クラシック音楽 ニュース


バックナンバー 2012年 4月

2012年4月29日

◆松本美和子、旭日小綬章を受章


ソプラノの松本美和子が旭日小綬章を受章した。

松本 美和子は、奈良市出身。武蔵野音楽大学卒業・同専攻科修了後、ローマ・サンタ・チェチーリア音楽 院に留学し、首席卒業。ローマ・アカデミア・サンタ・チェチーリア修了。1966年トゥールーズ国際声楽コン クール3位。1967年ジュネーヴ国際音楽コンクール2位。同年マリア・カナルス国際音楽コンクール2位。 2006年紫綬褒章受章。現在、大阪芸術大学大学院教授。

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2012年4月28日

◆野平一郎、紫綬褒章を受章


作曲家でピアニストの野平一郎が紫綬褒章を受章した。

野平一郎(1953年生まれ )は、東京出身。東京芸術大学音楽学部作曲科卒業・同大学院修了後、パリ 国立高等音楽院卒業。これまで、2004年第35回サントリー音楽賞、2005年第55回芸術選奨文部大臣 賞など多くの賞を受賞している。現在、東京芸術大学音楽学部教授、静岡音楽館AOI音楽監督を務める。

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2012年4月26日

◆世界最大級のクラシック音楽の祭典“「熱狂の日」音楽祭2012”が4月27日に開幕


 「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』音楽祭2012」(主催:東京国際フォーラム)は、4月27日~5月5日の間、東京国際フォーラム、よみうりホール、東京・丸の内エリアで開催される。前夜祭は5月2日に行われ、今年のテーマは「サクル・リュス (ロシアの祭典)」。期間中の来場者は約48万人(内 東京国際フォーラム約40万人)で、公演数は約350公演(内有料公演150公演)を見込んでいる。

 「ラ・フォル・ジュルネ」とは、フランス北西部の港町ナントで、1995年に誕生したクラシック音楽祭。クラシック音楽の常識を覆すユニークなコンセプトに貫かれ、「ラ・フォル・ジュルネ(熱狂の日)」のネーミングそのまま、ヨーロッパの数ある音楽祭の中でもっともエキサイティングな展開を見せている。

 2005年には東京に上陸したが、2007年の来場者数は100万人を超え、2011年までには述べ480万人の来場者数に達し、世界でも最大級のクラシック音楽祭に成長している。

 同音楽祭の特徴は、①公演時間は約45分②朝から晩までいくつものプログラムを気軽に楽しめる③国内外の一流の演奏を低料金で楽しめる④多彩な無料イベントを開催⑤0歳児からクラシックファンまで、誰でも楽しめる⑥街全体が音楽であふれた「お祭り」ムード一色。

 今年のテーマは、「ロシアの祭典」を意味する「サクル・リュス」。これは、20世紀のあらゆる音楽に変革をもたらすことになったストラヴィンスキーのバレエ音楽「春の祭典」にちなんだもの。19世紀から現代までの激動のロシアで革新的でスピリチュアルな音楽潮流を生み出した作曲家たちが登場する。グリンカ、「ロシア5人組」(バラキレフ、キュイ、リムスキー=コルサコフ、ボロディン、ムソルグスキー)にはじまり、ロシアが誇る大作曲家であるチャイコフスキー、ラフマニノフ、20世紀の音楽界を飾るストラヴィンスキー、プロコフィエフ、ショスタコーヴィチ、そしてシュニトケ、グバイドゥーリナ、アルヴォ・ペルトまで。ロシア音楽の変遷をたどる、驚きと感動に満ちた広大なパノラマが展開される。

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2012年4月24日

◆日本フィル、存続のための募金を呼びかけ


 日本フィルハーモニー交響楽団は、「公益財団法人」認定に向けて、日本フィル存続のための募金を呼びかけていたが、このほど募金総額が1,152万3,432円(2012年4月10日現在)に達したことを明らかにした。

 日本フィルは、政府がすすめている「公益法人改革」に沿い、2013年11月30日までに公益法人への移行を果たさねばならないが、「公益財団法人」認可における審査のなかで、日本フィルにとってもっともハードルが高いのは、その活動内容自体ではなく、現在抱えている2億円の債務超過の解消。

