クラシック音楽 ニュース


2023年3月08日

◆第21回(2022年度)「齋藤秀雄メモリアル基金賞」、 上野通明(チェロ)と沖澤のどか(指揮)が受賞


 第21回(2022年度)「齋藤秀雄メモリアル基金賞」(主催:ソニー音楽財団)は、 チェロ部門が上野通明、指揮部門が沖澤のどかが受賞した。

 チェロの上野通明は、パラグアイ生まれ。5歳よりチェロを始め、幼少期をスペインで過ごす。桐朋学園大学ソリスト・ディプロマ・コース全額免除特待生。2009年、13歳で第6回「若い音楽家のためのチャイコフスキー国際音楽コンクール」において日本人初の優勝。2010年第6回「ルーマニア国際音楽コンクール」第1位(最年少)。2012年第10回「東京音楽コンクール」第2位。2014年第21回「ヨハネス・ブラームス国際コンクール」第1位。2015年秋よりデュッセルドルフ音楽大学に留学。2018年第11回「ルトスワフスキ国際チェロコンクール」第2位。2021年「ジュネーブ国際音楽コンクール」チェロ部門で優勝(この部門で日本人が優勝するのは初めて)。2023年第21回「齋藤秀雄メモリアル基金賞」受賞。現在、ドイツ、ルーマニア、スロヴァキア等ヨーロッパ各地においても活発に演奏活動をしている。

 指揮の沖澤のどか(1987年生まれ)は、青森県三沢市出身。東京藝術大学音楽学部指揮科首席卒業。卒業時にアカンサス音楽賞、同声会賞を受賞。同大学院音楽研究科指揮専攻修士課程修了。2011~2012年、オーケストラ・アンサンブル金沢指揮研究員。2015年、フェリックス・メンデルスゾーン基金の奨学生に選出。2017年、ダニエレ・ガッティとロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団によるマスタークラスに参加。2018年第18回「東京国際音楽コンクール〈指揮〉」にて、女性として初めて第1位及び特別賞、齋藤秀雄賞を受賞。第7回「ジュネス・ミュジカル・ブカレスト国際指揮者コンクール第3位。第1回「ニース・コートダズール・オペラ指揮コンクール」セミファイナリスト。2019年第56回「ブザンソン国際指揮者コンクール」優勝、同時に聴衆賞及びオーケストラ賞受賞。同年、ハンス・アイスラー音楽大学ベルリン修士課程オーケストラ指揮専攻を修了。2020年よりベルリン・フィルのカラヤン・アカデミーの奨学金を受け、キリル・ペトレンコの助手となる。2022年3月には、急病のペトレンコの代役としてベルリン・フィルを指揮した。2023年第21回「齋藤秀雄メモリアル基金賞」受賞。2023年4月より京都市交響楽団の第14代常任指揮者に就任予定。

コメント/トラックバック投稿 »



2023年3月02日

◆文化庁令和4年度(第73回)「芸術選奨」、児玉 桃と園田隆一郎が受賞


 文化庁の令和4年度(第73回)「芸術選奨」は、児玉 桃と園田隆一郎が受賞した。

                        ◇

大臣賞 ピアニスト 児玉 桃   「メシアン・プロジェクト2022」の成果

 ピアノの児玉 桃は、大阪府出身。13歳の時にパリ音楽院に入学。在学中に「セニガリア国際コンクール」優勝。1987年「エピナール国際ピアノコンクール」優勝。16歳でパリ音楽院を卒業。1991年、19歳の時に「ミュンヘン国際音楽コンクール」で1位なしの第2位。1997年「出光音楽賞」受賞。1999年「第9回テレンス・ジャッド賞」受賞。2002年にトッパンホールで行ったメシアン:「幼子イエスに注ぐ20の眼差し」全曲リサイタルが絶賛された。2003年オクタビアレコードよりCDデビュー。2006年メシアン未発表の作品「ヴァイオリンとピアノのための幻想曲」の世界初演をフランスで果たす。2009年文化庁「芸術選奨新人賞」受賞、「中島健蔵音楽賞」受賞。2012年「佐治敬三賞」受賞。2007年「メシアン国際コンクール」の審査員を務めた。現在パリ在住。

                        ◇

新人賞 指揮者  園田隆一郎 「泥棒かささぎ」ほかの成果

 指揮の園田隆一郎は、東京藝術大学音楽学部指揮科、同大学大学院を修了。その後イタリア、シエナのキジアーナ音楽院にてジャンルイジ・ジェルメッティ氏に師事。2002年より文化庁在外派遣研修員、野村国際文化財団、五島記念文化財団の奨学生としてローマに留学。2004年にシエナ・ロータリークラブ「カルロ・コルシーニ音楽賞」を受賞。2005年第16回「五島記念文化賞」オペラ新人賞を受賞。2017年度第16回「齋藤秀雄メモリアル基金賞」を受賞。2015年4月より藤沢市民オペラ芸術監督。2022年4月よりパシフィックフィルハーモニア東京 指揮者。オペラ、シンフォニー両分野の指揮で活躍する。

