2023年5月07日
20世紀を代表するピアノ三重奏団「ボザール・トリオ」の創設者で、ソリストとしても活躍した世界的ピアニスト、メナヘム・プレスラーが、ロンドンで死去した。享年99歳。
ピアノのメナヘム・プレスラー(1923年―2023年)は、ドイツ、マグデブルク出身。ナチスによる迫害を逃れて米国に亡命。17歳の時、サンフランシスコで「クロード・ドビュッシー賞」を受賞。以後、国際的な演奏活動を開始。2012年はドイツに帰化した。
ボザール・トリオは、1955年にメナヘム・プレスラーによって結成され、初代メンバーはヴァイオリンのダニエル・ギレとチェロのバーナード・グリーンハウスであった。その後、メナヘム・プレスラー以外はメンバーが変わっていった。全盛時代は、年間に120回以上のコンサートをこなした。レパートリーは幅広く、その録音は、ピアノ三重奏曲の名曲はほとんど網羅していたと言ってもいいほど。同ピアノ三重奏団は、2008年の「ルツェルン音楽祭」でのコンサートを最後に解散したが、メナヘム・プレスラーだけは、以後も現役のピアニストとして活躍していた。