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2021年1月08日

◆バス歌手の岡村喬生が死去(享年89歳)

 バス歌手の岡村喬生が1月6日、慢性腎不全のため死去した。享年89歳。

 岡村喬生は、東京都出身。早稲田大学第一政治経済学部新聞学科入学。当初は新聞記者志望だったが、声の大きさが注目されてグリークラブに誘われ、バリトン歌手として音楽活動を開始。大学卒業後、東京放送合唱団に正団員として入団。NHK招聘の第2次イタリア歌劇団公演で唯一の日本人ソリストとしてマリオ・デル・モナコやティト・ゴッビと共演。

 1959年、政府給費留学生としてイタリアに渡り、ローマ・サンタ・チェチーリア音楽院声楽科卒を経て、ウィーン国立音楽アカデミー・リート・オラトリオ科修了。

 1960年にイタリアのヴィオッティ国際音楽コンクール声楽部門で金賞、フランスのトゥールーズ国際声楽コンクールで優勝した。1966年のオーストリアのリンツ市立歌劇場を皮切りに、西ドイツのキール、ケルン両歌劇場の専属第一バスとして活動。また、ローマ、パリ、ベルリン、ミュンヘン、ブリュッセル、ザグレブなどを経てヨーロッパ各地で第一バスとして活躍した。

 1979年に日本へ帰国。オペラだけでなく、執筆、講演会、テレビドラマ、映画などで活躍。2011年にイタリアのプッチーニ賞を受賞。NPOみんなのオペラ・芸術総監督。

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