クラシック音楽 ニュース


2019年3月01日

◆バリトンのテオ・アダム、死去(享年92歳)


 バリトンのテオ・アダムが1月10日、ドレスデンで死去した。享年92歳。

 テオ・アダムは、1926年にドレスデンにて生まれる。1949年に生地のドレスデンで「魔弾の射手」のヘルミット役でデビュー。1952年にはバイロイト音楽祭に出演。 1969年にメトロポリタン歌劇場において、ヨーゼフ・ローゼンシュトックの指揮で「ニュルンベルクのマイスタージンガー」のハンス・ザックス役を演じ、バス=バリトン歌手としてデビューする。

 1972年には、ビルギット・ニルソンやジョン・ヴィッカーズと共演して、ヘルベルト・フォン・カラヤンが指揮と舞台監督を行う「ニーベルングの指環」にヴォータン役で1年を通して出演。1988年には、ジェームズ・レヴァインの指揮するメトロポリタン歌劇場に復帰して、「ワルキューレ」の公演でジークムント役のペーター・ホフマンと共演した。

 リートや宗教曲の分野でも広く活躍。たびたび来日し、日本でも人気のある歌手であった。

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2019年3月01日

◆指揮者のアンドレ・プレヴィン、死去(享年89歳)


 クラシック、映画音楽、ジャズなど幅広いジャンルで活躍した指揮者、作曲家、ピアニストのアンドレ・プレヴィンが2月28日、米ニューヨークの自宅で死去した。享年89歳。

 アンドレ・プレヴィンは、1929年、ベルリン生まれ。1956年、ドラマーのシェリー・マンとミュージカル「マイ・フェア・レディ」の楽曲をアレンジしたジャズアルバムを出し、大ヒット。映画化されたときも音楽を担当し、アカデミー賞を受賞した。その後、クラシックに活動の軸を移した。

 ロンドン交響楽団などの首席指揮者を務め、1998年にはテネシー・ウィリアムズの戯曲に基づくオペラ「欲望という名の電車」を作曲、日本でも上演された。2009年から12年まで、NHK交響楽団の首席客演指揮者に迎えられた。

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2019年2月21日

◆2019年度(第30回)「五島記念文化賞」・「オペラ公演助成」決定


 2019年度(第30回)「五島記念文化賞」は、美術新人賞1名、オペラ新人賞2名の顕彰と5団体の公演に助成することを決定した。

 贈呈式は2019年4月19日にザ・キャピトルホテル東急(永田町)にて行われる。

 【五島記念文化賞】

   美術新人賞 木坂 美生(写真)
   オペラ新人賞 大西 宇宙(バリトン)、森野 美咲(ソプラノ)

 【オペラ公演助成】

   創作オペラ「雪おんな」実行委員会 『雪おんな』 倉知 竜也 作曲
   公益財団法人石川県音楽文化振興事業団 『耳なし芳一』 池辺晋一郎 作曲
    公益財団法人びわ湖芸術文化財団 『泣いた赤鬼』 松井 和彦 作曲
   公益財団法人日本オペラ振興会 『紅天女』 寺島 民哉 作曲
   一般社団法人名古屋二期会 『月の影 源氏物語』 尾上 和彦 作曲

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2019年2月18日

◆KAJIMOTOの梶本眞秀社長、フランス政府「コマンドゥール」を受章


 クラシック音楽を専門とした企画・運営企業であるKAJIMOTOの梶本眞秀(68歳)社長が、フランス共和国政府より芸術文化勲章の最高位となるコマンドゥールを授与された。

 昨年よりパリにて開催をしてきた「ジャポニスム2018」への制作協力や、長年にわたり日本におけるフランス文化芸術の普及に貢献したことが今回の受章理由。

 芸術文化勲章は、1957年に創設され、フランス共和国文化通信省より与えられる勲章。日本におけるフランス文化の紹介者、普及の実務者、あるいは支援した人が叙勲の対象になる。勲章にはコマンドゥール、オフィシエ、シュヴァリエの3段階があり、フランス文化省が推薦し、フランス文化通信大臣が決定権を持つ。日本人では、これまで丹下健三、岡本太郎、安藤忠雄、坂東玉三郎、北野武などが受章している。

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2019年2月16日

◆NHK交響楽団第67回「尾高賞」、藤倉大作曲 「Glorious Clouds for Orchestra(2016/17)」が受賞


 NHK交響楽団第67回「尾高賞」は、藤倉 大作曲「Glorious Clouds for Orchestra(2016/17)」(名古屋フィルハーモニー交響楽団/ケルンWDR交響楽団/イル・ド・フランス国立管弦楽団共同委嘱)が受賞した。

 「尾高賞」は、故・尾高尚忠氏の生前の音楽界に遺した功績を讃えて1952年(昭和27年)に制定され、本年で第67回を迎える。今回は、国内57の音楽団体、音楽大学等に推薦を依頼し、7団体から17曲の推薦を得た後、選考委員による慎重審議の結果、授賞作品を決定した。

 第67回「尾高賞」の贈呈式と受賞作品の演奏は、2019年5月28日(火)東京オペラシティ コンサートホールで開催される「Music Tomorrow 2019」(指揮:ジュゼップ・ポンス)で行われる。

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2019年2月10日

◆日本フィル、4月に13年ぶりのヨーロッパ公演


 日本フィルハーモニー交響楽団は、2019年4月、首席指揮者ピエタリ・インキネンとともに初訪問となるフィンランドをはじめドイツ・オーストリア・英国の諸都市を巡る13年ぶりのヨーロッパ公演を行う。日本フィルとしてのヨーロッパ公演は今回が6回目となる。

