2022年10月21日
◆第16回「ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリンコンクール」、前田妃奈が優勝
ポーランド西部のポズナンで開催された第16回「ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリンコンクール」で、前田妃奈が優勝した。
1935年の第1回開催以来、5年に一度開催されているこのコンクールは、ヴィエニャフスキの生誕100年を記念して創設された。16回目となる今回は2021年からの延期を経ての実施となり、34名が参加。
前田妃奈の優勝は、第8回の漆原啓子以来41年ぶりの快挙。
ポーランド西部のポズナンで開催された第16回「ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリンコンクール」で、前田妃奈が優勝した。
1935年の第1回開催以来、5年に一度開催されているこのコンクールは、ヴィエニャフスキの生誕100年を記念して創設された。16回目となる今回は2021年からの延期を経ての実施となり、34名が参加。
前田妃奈の優勝は、第8回の漆原啓子以来41年ぶりの快挙。
作曲家の一柳 慧が死去した。享年89歳。
一柳 慧は、兵庫県神戸市出身。青山学院で学ぶ。若い時から才能を発揮し、ピアノを原智恵子、作曲を平尾貴四男、池内友次郎らに師事。青山学院高等部在学中、1949年から1951年にかけて、「毎日音楽コンクール」作曲部門で3年連続入賞(うち2回は1位)。
1954年、19歳で渡米し、1957年までニューヨークのジュリアード音楽院で学ぶ。1956年にオノ・ヨーコと結婚(1962年に離婚)。1959年、同地のニュー・スクールでジョン・ケージの講座に参加し、彼の思想に大きく影響を受けたことがきっかけで、図形楽譜や不確定性の音楽を取り入れ、フルクサスなどの前衛芸術活動に参加する。
1961年に帰国。同年8月に大阪で行われた「二十世紀音楽研究所第4回現代音楽祭」を皮切りに、さまざまな演奏会でケージを代表とするアメリカの前衛音楽および自己の作品を紹介。80年代に入ると尾高賞を4度受賞するなど高い評価を受け、以後、日本を代表する作曲家の一人として活動を続けた。
80年代からは邦楽器のための作品を毎年のように発表し、1990年には東京インターナショナル・ミュージック・アンサンブルを設立するなど、日本の伝統音楽の発信にも力を注いだ。
1985年フランス芸術文化勲章受章、1989年毎日芸術賞受賞、1999年紫綬褒章受章、2002年サントリー音楽賞受賞、2005年旭日小綬章受章、2008年文化功労者、2017年日本芸術院賞・恩賜賞受賞、2018年文化勲章受章。
9月22日から29日にかけて、オランダのユトレヒトで行われた「リスト ユトレヒト 2022」(今回から、名称を「リスト国際コンクール」から「リスト ユトレヒト」へ変更)で、黒木雪音が第1位となった。
第1位 黒木雪音(日本)
第2位 Derek Wang(アメリカ)
第3位&聴衆賞 Yeon-min Park(韓国)
黒木雪音は、2022年5月、「ダブリン国際ピアノコンクール」でも日本人初となる優勝を果たしている。
小澤征爾が、第10回「オーストリア音楽劇場賞」の国際文化交流特別賞を受賞した。
これは、2002年から10年までウィーン国立歌劇場の音楽監督を務めた貢献に対してのもの。
ヴォルケントゥルム・グラーフェネックで行われた授賞式では、ウィーン・フィル副団長のアレクサンダー・シュタインベルガーが小澤の代わりに賞を受け取った。
「高松宮殿下記念世界文化賞」は、日本美術協会によって1988年に創設され、絵画、彫刻、建築、音楽、演劇・映像の各分野で、世界的に顕著な業績をあげた芸術家に毎年授与される。
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【第33回(2022)高松宮殿下記念世界文化賞受賞者】
絵画部門 ジュリオ・パオリーニ
彫刻部門 アイ・ウェイウェイ 艾未未
建築部門 妹島和世+西沢立衛 /SANAA
音楽部門 クリスチャン・ツィメルマン
演劇・映像部門 ヴィム・ヴェンダース
ピアノのクリスチャン・ツィメルマン(1956年生れ)は、ポーランド出身。1973年「ベートーヴェン国際音楽コンクール」優勝。1975年第9回「ショパン国際ピアノコンクール」に史上最年少の18歳で優勝。1999年には、ショパン没後150年を記念して、ポーランド人の若手音楽家をオーディションで集めた「ポーランド祝祭管弦楽団」を設立した。2005年、フランスのレジオン・ドヌール勲章(シュバリエ章)を受章。
第71回「ARDミュンヘン国際音楽コンクール」の弦楽四重奏部門で、桐朋学園大学出身4人によるクァルテット・インテグラ(三澤響果vn、菊野凛太郎vn、山本一輝va、築地杏里vc)が第2位に入賞し、併せて聴衆賞も受賞した。
クァルテット・インテグラは、桐朋学園大学および桐朋学園女子高等学校音楽科に在学中の学生4人により2015年に結成された。22020年のキジアーナ音楽院夏期マスタークラスでは、最も優秀な弦楽四重奏団に贈られる「Banca Monte dei Paschi di Siena賞」を受賞した。また、サントリーホール室内楽アカデミー第5、6期フェローとして研鑽を積み、2021年は「バルトーク国際コンクール」で優勝するなど、活躍してきた。
ノルウェー第二の都市ベルゲンで開催された「グリーグ国際ピアノコンクール」で、石井楓子が優勝した。
同コンクールは、2年に一度、グリーグゆかりの街で開催され、前回2018年には髙木竜馬が優勝を果たしている。
石井楓子は、1991年神奈川県生まれ。桐朋女子高等学校音楽科、桐朋学園大学を経て、同研究科を修了。2013年、第82回「日本音楽コンクール」ピアノ部門第1位。2015年より渡欧し、ケルン音楽大学を経てバーゼル音楽院修士課程・演奏家課程を首席で修了。2019年第26回「ブラームス国際コンクール」第3位。
第20回「東京音楽コンクール」金管部門は8月30日に本選が行われ、吉田智就(ホルン)と河内桂海(トランペット)が第1位。
「第20回「東京音楽コンクール」金管部門 本選結果】
第1位 吉田智就(ホルン)
河内桂海(トランペット)
第2位 該当者なし
第3位 白井翼(テューバ)
入選 葛西亮(ホルン)
聴衆賞 白井翼(テューバ)
第20回「東京音楽コンクール」ピアノ部門の本選が8月28日行われ、第1位は中島英寿。
◇
【第20回「東京音楽コンクール」ピアノ部門 本選結果】
第1位 中島英寿
第2位 藤平実来
第3位 吉原清香
入選 角野未来
聴衆賞 中島英寿
第20回「東京音楽コンクール」声楽部門の本選が8月26日行われ、池内 響(バリトン)が第1位となった。
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【第20回東京音楽コンクール 声楽部門 本選結果】
第1位 池内 響(バリトン)
第2位 前川健生(テノール)
第3位 黒田祐貴(バリトン)
川越未晴(ソプラノ)
聴衆賞 池内 響(バリトン)