2012年12月07日
「第22回吉田秀和賞」は、新関公子著「ゴッホ 契約の兄弟 フィンセントとテオ・ファン・ゴッホ」(ブリュッケ刊)に決定した。
受賞者の新関公子は、1940年新潟県長岡市生まれ。1965年東京藝術大学院修士課程修了後、東京藝術大学付属芸術資料館(現大学美術館)に勤務(74年まで)。2002年東京藝術大学大学美術館教授(08年まで)。2008年東京藝術大学名誉教授となる。
<審査員選評>
「着実な研究心と躍動する批評精神。自序で予告した著者自身の自己との契約の達成がまたすばらしい」(杉本秀太郎)
「本書には童心の『なぜ?』と老練な刑事の丹念さとが結合している。純真に疑ってこつこつ調べて常識を覆す。芸術のよき研究と批評は第一級のミステリーにも通じる。傑作である」(片山杜秀)