クラシック音楽 ニュース


バックナンバー 2015年11月26日

2015年11月26日

◆第2回JASRAC音楽文化賞、音楽文化研究家・長田暁二、木曽音楽祭実行委員会、長崎県オペラ協会・OMURA室内合奏団(創作オペラ「いのち」)が受賞


 日本音楽著作権協会(JASRAC)の第2回JASRAC音楽文化賞は、音楽文化研究家・長田暁二、木曽音楽祭実行委員会、長崎県オペラ協会・OMURA室内合奏団(創作オペラ「いのち」)が受賞した。

 贈賞理由は次の通り。

【音楽文化研究家・長田暁二】

 歌謡曲、童謡、民謡、軍歌に至るまで、日本の大衆音楽史を独自の視点で30年以上にわたり系統的に研究し、その成果を積極的に著作にまとめあげてきた。戦後70年となる本年には、「歌」の視点から「戦争」と「平和」を問う大著「戦争が遺した歌~歌が明かす戦争の背景~」を出版するなど、数々の記録的価値の高い著書を世に送り出し、日本の歌の歴史を後世に繋いだ。

【木曽音楽祭実行委員会】

 生の音楽を体験する機会の少ない山間の地において、純粋に音楽を愛する多くの人々が力をあわせて演奏家を招き、40年以上の長きにわたり手作りの音楽祭を継続してきた。町、住民が一体となった地道な取り組みが、音楽を地域に深く根付かせている。地方で質の高い文化を育てるための、ひとつの有効なモデルケースを示した。

【長崎県オペラ協会・OMURA室内合奏団(創作オペラ「いのち」)】

 オーケストラもオペラも、一朝一夕で根付かせられる文化ではなく、地方での活動の継続にはさらに大きな志が必要とされる。両団体がさまざまな困難を乗り越え、活動を継続させてきたことが、地元長崎の被爆をテーマとする創作オペラ「いのち」の東京初演に結実した。戦後70年の今年、長崎のこの2団体が、地方で文化を育てる意義を全国に発信したことの意味は大きい。

コメント/トラックバック投稿 »