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バックナンバー 2016年3月17日

2016年3月17日

◆第47回(2015年度)サントリー音楽賞、トッパンホールが受賞 


 第47回(2015年度)「サントリー音楽賞」は、トッパンホールが受賞した。

 トッパンホールは2000年10月、凸版印刷の創業100年を機に設立され、昨年の秋に開館15周年を迎えた。客席数408の親密な空間と優れた音響特性を有する日本有数の室内楽ホールだが、それに加えて、このたびは1シーズンに30回を超える主催公演が高く評価された。

 ハーゲン・クァルテットによるモーツァルト・ツィクルス(10月1~4日)、ピアノのピーター・ゼルキン(10月5日)、ヴァイオリンのジュリアーノ・カルミニョーラとヴェニス・バロック・オーケストラ(10月23日)、1887年製ニューヨーク・スタインウェイを用いた「アンドレアス・シュタイアー プロジェクト9」(12月8日)など、2015年の記念公演には質量ともに目覚ましいものがあった。
 
 またクラリネットのアンドレアス・オッテンザマー(2月26日)、ヴァイオリンのレジス・パスキエ(3月24日)、ピアノのジャン=クロード・ペヌティエ(5月8日)など、作品の知名度にとらわれない積極的なプログラミングを推進してきた功績は大きい。
 
 「エスポワール」や「日下紗矢子 ヴァイオリンの地平」など、日本の若手の発掘や育成を目指したシリーズ企画も充実していた。
 
 同ホールの主催公演で特筆に値するのが「歌曲の森~詩と音楽」のシリーズである。これまでマーク・パドモア、イアン・ボストリッジ、クリスティアン・ゲルハーヘル、ナタリー・シュトゥッツマンなどによってピアノ伴奏つき歌曲の真髄が披露されてきたが、2015年度はテノールのクリストフ・プレガルディエンとピアノのミヒャエル・ゲースによるリーダー・アーベント(5月13日、15日)がこれに続いた。リートという地味なジャンルで、これだけの企画を実現させ、しかも聴衆の幅広い支持を獲得していることは驚嘆に値すると言えよう。

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2016年3月17日

◆東京交響楽団のソロ・コンサートマスター大谷康子が退団


 東京交響楽団のソロ・コンサートマスター大谷康子は、2016年3月31日付で契約期間満了を迎え退団することになった。

  大谷康子は1995年4月、同楽団コンサートマスターに就任。2007年4月からはソロ・コンサートマスターとして計21年間活躍してきた。

 歴代コンサートマスターの中で最も長い期間を務め、ソリストとしても同楽団主催公演へ計28回出演した。

 その功績を称え、同楽団としては初の「名誉コンサートマスター」の称号を贈ることとなった。

 大谷康子は退団後、ソリストとして活躍の場を広げる。

 主催公演への最後の出演は、2016年3月26日(土)第638回定期演奏会、2016年3月27日(日)川崎定期演奏会第54回。

       指揮=ドミトリー・キタエンコ  
       ヴァイオリン=成田達輝  
        コンサートマスター=大谷康子

       チャイコフスキー:歌劇「エフゲニ・オネーギン」~ポロネーズ/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調
       ショスタコーヴィチ:交響曲 第5番

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