 日本フィルは、こうした状況に対処するために計画的な自助努力を重ね、2004年度から5年間連続の黒字決算を重ね、その結果3億5千万円の赤字を解消し2009年には約4,000万円にまで債務超過を減らすことができた。

 あと一歩で、2012年には解消できる見込みであったが、リーマンショク以降の厳しい経済状況に加え、政府の事業仕分の課程で地方公演への補助金打ち切り、東日本大震災による公演中止や消費の低迷など、さまざまなマイナス要因から楽団の財政状況は一変し、現在非常に困難な状況に直面している状況。

【公益財団法人認定のための募金要綱】
1.募金の目的   「公益財団法人」移行のための財政再建
2.目標金額(一般) 5千万円
3.募金期間     2013年11月まで

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2012年4月23日

◆指揮者の西本智実、日本フィルのミュージック・パートナーに就任


 

 日本フィルハーモニー交響楽団は、指揮者の西本智実と、2012年9月より2年間、ミュージック・パートナーとして契約したと発表した。

 西本智実は、名門ロシア国立交響楽団首席客演指揮者、サンクトペテルブルク国立歌劇場首席客演指揮者等を外国人で初めて歴任。英国ロイヤルフィルやハンガリー国立歌劇場等ヨーロッパでの活動を広げつつ、カーネギーホールにてアメリカンシンフォニーオーケストラを指揮、またウェストチェスター交響楽団定期演奏会でも大成功をおさめ、アメリカへも進出。

 2011年にはオリンパスホール八王子エグゼクティブプロデューサーに就任。2007年よりダボス会議を主催する世界経済フォーラムのヤンググローバルリーダーに選ばれ、2012年にはハーバード大学院(ケネディスクール)派遣メンバーに選ばれている。

 日本フィルとは、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」を全曲レコーディング(キングレコード)、さらに同企画をサントリーホールで映像とコラボレートしたコンサートを実現したことをはじめ、意欲的な活動を展開している。

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2012年4月20日

◆第38回日本ショパン協会賞、授賞該当者はなし


 2011年度/第38回の日本ショパン協会賞は、授賞該当者はなしとなった。

 日本ショパン協会は、各年におけるピアノ演奏会で、ショパン作品に特に優れた演奏を示したピアニストに「日本ショパン協会賞」を贈ってきたが、今回は授賞該当者なしとなった。これは3月27日の同協会理事会における選考会で決まったもの。

 同賞の該当者なしは、第21回(1994年度)、第25回(1998年度)、第34回(2007年度)に次いで4度目。

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2012年4月19日

◆バッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)の鈴木雅明、2012年「ライプツィヒ・バッハ・メダル」を受賞


 バッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)の鈴木雅明が、 2012年「ライプツィヒ・バッハ・メダル」を受賞した。同賞の受賞は日本人で初めて。

 鈴木雅明(1954年生まれ)は、兵庫県神戸市出身。オリジナル楽器アンサンブルと合唱団であるバッハ ・コレギウム・ジャパン(BCJ)の音楽監督、チェンバロ・オルガン奏者。東京芸術大学音楽学部作曲科 を卒業し、同大学院オルガン科に進学。さらに、アムステルダムのスウェーリンク音楽院でチェンバロと オルガンを学ぶ。チェンバロとオルガンのソリストとして国内外で演奏活動を行う一方、1990年にBCJを 結成。現在、BCJ音楽監督として、バッハの教会カンタータ全曲シリーズや受難曲などの録音を精力的に行 っている。平成20年度(第59回)文化庁芸術選奨文部科学大臣賞受賞。

 「ライプツィヒ・バッハ・メダル」は、2003年にスタート。これまでレオンハルト、リリンク、ガーディナー、コープマン、アーノンクール、マックス、ベルニウスなどが受賞している世界的に権威ある賞。

