2013年9月02日
サントリー芸術財団は、第23回「芥川作曲賞」を酒井健治作曲の「ヴァイオリンとオーケストラのための協奏曲」に決定した(賞金50万円)。
「芥川作曲賞」は、戦後のわが国音楽界の発展に多大の貢献をした故芥川也寸志氏の功績を記念して、サントリー音楽財団(現サントリー芸術財団)が日本作曲家協議会の支援を得て1990年4月に創設したもの。わが国の新進作曲家のもっとも清新にして将来性に富む作品を対象に、演奏会形式により公開選考を行うという、作曲賞としてはわが国で初めてのユニークな試みとなっている。
<贈賞理由>
完成度の高さと芸術性の豊かさが評価された。今後のヴァイオリン協奏曲のレパートリーとして定着しうる優れた作品である。
<酒井健治氏略歴>
1977年大阪府生まれ。フランス国立パリ高等音楽院にて学ぶ。2007~2009年までIRCAM研究員。文化庁、ロームミュージックファンデーション、野村財団から奨学金を受ける。2009年武満徹作曲賞第1位。2012年エリザベート王妃国際コンクール作曲部門グランプリ受賞。同年、文化庁長官表彰を受彰。同年フランスアカデミーの会員に選出され、現在カザ・ドゥ・ヴェラスケス(マドリッド)にレジデント・コンポーザーとして滞在中。
なお、酒井健治氏にはサントリー芸術財団より交響管弦楽曲の新作が委嘱され、完成後に同財団主催のコンサートで初演される(委嘱料100万円)。