 フィンランド人を母に持つ渡邉曉雄によって創立された日本フィルにとってフィンランドは音楽的な“ルーツ”と言える。2019年は日本・フィンランド外交関係樹立100周年。今回のヨーロッパ公演を通じて、日本フィルが両国の関係を益々実り多きものにする一翼を担うことになる。

【ツアー日程】

2019年4月 2日 ヘルシンキ(フィンランド)
         3日 コウヴォラ(フィンランド)
         5日 ヴィルヘルムスハーフェン(ドイツ)
         6日 ヴォルフスブルク(ドイツ)
         7日 レーゲンスブルク(ドイツ)
         8日 ウィーン(オーストリア)
         9日 フュルト(ドイツ)
         12日 ロンドン(英国)
         13日 リーズ(英国)
         14日 エディンバラ(英国)

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2019年2月05日

◆「齋藤秀雄メモリアル基金賞」、チェロの伊藤悠貴が受賞


第17回(2018年度)「齋藤秀雄メモリアル基金賞」のチェロ部門は、伊藤悠貴が受賞した。指揮者については今回該当者はなし。

「齋藤秀雄メモリアル基金賞」(ソニー音楽財団)は、チェリスト・指揮者・教育者として高名な故・齋藤秀雄(1902-1974)氏に因むもので2002年(平成14年)に創設された。

 チェロの伊藤悠貴(1989年生まれ)は、東京都出身。1996年、桐朋学園子供のための音楽教室でチェロを始める。2004年に渡英。2015年王立音楽大学を最優秀弦楽器奏者賞を得て全課程を首席で卒業。 16歳でロンドンにてコンチェルト・デビュー。2010年第17回「ブラームス国際コンクール」、2011年第3回「ウィンザー国際弦楽コンクール」において日本人チェロ奏者として初優勝、それをきっかけにロンドンを拠点に本格的に音楽活動を開始。 2013年よりロンドンのナイツブリッジ・フィルハーモニー管弦楽団芸術監督/首席指揮者を務める。

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2019年2月02日

◆英国発の世界最大級のクラシック音楽祭「BBC プロムス」、東京&大阪で10月30日から11月4日に開催


 英国ロンドンを中心に毎年夏に行われている世界最大級のクラシック音楽祭「BBC プロムス(BBC Proms)」が、「BBC プロムス ジャパン 2019(BBC Proms JAPAN 2019)」として、2019年10月30日(水)から11月4日(月・振休)まで、Bunkamuraオーチャードホール(東京)とザ・シンフォニーホール(大阪)で開催される。

 この「BBC プロムス」は、オーストラリア、ドバイと世界的な広がりをみせているが、今回日本でも開催されることとなった。「BBC プロムス ジャパン 2019」は、BBCスコティッシュ交響楽団と同楽団の首席指揮者であるトーマス・ダウスゴーが出演。日程や会場、曲目、ソリストなどの詳細については、2019年3月中旬に発表される。

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2019年1月29日

◆2018年度 (第39回)「音楽クリティック・クラブ賞」、受賞者決定


 2018年度 (第39回) の「音楽クリティック・クラブ賞」は、下記の通り受賞者が決定した。

 音楽クリティック・クラブ賞 本 賞 尾高忠明 (大阪フィルハーモニー交響楽団 音楽監督)
                 
                   〃  大阪音楽大学 ザ・カレッジオペラハウス(オペラ制作・上演)
                
                  奨励賞 高田泰治(フォルテピアノ奏者)

 音楽クリティック・クラブ賞は、「直近の1年間に関西圏で開催された演奏会のなかから」選ぶことになっていて、2018年度については、本賞2件、奨励賞1件が選ばれた。

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2019年1月27日

◆2018年度 第28回「青山音楽賞」、受賞者発表


 2018年度 第28回「青山音楽賞」の受賞者が次の通り発表された。「青山音楽賞」は、毎年1月より12月までの間に京都の青山音楽記念館(バロックザール)で開催された公演の中から選考し、個人または団体へ授与する。

                              ◇

新人賞 松岡 井菜(ヴァイオリン) 現在、ウィーン国立音楽大学に在籍

     受賞公演:2018年 9月9日(日) 開催《松岡井菜 ヴァイオリンリサイタル ~ウィーンの学舎より》

新人賞 小林 壱成(ヴァイオリン) 現在、ドイツ・ベルリン芸術大学大学院に在学中

     受賞公演:2018年 12月14日(金) 開催《小林壱成ヴァイオリンリサイタル》

青山賞 ファルカシュ・ガーボル(ピアノ) 現在、東京音楽大学教授

     受賞公演:2018年3月23日(金) 開催《ファルカシュ・ガーボル ピアノリサイタル》

青山賞 サーシャ・ボルダチョフ( ハープ)

     受賞公演:2018年11月25日(日) 開催《サーシャ・ボルアチョフ ハープリサイタル》

青山賞 アサーシャ・ボルダチョフ 米国Lyon & Healy 及びSalvi-Italy専属ハーピスト

     受賞公演:2018年11月25日(日) 開催《サーシャ・ボルアチョフ ハープリサイタル》

バロックザール賞 葵トリオ(ピアノ三重奏) 東京藝術大学、サントリーホール室内楽アカデミー第3期生として出会い、2016年に結成

     小川 響子(ヴァイオリン)
     伊東 裕 (チェロ)
     秋元 孝介(ピアノ)

     受賞公演:2018年3月24日(土) 開催《葵トリオ ~ピアノ三重奏の調べ~》

バロックザール賞 弓 新 (ヴァイオリン) 2018年にロン=ティボー国際音楽コンクールで第5位入賞
         ナタナエル・グーアン(ピアノ) 2010年、ヨハネス・ブラームス国際コンクール優勝

     受賞公演:2018年12月15日(土) 開催《弓 新&ナタナエル・グーアン デュオリサイタル》

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