クラシック音楽 ニュース


バックナンバー 2013年 9月

2013年9月29日

◆新日本フィルハーモニー交響楽団、指揮者のインゴ・メッツマッハーがConductor in Residenceに就任


 新日本フィルハーモニー交響楽団は、2013年夏での現音楽監督クリスティアン・アルミンクの退任にともない、2013-2014シーズンより新たにドイツ人指揮者、インゴ・メッツマッハーをConductor in Residenceに迎え、同時に現Music Partner of NJPダニエル・ハーディングを、さらに2年間契約を延長する新体制を発表した。

   Conductor in Residence: インゴ・メッツマッハー
  
    Music Partner of NJP: ダニエル・ハーディング
 
    桂冠名誉指揮者:小澤征爾

 インゴ・メッツマッハー( 1957年生まれ)は、ドイツの指揮者。ハノーファー、ザルツブルク、ケルンの音楽大学でピアノを学ぶ。1985年アンサンブル・モデルンの指揮者となる。1997年にハンブルク州立歌劇場並びにハンブルク国立フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督に就任。その後、バンベルク交響楽団首席客演指揮者(1995年 -1999年)、 ハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者(1997年―2005年)、ネーデルランド・オペラ首席指揮者(2005年―2008年)を経て、2013年、新日本フィルハーモニー交響楽のConductor in Residenceに就任。

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2013年9月27日

◆大阪フィルの首席指揮者に井上道義が就任


 

 大阪フィルハーモニー交響楽団は、2014年度シーズンより井上道義を首席指揮者として招き、定期演奏会の会場をフェスティバルホールに戻すことを発表した。

 2014年度シーズンの指揮者・共演者には、首席指揮者・井上道義、桂冠指揮者・大植英次、下野竜也に加え、イオン・マリン、ユベール・スダーン、ヘルムート・ヴィンシャーマン、クリスティアン・ヤルヴィ、神尾真由子、アルド・チッコリーニ、ユリアンナ・アヴデーエワなどを予定している。

 井上 道義(1946年生まれ)は、桐朋学園大学卒業後、指揮を斎藤秀雄、セルジュ・チェリビダッケに師事。1971年グィド・カンテルリ指揮者コンクールで優勝。1998年 フランス政府より芸術文化勲章「シェヴァリエ」を受賞。 2007年 オーケストラ・アンサンブル金沢ならびに石川県立音楽堂アーティスティック・アドヴァイザー音楽監督に就任。 2014年度シーズンより大阪フィルハーモニー交響楽団の首席指揮者に就任する。

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2013年9月24日

◆2013年度東燃ゼネラル音楽賞、本賞はピアノの小山実稚恵、奨励賞は弦楽四重奏の古典四重奏団


 東燃ゼネラルグループは、2013年度東燃ゼネラル音楽賞(旧エクソンモービル音楽賞)の洋楽部門の本賞受賞者をピアノの小山実稚恵、奨励賞受賞者を弦楽四重奏の古典四重奏団に決定した。受賞者にはそれぞれトロフィーと副賞賞金200万円が贈らる。

 なお、11月21日(木)に受賞記念公演を紀尾井ホールにて行うことにしている。

 同賞は、1966年にモービル児童文化賞、1971年にモービル音楽賞として創設された。2001年には エクソンモービル児童文化賞・音楽賞として継承され、さらに2012年6月に東燃ゼネラルグループの発足に伴い、名称を東燃ゼネラル児童文化賞・音楽賞と改めた。

 贈賞理由は次の通り。

<洋楽部門本賞受賞者 ピアノの小山実稚恵>

 我が国のピアノ界において常に第一線で活躍を続け、その詩的で、しかもドラマティックな演奏により一貫して聴き手を魅了、高く評価されているのが小山実稚恵である。1959年仙台の生まれで、東京芸術大学に学んでいる。1982年にはチャイコフスキー国際コンクールに第3位、1985年にはショパン国際コンクールに第4位と優秀な成績を収めている。以来、精力的な演奏活動を繰り広げているし、2006年から17年までという長期計画で行われているリサイタル・シリーズは彼女の演奏家としての原点であり、また目標ともなっている。それにしても小山実稚恵のピアノの世界は美しい。しかも人間による人間のための音楽としての輝きと潤いがあり、それは改めて音楽の力を実感させるものといえよう。

<洋楽部門奨励賞受賞者 弦楽四重奏の古典四重奏団>

 弦楽四重奏は西洋音楽の中でも中枢を占める領域だが、我が国では、未だこの領域だけを演奏する団体として存立していくことは極めて難しい。そうした中で古典四重奏団は、1986年の創立以来、その名から想起される古典派の作品はもちろん、ロマン派や20世紀の作品に至るまで、高度の技術や深い知的理解を背景に、情感と内実の豊かな優れた演奏を供すると同時に、録音も残してきた。そのレパートリーはすでに70曲以上を数えるが、そのすべてを暗譜で演奏するという離れ業を演じ続けることで、他の団体にはない独自の地歩を築いてきた。我が国では敬遠されがちな分野における地道な活動と、これまで残してきた多大な成果を賞し、今後のさらなる活発な活動を期待してこの賞を贈る。