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2012年4月16日

◆大フィル、2012年4月1日より「社団法人」から「公益社団法人」に移行


 大阪フィルハーモニー交響楽団(大フィル)は、2012年4月1日から、社団法人から「公益社団法人大阪フ ィルハーモニー協会」に移行した。

 大フィルは、60年以上、朝比奈隆、大植英次を中心に、関西の音楽文化の発展に力を尽くしてきた。 今回の社団法人から公益社団法人への移行は、国の大きな公益法人制度改革に伴うもので、会員や市民 からの会費・寄付金についての税法上の優遇措置を継続することで、引き続き支援を受けやすい環境を維持したい、といった観点から公益社団法人へ移行することにしたもの。

 これを契機に、より多くの市民、クラシック音楽のファンへ支援の輪を広げ、オーケストラの運営基盤 の安定化につなげるため、大フィルでは「サポート会員」制度を今回創設した。これは、税制上の優遇措置が受けられる寄付による応援目的の会員とし、演奏会の鑑賞、チケット割引等の特典付加はない。会費 の額は1口5,000円以上。

 なお、大阪市の「施策・事業の見直し(試案)」(4月5日発表)に関して、大フィルは、次のような見解を 発表した。「大フィルへの補助金につきまして、新聞報道では、『25%削減』『全額削減見送り』等、 いろいろな見方で報道されておりますが、私どもといたしましては、大阪市のいろいろな事業がゼロベ ースで歳出が見直される中、私どものクラシック音楽の演奏を通じた大阪の音楽文化の普及発展、都市 魅力・都市格の向上への貢献といった、大阪の老舗のトップオーケストラとしての活動について改革プロ ジェクトチームにも一定の評価をいただけた、という点では大変有り難く存じております」。

 この対策として大フィルでは、今後の楽団運営資金の確保の一環として、今回、新たに「大フィルを継 続的に応援してやろう」という支援の輪の広がりを目的とした「サポート会員制度」をご用意したもの。

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2012年4月13日

◆読響、シルヴァン・カンブルランと常任指揮者の契約を2016年3月末まで延 長


 読売日本交響楽団は、シルヴァン・カンブルラン氏と常任指揮者としての契約を2016年3月末まで延 長した。

 カンブルランは2010年4月から3年間の契約で読響の常任指揮者に就任したが、今回、任期を2016年 まで3年間延長したもの。

 また、下野竜也は、2013年3月末で正指揮者としての任期が満了となり、2013年4月からは、首席 客演指揮者に就任する。同ポストは、ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス氏(現・名誉指揮者/1984年1月から1990 年12月まで)以来になる。なお、2013年4月以降の正指揮者については、現段階では未定。

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2012年4月10日

◆NHK交響楽団、「最も心に残ったN響コンサート&ソリスト2011」の結果を発表


 2011年12月から、約3か月間にわたりNHK交響楽団の聴衆の投票により行われた「最も心に残ったN響コンサート&ソリスト2011」の「コンサート」「ソリスト」のそれぞれのトップ10が決定し、次の通り発表された。


≪最も心に残ったN響コンサート2011≫

【1】12月Aプログラム[第1715回 / 12月3, 4日]  
マーラー / 交響曲 第8番 変ホ長調「一千人の交響曲」
 指揮|シャルル・デュトワ
 ソプラノ|エリン・ウォール、中嶋彰子、天羽明惠
 アルト|イヴォンヌ・ナエフ、スザンネ・シェーファー
 テノール|ジョン・ヴィラーズ
 バリトン|青山 貴
 バス|ジョナサン・レマル
 合唱|東京混声合唱団、NHK東京児童合唱団
 
【2】9月Bプログラム[第1708回 / 9月21, 22日]
シューベルト / 交響曲 第7番 ロ短調 D.759「未完成」
ブルックナー / 交響曲 第7番 ホ長調(ノヴァーク版)
 指揮|ヘルベルト・ブロムシュテット
 
【3】9月Cプログラム[第1707回 / 9月16, 17日]
ラフマニノフ / ピアノ協奏曲 第3番 ニ短調 作品30
チャイコフスキー / 交響曲 第5番 ホ短調 作品64
 指揮|ヘルベルト・ブロムシュテット
 ピアノ|レイフ・オヴェ・アンスネス
  