コメント/トラックバック投稿 »



2023年2月21日

◆フランス出身のピアニスト ガブリエル・タッキーノが死去(享年88歳)


 フランス出身のピアニストのガブリエル・タッキーノが死去した。享年88歳。

 タッキーノは、1934年にフランスのカンヌで生まれた。ニース地方音楽院で学んだのち、12歳でパリ国立高等音楽院に入学。1952年プルミエ・プリ(一等賞)を取り卒業すると同時にパリ楽壇にデビューした。

 プーランク唯一の弟子として、師匠プーランクの流れを汲む、古き良きフランス音楽の伝統・解釈を後進に伝えた。

 受賞歴は、1953年「ヴィオッティ国際音楽コンクール」第1位、1955年「ジュネーヴ国際音楽コンクール」1位なしの2位、1956年「アルフレード・カゼッラ国際コンクール」第1位など。

コメント/トラックバック投稿 »



2023年2月04日

◆2022年度第32回「青山音楽賞」の受賞者が決定


 「青山音楽賞」は、青山音楽記念館設立者でもあり、初代館長でもある青山政次の「音楽を愛する若者たちを応援したい」という理念のもと、創設された顕彰事業。世界へと羽ばたくような素晴らしい音楽家の育成支援を目的とし、毎年1月より12月までに青山音楽記念館「バロックザール」で開催された公演の中から選考し、個人または団体へ授与する。

 2022年1月~12月に「バロックザール」で行われた演奏会のうち、「青山音楽賞」にエントリーされた公演の中から次の受賞者選ばれた。

 なお、2022年度第32回「青山音楽賞」授賞式は、2023年3月4日(土)に開催予定。

                        ◇

【「新人賞」(2名)】

山根 風仁(ヒストリカル・チェロ)

  受賞公演:「山根風仁 J.S.バッハ 無伴奏チェロ組曲 全曲 京都公演」2022年7月21日(木)

若尾 圭良(ヴァイオリン)

  受賞公演:「若尾圭良 ヴァイオリンリサイタル ~メニューイン国際コンクール優勝記念 前芸術監督ゴードン・バックを迎えて~」2022年12月2日(金)

                         ◇

【青山賞(2名)】

酒井 健治(作曲)

  受賞公演:「酒井健治 個展2022 – Kenji Sakai meets club MoCo」2022年11月12日(土)

入川 舜(ピアノ)

  受賞公演:「入川 舜 ピアノリサイタル」2022年12月16日(金)

                          ◇

【バロックザール賞(1組)】

長山恵理子&ミハーイ・ベレッツ(デュオ)

  受賞公演:「長山恵理子&ミハーイ・ベレッツ デュオ・リサイタル」2022年11月26日(土)

コメント/トラックバック投稿 »



2023年1月10日

◆作曲家の松平頼暁が死去(享年91歳)


 作曲家の松平頼暁が1月9日、肺炎のため死去した。享年91歳。
 
 東京出身。父は作曲家の松平頼則。東京都立大在学中に独学で作曲を始め、1950年代後半から作品を発表し、日本の現代作曲界をリードする存在となった。同時に生物物理学者として立教大理学部で教え、1996年まで教授を務めた。

 代表作に「マリンバとオーケストラのためのオシレーション」「ピアノとオーケストラのためのレコレクション」など。近年もオペラ「挑発者たち」などの完成に力を注いだ。1998年紫綬褒章。

コメント/トラックバック投稿 »



2023年1月10日

◆ダニエル・バレンボイム、健康状態が悪化しベルリン国立歌劇場の音楽総監督を辞任


 ダニエル・バレンボイムは、ベルリン国立歌劇場の音楽総監督を辞任した。

 辞任の理由は、健康状態が著しく悪化したため。

コメント/トラックバック投稿 »



2023年1月02日

◆正月恒例のオペラの祭典!第65回「NHKニューイヤーオペラコンサート」


放送日時:1月3日(火) NHK Eテレ/FM/BS8Kで生放送 午後7時~9時

会場:NHKホール(東京都渋谷区神南2-2-1)

歌劇『愛の妙薬』から「人知れぬ涙」(ドニゼッティ)
歌劇『ファウスト』から 宝石の歌(グノー)
歌劇『トゥーランドット』から「誰も寝てはならぬ」(プッチーニ)
歌劇「ウェルテル」から手紙の歌(マスネ)
歌劇「トスカ」から(プッチーニ)
歌劇「ホフマン物語」から(オッフェンバック)
ほか

