホールで11月16日行われる。

コメント/トラックバック投稿 »



2015年7月31日

◆ルツェルン・フェスティバル「アーク・ノヴァ」、今年も開催決定


 音楽を通して東日本大震災からの復興を支援しようと、可動式コンサートホール「アーク・ノヴァ」(ラテン語で新しい方舟の意)を使用した音楽祭「アーク・ノヴァ」が、福島で開催することが決定した。

 日程は10月24日(土)から11月3日(火・祝)までで、世界一流の音楽家によるコンサートが行われる。

 これは、世界的に有名なスイスのルツェルン・フェスティバルの働きかけで、高さ18メートル、幅30メートル、長さ36メートルの可動式コンサートホール「アーク・ノヴァ」を使用して開催するもので、今年で3年目を迎える。

コメント/トラックバック投稿 »