2012年9月24日
サントリー芸術財団は、サントリーホールで演奏会による公開選考を行った結果、第22回「芥川作曲賞」を新井健歩氏作曲の「鬩(せめ)ぎ合う先に ~オーケストラのための~」に決定し、賞状と賞金50万円を贈呈した。
「芥川作曲賞」は、戦後のわが国音楽界の発展に多大の貢献をされた故芥川也寸志氏の功績を記念して、サントリー音楽財団(現サントリー芸術財団)が日本作曲家協議会の支援を得て1990年4月に創設したもの。演奏会形式により公開選考を行うという、作曲賞としてはわが国で初めてのユニークな試みをとっている。
新井健歩は、1988年ロサンゼルス生まれ。2011年桐朋学園大学作曲専攻卒業、2012年同大学研究科修了。今までに、12平均律によらないピッチ組織や、演奏動作と音楽の関係などを、独自の視点で探求した作品を制作し、新たな音楽のあり方を模索している。
なお、新井健歩氏にはサントリー芸術財団より交響管弦楽曲の新作が委嘱され、完成後に同財団主催のコンサートで初演されることになっている。