ソプラノ:石橋栄実 大村博美 小林厚子 砂川涼子 高橋維 中村恵理 森野美咲 森麻季
メゾ・ソプラノ:藤村実穂子 山下牧子
テノール:笛田博昭 福井敬 村上敏明 宮里直樹
バリトン:大西宇宙 上江隼人 髙田智宏
バ  ス:妻屋秀和

合  唱:新国立劇場合唱団、二期会合唱団、びわ湖ホール声楽アンサンブル
      藤原歌劇団合唱部

管 弦 楽:東京フィルハーモニー交響楽団

指  揮:阪哲朗

司  会:宮本亞門(演出家)、久保田祐佳(NHKアナウンサー)

 オペラが描くさまざまな愛のかたち・・・楽しい愛、苦しい愛、家族への愛、友人への愛、祖国への愛を日本を代表するオペラ歌手たちが歌い上げる。オペラの名曲とともに新年を!こうもり、ホフマン物語、トスカ、ナブッコ、シモン・ボッカネグラ、トゥーランドット、ウェルテルなどからアリアと名場面をお届け。

コメント/トラックバック投稿 »



2023年1月02日

◆ピアニストの反田恭平と小林愛実が結婚


 ピアニストの反田恭平と小林愛実は、結婚したことをツイッターで明らかにした。

 ピアノの反田恭平(1994年生れ)は、札幌市生まれ、東京都育ち。桐朋学園大学音楽学部で学ぶ。2012年「日本音楽コンクール」第1位(男性では史上最年少)、併せて聴衆賞を含む4つの特別賞を受賞。2013年ロシアへ留学。2014年モスクワ音楽院に首席(日本人初の最高得点)で入学。2015年第25回「チッタ・ディ・カントゥ国際ピアノ協奏曲コンクール」(イタリア)優勝。2017年(2016年度)第27回「出光音楽賞 」受賞。2021年第18回「ショパン国際ピアノコンクール」第2位。

 ピアノの小林愛実(1995年生まれ)は、山口県宇部市出身。 2005年「全日本学生音楽コンクール」小学生部門で全国優勝。2009年「アジア太平洋国際ショパンピアノコンクール(韓国)」でJr部門優勝。2011年「ショパン国際コンクールin Asia」コンチェルトで金賞を受賞。第5回「福田靖子賞」受賞。2009年サントリーホールにおいてメジャー・デビュー記念コンサートを開催したが、同ホールソロとしては、日本人最年少記録および女性ピアニスト最年少記録。2011年桐朋女子高等学校音楽科に入学。2013年米国カーティス音楽院に留学。2015年第17回「ショパン国際ピアノコンクール」ファイナリスト。2021年第18回「ショパン国際ピアノコンクール」第4位。

コメント/トラックバック投稿 »



2022年12月31日

~新春恒例!「ウィーン・フィル ニューイヤーコンサート 2023」 ウィーン楽友協会大ホールから生放送~


放送日時:NHKEテレ 1月1日(日) 午後7時~10時

指揮:ウェルザー・メスト

管弦楽:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

合唱:ウィーン少年合唱団/ウィーン少女合唱団

ゲスト:反田恭平
    ヴィルフリート和樹ヘーデンボルク

アナウンサー:赤木野々花

 指揮は地元オーストリア出身のフランツ・ウェルザー・メスト。驚きのプログラム!ニューイヤー初登場の曲が満載!知られざる名曲も。ウィーン少年合唱団に加え初出演のウィーン少女合唱団が登場。華麗なバレエ映像もお楽しみに。反田恭平が語る“音楽の都”ウィーンの魅力。ウィーン・フィル楽団員のヘーデンボルク和樹による徹底解説&コンサートの聴きどころ。

コメント/トラックバック投稿 »



2022年12月31日

◆N響「第9」演奏会 2022


ベートーヴェン:交響曲第9番ニ短調 作品125「合唱つき」(作曲)

指揮:井上道義 

管弦楽:NHK交響楽団 

ソプラノ:クリスティーナ・ランツハマー 
メゾ・ソプラノ:藤村実穂子 
テノール:ベンヤミン・ブルンス 
バス:ゴデルジ・ジャネリーゼ 

合唱:新国立劇場合唱団
   東京オペラシンガーズ

収録:12月24日、NHKホール

放送:NHK Eテレ 12月31日(土) 午後8時〜9時25分

 年末の風物詩「第9」。指揮台に立つのは、近年N響と熱演を繰り広げる指揮者、井上道義。メゾ・ソプラノの藤村実穂子ほか豪華ソリスト陣も注目。

コメント/トラックバック投稿 »