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2013年9月17日

◆第25回高松宮殿下記念世界文化賞の音楽部門、テノール歌手のプラシド・ドミンゴが受賞


  第25回高松宮殿下記念世界文化賞の音楽部門の受賞者は、テノール歌手のプラシド・ドミンゴに決定した。

 高松宮殿下記念世界文化賞は、日本美術協会によって1988年に創設されたもので、絵画、彫刻、建築、音楽、演劇・映像の各分野で、世界的に顕著な業績をあげた芸術家に毎年授与される。受賞者たちは、国境や民族の壁を越えて、全世界から選ばれる。

 プラシド・ドミンゴは、世界的テノール歌手であると同時に、現在、指揮者、歌劇場の芸術監督としても活躍している。メキシコシティの国立音楽院でピアノと指揮を学び、その際、声楽の才能を見出される。メキシコ国立劇場で本格デビュー、イスラエルで活躍した後、アメリカを本拠地とした。その後、数年でウィーン国立歌劇場、メトロポリタンオペラ、ミラノ・スカラ座、ロイヤルオペラなどで名声を確立。150もの役柄を手掛ける。ホセ・カレーラス、ルチアーノ・パバロッティとの三大テノールで世界中のファンを魅了した。72歳の今も、世界中を飛び回りながら、若々しい歌声を維持し、バリトン役もこなす。20年前に創設した国際コンペ「オペラリア」を通じて後進の指導にも情熱を傾けている。

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2013年9月12日

◆クラウディオ・アバド指揮ルツェルン祝祭管弦楽団の来日が中止


 梶本音楽事務所は、10月に来日を予定していたクラウディオ・アバド指揮ルツェルン祝祭管弦楽団の来日が、クラウディオ・アバドの健康上の理由で中止となったと発表した。

 これにともない、サントリーホールおよび松島(「ルツェルン・フェスティバル アーク・ノヴァ 松島 2013」)で予定していたアバド指揮ルツェルン祝祭管弦楽団の日本公演(全5公演)は、すべて中止となる。

<中止となる公演>

2013年10月15日(火) 19:00 東京/サントリーホール
2013年10月17日(木) 19:00 東京/サントリーホール
2013年10月20日(日) 18:00 東京/サントリーホール
2013年10月21日(月) 19:00 東京/サントリーホール
2013年10月12日(土) 12:30 松島/アーク・ノヴァ 松島 2013

 なお、「ルツェルン・フェスティバル アーク・ノヴァ 松島 2013」の他公演は行われる予定。

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2013年9月12日

◆第20回「ヨハネス・ブラームス国際コンクール」のピアノ部門、木下敦子が第1位


 オーストリア南部で行われていた第20回「ヨハネス・ブラームス国際コンクール」のピアノ部門で兵庫・神戸市出身の木下敦子(26歳)が第1位を獲得した。

 ブラームスを記念した「ヨハネス・ブラームス国際コンクール」は、ヨーロッパで権威のあるコンクールの一つ。オーストリアのヴェルター湖畔の街ペルチャッハで、毎年9月上旬に1週間強にわたって開催される。 ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、声楽、室内楽の6部門があり、課題曲は予選または本選のステージにおいてブラームスの作品の演奏が義務付けられている。

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2013年9月02日

◆第23回「芥川作曲賞」、酒井健治氏の作品「ヴァイオリンとオーケストラのための協奏曲」


 サントリー芸術財団は、第23回「芥川作曲賞」を酒井健治作曲の「ヴァイオリンとオーケストラのための協奏曲」に決定した(賞金50万円)。

 「芥川作曲賞」は、戦後のわが国音楽界の発展に多大の貢献をした故芥川也寸志氏の功績を記念して、サントリー音楽財団(現サントリー芸術財団)が日本作曲家協議会の支援を得て1990年4月に創設したもの。わが国の新進作曲家のもっとも清新にして将来性に富む作品を対象に、演奏会形式により公開選考を行うという、作曲賞としてはわが国で初めてのユニークな試みとなっている。

<贈賞理由>

完成度の高さと芸術性の豊かさが評価された。今後のヴァイオリン協奏曲のレパートリーとして定着しうる優れた作品である。

<酒井健治氏略歴>

 1977年大阪府生まれ。フランス国立パリ高等音楽院にて学ぶ。2007~2009年までIRCAM研究員。文化庁、ロームミュージックファンデーション、野村財団から奨学金を受ける。2009年武満徹作曲賞第1位。2012年エリザベート王妃国際コンクール作曲部門グランプリ受賞。同年、文化庁長官表彰を受彰。同年フランスアカデミーの会員に選出され、現在カザ・ドゥ・ヴェラスケス(マドリッド)にレジデント・コンポーザーとして滞在中。

 なお、酒井健治氏にはサントリー芸術財団より交響管弦楽曲の新作が委嘱され、完成後に同財団主催のコンサートで初演される(委嘱料100万円)。

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