【4】2月Cプログラム[第1695回 / 2月11, 12日] 
マーラー / 交響曲 第3番 ニ短調
 指揮|チョン・ミョンフン
 アルト|藤村実穂子
 女声合唱|新国立劇場合唱団
 児童合唱|東京少年少女合唱隊

【5】9月Aプログラム[第1706回 / 9月10, 11日]
シベリウス / ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47
ドヴォルザーク / 交響曲 第9番 ホ短調 作品95「新世界から」
 指揮|ヘルベルト・ブロムシュテット
 ヴァイオリン|竹澤恭子
  
【6】12月Cプログラム[第1716回 / 12月9, 10日]
ブラームス / ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品77
バルトーク / 歌劇「青ひげ公の城」作品11(演奏会形式)
 指揮|シャルル・デュトワ
 ヴァイオリン|リサ・バティアシュヴィリ
 青ひげ|バリント・ザボ
 ユディット|アンドレア・メラース
 
【7】12月Bプログラム[第1717回 / 12月14, 15日] 
ヒンデミット / ウェーバーの主題による交響的変容
プロコフィエフ / ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 作品26
バルトーク / オーケストラのための協奏曲
 指揮|シャルル・デュトワ
 ピアノ|ニコライ・ルガンスキー
 
【8】10月Aプログラム[第1709回 / 10月15, 16日]
ブラームス / ドイツ・レクイエム 作品45
 指揮|アンドレ・プレヴィン
 ソプラノ|中嶋彰子
 バリトン|デーヴィッド・ウィルソン・ジョンソン
 合唱|二期会合唱団
  
【9】2月Bプログラム[第1696回 / 2月16, 17日] 
ペルト / ベンジャミン・ブリテンへの追悼歌
ドルマン / フローズン・イン・タイム(2007)[日本初演]
ショスタコーヴィチ / 交響曲 第15番 イ長調 作品141
 指揮|ジョナサン・ノット
 パーカッション|マルティン・グルービンガー

【10】
11月Bプログラム[第1713回 / 11月16, 17日]
ドヴォルザーク / スラヴ舞曲集 作品46 から 第1番
ベートーヴェン / ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61
ドヴォルザーク / 交響曲 第7番 ニ短調 作品70
 指揮|ネーメ・ヤルヴィ
 ヴァイオリン|セルゲ・ツィンマーマン
 


≪最も心に残ったソリスト2011≫

  
【1】レイフ・オヴェ・アンスネス(ピアノ)
ラフマニノフ / ピアノ協奏曲 第3番 ニ短調 作品30
[第1707回 / 9月16, 17日]
 
【2】竹澤恭子(ヴァイオリン)
シベリウス / ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47
[第1706回 / 9月10, 11日]  

【3】マルティン・グルービンガー (パーカッション)
ドルマン / フローズン・イン・タイム(2007)[日本初演]
[第1696回 / 2月16, 17日] 

【4】藤村実穂子 (アルト)
マーラー / 交響曲 第3番 ニ短調
[第1695回 / 2月11, 12日] 

【5】リサ・バティアシュヴィリ(ヴァイオリン)
ブラームス / ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品77
[第1716回 / 12月9, 10日]  

【6】 ニコライ・ルガンスキー(ピアノ)
プロコフィエフ / ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 作品26
[第1717回 / 12月14, 15日]  

【7】神尾真由子(ヴァイオリン)
プロコフィエフ / ヴァイオリン協奏曲 第2番 ト短調 作品63
[第1705回 / 6月8, 9日] 

【8】マルティン・ヘルムヒェン(ピアノ)
ベートーヴェン / ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 作品73「皇帝」
[第1699回 / 4月27, 28日] 

【9】スティーヴン・イッサーリス(チェロ)
ウォルトン / チェロ協奏曲
[第1701回 / 5月13, 14日] 

【10】アレクサンダー・ガヴリリュク(ピアノ)
プロコフィエフ / ピアノ協奏曲 第2番 ト短調 作品16
[第1704回 / 6月3, 4日] 

【10】ュリアン・ラクリン(ヴァイオリン)
ベートーヴェン / ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61
[第1694回 / 2月5, 6日]

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