2022年11月10日
◆来年の第58回「ブザンソン国際若手指揮者コンクール」の審査員長に指揮者の佐渡 裕が日本人初として就任
2023年にフランスで行われる第58回「ブザンソン国際若手指揮者コンクール」の審査員長を指揮者の佐渡 裕が務める。
小澤征爾らを輩出したことで知られる同コンクールで日本人が審査員長を務めるのは初めて。
同コンクールは1951年に始まり、1993年以降は2年に1度開催されている。日本人の優勝者は、1959年の小澤征爾以来計10人で、佐渡 裕もそのうちの一人。
2023年にフランスで行われる第58回「ブザンソン国際若手指揮者コンクール」の審査員長を指揮者の佐渡 裕が務める。
小澤征爾らを輩出したことで知られる同コンクールで日本人が審査員長を務めるのは初めて。
同コンクールは1951年に始まり、1993年以降は2年に1度開催されている。日本人の優勝者は、1959年の小澤征爾以来計10人で、佐渡 裕もそのうちの一人。
「ジュネーブ国際音楽コンクール」ピアノ部門で五十嵐薫子(28歳、東京都出身)が3位に入賞した。
同コンクールは、1939年に始まり若手演奏家の登竜門として知られる。ピアノ部門では、2010年に萩原麻未が優勝している。
五十嵐薫子は、2017年桐朋学園大学首席卒業。2020年「日本音楽コンクール」審査員特別賞受賞。
「芭蕉布」で知られる作曲家の普久原恒勇(ふくはら つねお、大阪市出身)が死去した。享年89歳。
幼少年期を過ごした沖縄に戻って1961年から作曲活動を始め、1965年に代表作「芭蕉布(ばしょうふ)」を発表。
戦後の沖縄を代表する作曲家の一人で、普久原が生み出した名曲の数々は「普久原メロディー」と呼ばれ、沖縄県の内外で親しまれている。
「ジュネーブ国際音楽コンクール」作曲部門で中橋祐紀氏(富山県小矢部市出身、27歳)が第2位に入賞した。
中橋祐紀氏は、東京芸大大学院を修了し、2020年9月からパリ国立高等音楽院で学んでいる。
イタリア、サンマリノで開催された「レナ―タ・デバルディ国際声楽コンクール」で、谷口まりやが第1位となった。
谷口まりやは宮崎市出身。現在はドイツ、ドレスデン在住。鹿児島国際大学国際文化学部音楽学科声楽コースを卒業後、オーストリア国立ザルツブルク・モーツァルテウム大学大学院オペラ科(修士課程)で研鑽を積む。同大学院修了後、ドレスデンザクセン州立歌劇場若手研修生としてソロ契約を結び、現在はドイツを拠点にオペラ歌手として精力的な活動を展開している。
ポーランド西部のポズナンで開催された第16回「ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリンコンクール」で、前田妃奈が優勝した。
1935年の第1回開催以来、5年に一度開催されているこのコンクールは、ヴィエニャフスキの生誕100年を記念して創設された。16回目となる今回は2021年からの延期を経ての実施となり、34名が参加。
前田妃奈の優勝は、第8回の漆原啓子以来41年ぶりの快挙。
作曲家の一柳 慧が死去した。享年89歳。
一柳 慧は、兵庫県神戸市出身。青山学院で学ぶ。若い時から才能を発揮し、ピアノを原智恵子、作曲を平尾貴四男、池内友次郎らに師事。青山学院高等部在学中、1949年から1951年にかけて、「毎日音楽コンクール」作曲部門で3年連続入賞(うち2回は1位)。
1954年、19歳で渡米し、1957年までニューヨークのジュリアード音楽院で学ぶ。1956年にオノ・ヨーコと結婚(1962年に離婚)。1959年、同地のニュー・スクールでジョン・ケージの講座に参加し、彼の思想に大きく影響を受けたことがきっかけで、図形楽譜や不確定性の音楽を取り入れ、フルクサスなどの前衛芸術活動に参加する。
1961年に帰国。同年8月に大阪で行われた「二十世紀音楽研究所第4回現代音楽祭」を皮切りに、さまざまな演奏会でケージを代表とするアメリカの前衛音楽および自己の作品を紹介。80年代に入ると尾高賞を4度受賞するなど高い評価を受け、以後、日本を代表する作曲家の一人として活動を続けた。
80年代からは邦楽器のための作品を毎年のように発表し、1990年には東京インターナショナル・ミュージック・アンサンブルを設立するなど、日本の伝統音楽の発信にも力を注いだ。
1985年フランス芸術文化勲章受章、1989年毎日芸術賞受賞、1999年紫綬褒章受章、2002年サントリー音楽賞受賞、2005年旭日小綬章受章、2008年文化功労者、2017年日本芸術院賞・恩賜賞受賞、2018年文化勲章受章。
9月22日から29日にかけて、オランダのユトレヒトで行われた「リスト ユトレヒト 2022」(今回から、名称を「リスト国際コンクール」から「リスト ユトレヒト」へ変更)で、黒木雪音が第1位となった。
第1位 黒木雪音(日本)
第2位 Derek Wang(アメリカ)
第3位&聴衆賞 Yeon-min Park(韓国)
黒木雪音は、2022年5月、「ダブリン国際ピアノコンクール」でも日本人初となる優勝を果たしている。
小澤征爾が、第10回「オーストリア音楽劇場賞」の国際文化交流特別賞を受賞した。
これは、2002年から10年までウィーン国立歌劇場の音楽監督を務めた貢献に対してのもの。
ヴォルケントゥルム・グラーフェネックで行われた授賞式では、ウィーン・フィル副団長のアレクサンダー・シュタインベルガーが小澤の代わりに賞を受け取った。
「高松宮殿下記念世界文化賞」は、日本美術協会によって1988年に創設され、絵画、彫刻、建築、音楽、演劇・映像の各分野で、世界的に顕著な業績をあげた芸術家に毎年授与される。
◇
【第33回(2022)高松宮殿下記念世界文化賞受賞者】
絵画部門 ジュリオ・パオリーニ
彫刻部門 アイ・ウェイウェイ 艾未未
建築部門 妹島和世+西沢立衛 /SANAA
音楽部門 クリスチャン・ツィメルマン
演劇・映像部門 ヴィム・ヴェンダース
ピアノのクリスチャン・ツィメルマン(1956年生れ)は、ポーランド出身。1973年「ベートーヴェン国際音楽コンクール」優勝。1975年第9回「ショパン国際ピアノコンクール」に史上最年少の18歳で優勝。1999年には、ショパン没後150年を記念して、ポーランド人の若手音楽家をオーディションで集めた「ポーランド祝祭管弦楽団」を設立した。2005年、フランスのレジオン・ドヌール勲章(シュバリエ章)を受章。